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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

なぜ重力はあるのか

2006-07-16 09:03:51 | 科学/考察
 
 なぜ重力(万有引力)はあるのか。なかなか難しい問題であるが、簡単に答えてしまえば、宇宙がそうしたからだ、ということになろうか。あるいは、たまたまそういう宇宙に僕らは生まれてしまったのだ、と。

 電気の力にしろ磁力にしろ、プラスとマイナス、NとSとがあるのだが、なぜか重力には、マイナスというのがない。ひょっとしたらどこかにあるのかもしれないが、反重力だと、物質同士がくっ付き合うということがない。すると、何ものも生まれないから、星、ひいては生き物、そして知的生命体は生まれっこない。
 だから、重力の存在しない宇宙では、「なぜ○○はあるのか」という疑問を呈する生物さえ存在しえないのだ。
 宇宙に“意思”というものがあるならば、宇宙は自分自身を理解してくれるものを求めるに違いない。重力の存在しない世界、あるいは反重力の世界では、それができない。その宇宙は、誰からも理解されることなく存在することになる。(それって寂しいよね)

 ひょっとしたら重力がなくても、たとえば電磁気力だけで星や生物が生まれるのかもしれないが、偏っているというのか、力が強すぎて、今のようなダイナミックな宇宙というのはできないような気もする。
 この〈宇宙意思〉というのは途方もなく大きな考え方で、普通に言う「神様」の概念をはるかに超えている。これはまた、人はなぜ生きるのか、ということにもつながっているのだが。

 そもそも、この宇宙はビッグバンで始まったという。それが、一点に集中した力の開放ということならば、そこに生まれるモノは、重力を持っているに違いない。
 よく「重力がなくなったら、僕らは宇宙に放り出される」てなことを言うが、それどころではなく、地球自体、僕ら自身の体さえ、バラバラになってしまう。

 ついでながら、宇宙の何もない所にも〈真空のエネルギー〉というものがあるそうだ。粒子が生まれては消えており、それが力となっているのだという。おそらく、だけれども、どこか別の宇宙、別次元の世界とつながっているのではないかと思っている。
 この真空のエネルギーと引力との関係で、宇宙の膨張または収縮が決まるのだという。
 これは2001年11月25日放送のNHKスペシャル『宇宙 未知への大紀行』第8集の中で紹介されていた話だ。今なら研究が進んで、また新しいことがわかっているかもしれない。


(5月の「夕焼けと葉っぱの色と」の最後に、この重力の問題についても考えていることを書いたら、誰かがこの件について検索しているらしいことがわかりました。おそらく若い人だと思うが、答らしきものを記していなかったので、これまでに考えたことをここにまとめておきます。再度検索してくれるかどうかは、わからないけれども。)
コメント
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