強毒性の、いわゆる新型インフルエンザが猛威を振るい、人類が絶滅の危機に瀕していた時のこと。
国民は政府の怠慢に文句を言い、
政府は官僚たちの意見のせいにし、
官僚は専門家の見解に難癖を付け、
専門家は国際機関の対応に不満を漏らし、
その機関は発生国の初動のまずさを指摘し、
当該国は当該国で、国民の衛生意識の低さを嘆き、
…と、誰もが他人のせいにしてばかりいるのだった。
またその間も、
マスコミは騒ぎ立て、
商売人はうまいこと儲け、
詐欺のグループは新たな騙しの手口を考え出していくのであった。
そんな中、ごくごくわずかな、ほんのひと握りの人たちだけは、他人のせいにすることなく、不平不満も言わず思わず、そこまで長らえてこれたこと、また、便利で平和な時代に生きることができたことに感謝しつつ、黄泉の世界へと旅立ったのである。
そして彼らだけが、天国に召されたのだという。
ほんに、天国の門をくぐるのは、ラクダが針の穴を通るがごとし…。
Copyright(c) shinob_2005
国民は政府の怠慢に文句を言い、
政府は官僚たちの意見のせいにし、
官僚は専門家の見解に難癖を付け、
専門家は国際機関の対応に不満を漏らし、
その機関は発生国の初動のまずさを指摘し、
当該国は当該国で、国民の衛生意識の低さを嘆き、
…と、誰もが他人のせいにしてばかりいるのだった。
またその間も、
マスコミは騒ぎ立て、
商売人はうまいこと儲け、
詐欺のグループは新たな騙しの手口を考え出していくのであった。
そんな中、ごくごくわずかな、ほんのひと握りの人たちだけは、他人のせいにすることなく、不平不満も言わず思わず、そこまで長らえてこれたこと、また、便利で平和な時代に生きることができたことに感謝しつつ、黄泉の世界へと旅立ったのである。
そして彼らだけが、天国に召されたのだという。
ほんに、天国の門をくぐるのは、ラクダが針の穴を通るがごとし…。
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