(学校で教えてくれない経済学)
「孤立化が日々強まるロシアは、一般市民を標的とした攻撃をエスカレートさせてきた。ウクライナ東部、マリウポリの産婦こども病院への空爆で多数の死傷者が出た。一方、欧米による経済制裁強化でロシア経済に深刻な影響が出始めている。トルコの仲裁で10日、ウクライナ、ロシア両国外相会談が行はれる。ロシアはウクライナの中立化容認が確認できれば政権は保証するとの立場を示唆している。一方、9日の米国の新規のコロナ感染者数は週間移動平均で4万133人、51%減、死者数は1,451人、26%減と9日NYタイムズが伝えた。
10日のブルームバーグ電子版は①韓国の大統領選挙で最大野党「国民の力」のユン候補が勝利した、②9日、NY市場でS&P500株価指数が2020年来最大幅の値上り、一方、米債券が売られ利回りが上昇、原油がバレル前日のバレル113ドルから同108ドルへ6%急落した。ウクライナ状勢で一部、進み始めた和平に向けた対話の動きも9日の株価反発を助けた、③EUの対ロシア取り組みの勢いがドイツの消極姿勢で失速、④バイデンがロシア原子力企業ロスアトム制裁検討を始めた、⑤米国企業はコストアップを値上げに即転嫁して資金を確保し新たな投資先に投入する。一方日本の多くの企業は潮目の変化に対応できず投資機会を失うケースが目立つ。」と伝えた。
10日、朝放送のNHK/BSでフランスF2は「マリウポリの病院が破壊された。他に19箇所の病院が攻撃された。キエフはロシア軍に包囲された。18~60歳を対象にキエフ防衛隊が結成された。様々な職種の人が集まっている。あるバイオリン奏者は「人が次々亡くなっているときに音楽など出来ない」と話した。ロシア戦車部隊の動きが鈍い。ウクライナがトルコから手配した操作が簡単で強力な対戦車砲が威力を発揮している。」と伝えた。ドイツZDFは「プーチン露大統領とショルツ独首相が9日、電話会談を行った。ロシア側に妥協の用意があることが確認できた」と伝えた。
9日、NY市場でダウは33,286ドル、653ドル、2.00%高、S&P500は4,277と107ポイント、2.57%高、ナスダックは13,255と459ポイント、3.59%高で取引を終えた。個別銘柄ではダウでマイクロソフト、288.50ドル、4.59%高、1銘柄でダウを83押し上げ、ゴールドマンサックス、333.59ドル、3.80%高、80押し上げた。恐怖指数VIXは32.45と7.63%低下、米10年物債利回りは1.951%へ上昇した。NY外為市場では1ドル=115.85円、1ユーロ=128.22円、Ⅰ英ポンド=152.72円で取引された。NY原油はWTIがバレル110.09ドル、北海ブレントが同112.59ドルと6%値下がりした。NY金はオンス1,997.70ドルと2,000ドルを割った。ビットコインは4万1,944ドルと8.26%反発した。窮鼠猫を食むという諺がある。プーチンは子供時代貧しい家庭で育ったと伝えられる。狭い家をネズミが走り回っていた。ある日ネズミを追い詰めた時、ネズミが猛然とプーチンめがけて襲い掛かってきた。追い詰められたプーチンは今子供時代の自分と重ね合わせているのかもしれない。(了)