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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

目を合わせよう(自信のない人へ)

2006-07-02 10:08:04 | こころ
 先日、日テレの『世界一受けたい授業』を見ていたら、脳科学者の茂木健一郎氏が「人と目を合わせると脳内にドーパミンが放出され、脳の働きが活発になる」ということを話していた。
 ドーパミンとは脳内物質の一つで、おそらく、人と目を合わせることで、敵か味方か、好きか嫌いかなど、その人とのかかわりを意識し、脳が活発に動き出すのだろう。お年寄りなど、一人暮らしだとボケやすいのはこのせいかも。
 ついでに言うと、いい気分にさせてくれるのは、脳内麻薬とも言われるエンドルフィンで、逆に体全体にも悪いのは、ストレス反応に関係するエピネフリン(アドレナリン)である。
 これは別に、生身の人間相手でなくてもいいようで、好きなアイドルとポスターを通じて目を合わせるだけでもいいらしい。さすがに今はもうやらないが、若い頃、薬師丸ひろ子や中森明菜のポスターを貼って眺めていたのは、あながち無駄なことでもなかったようだ。

 自信のある人や成功者は、よく「目に力がある」と言われるが、人と目を合わせられるからドーパミンもよく出ているのだろう。逆に自信がないと、人とはあまり目を合わせたくない。するとドーパミンは出っこないから、脳の働きは落ち、ますます自信をなくしてしまい、余計人と目を合わせなくなるという、悪循環に陥ってしまうことになる。
 だから自信のない人、最初はちとツラいかもしれないが、自信を取り戻すためだと思って、人と目を合わせるのがいい。
 ただし、「どーだ」って感じで目に変に力が入っていてもおかしいし、人がイヤがるような目つきでもどうかと思うんで、そこは自然に。

 苦手としている人間には、これまた目を合わせたくない。でも目を合わせることでこちらのドーパミンが増えるのだと思えば(アドレナリンも増えるかもしれないが)、苦手な人間でも利用価値があるってことだから、どんどん利用しちゃえばいい。そのうち苦手意識もなくなってしまうかもしれない。アイコンタクトは、何もスポーツに限った話ではない。

 「中国人の視線」という記事の中にも書いたが、西洋人は知らない人とでも目を合わせてニコッとするから、脳にはいいことしていると思う。
 なおこの『世界一受けたい授業』(土曜夜7時57分)、くりぃむしちゅーがうまく笑いをとってくれて、肩も凝らずに見られるいい番組だから、見ていない人はどうぞ。
コメント
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