次男の進学の関係で、先日金沢へ。
雪の残る山間部や広々とした平野など、見慣れぬ風景を車窓から新鮮な思いで眺めながら、ひとり旅のような気分に浸っていた。
おなじみ兼六園や金沢城公園、県立歴史博物館を見て回る。行くまでのバスもレトロなものだったし、北陸の古都と言われるだけあって、街並みも奥ゆかしいもの。
土産物屋でも伝統のありそうなお菓子がたくさん並んでて、選ぶのに苦労した。取り敢えず有名な「長生殿」のナマを。
さすがに雪はもう残っておらず、雪吊りの縄も取り外されていたが、兼六園はなかなかいい所。こんなことでもなければ滅多に来られないんで、「ありがたいことだ」と思いながら歩いていた。
今度はいつになるか分からないものの、雪景色も見てみたいものだと思った次第。
ところで、駅の中で昼食を摂っていたら、馴染みの客だろうか、店の人と懇ろに話をしているのを見かけた。〈一見さん〉の僕はもちろん蚊帳の外なのだが、そういう時ってのは少々寂しいもの。
次男も初めての土地だし、しばらくはそういう思いをすることだろう。九州から出てきた僕が30数年前に味わった〈異邦人の感覚〉あるいは〈よそ者の悲哀〉というのを同様に感じるだろうが、そうした感覚を味わいながら馴染んでいくのも、成長するためには大事なこと。ツラいかもしれないが、少しずつ…。