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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

帯津良一先生のこと

2008-05-18 10:11:45 | エッセイ
 
 ひょっとしたら見た人もいるかもしれないが、5月4日(日)のNHK教育『こころの時代』に、帯津良一先生が出演されていた。

 埼玉県川越市にある「帯津三敬病院」の名誉院長であり、ガンの専門医である(太極拳の大家・楊名時氏の主治医でもあったそうな)。僕も何回か講演会に参加したことがあるのだが、丸々とした体から穏やかな語り口の話がされて、聞いてるだけで楽しい気分になれる。今はやりの〈癒やし系〉といったところだろうか。テレビでも、その話し方は変わらなかった。
 で、どういう話なのかというと、西洋医学に東洋医学、それに心の面をミックスした〈ホリスティック医学〉あるいは〈統合医療〉というもの。通常使われる西洋薬や外科手術、放射線治療だけでなく、漢方薬とか鍼灸とか、それに気功までも利用する。おそらく、その方面では随一かもしれない。
 それから、人の生き死にを扱うお医者さんだけあってか、「生きる悲しみ」とか「虚空」とかいう哲学的な話も(でもにこやかに話されるので、肩はコらなくて済む)。

 ちょっと話は飛ぶけれど、江戸から明治にかけての開国時、政府は漢学(東洋医学)を捨てて、蘭学(西洋医学)を選択した。そのため今もって西洋医学が中心の医療となっているのだが、東洋医学は捨てるべきではなかった、という意見が、医学界にもあるようだ。単一成分の薬を使用するわけでもないし、しっかりした臨床データがあるわけでもないが、それこそ何千年という歴史に基づく優れたところが、東洋医学にはある、というわけだ。
 複雑な人体の病気が、単純な薬で治るわけがない、と僕も思っている。漢方薬をよく使うのだが、それらを治すだけでなく、体質もうまく整えてくれるような気がする。風邪ひきにくくなったりとか、年々花粉症が軽くなったりとか。
 ついでながら、病院へ行って薬飲んでもなかなかよくならない、何だかすっきりしない、という慢性的な病気だったら、漢方の方がおそらくよく効く。

 外科医だった帯津先生も、西洋医学に限界を感じてホリスティック医学を始めたらしいのだが、ガン患者の間での評判はいいらしい。あなた自身、あるいは知り合いにガンを患っている人がいたら、一度診てもらうといいかもしれない。少なくとも、気持ちの上ではすごく楽になるはず。
 講演会では気功もやるし、合宿なんかも開いているようだから、興味のある方はどうぞ。
 

コメント
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