おととい、NHKで衆議院解散&総選挙のニュースを見ていたら、中学の娘が「どの党が正しい?」「自民党と民主党と何が違うの?」と聞いてきた。
すぐには答えられなかったのだが、そう言えば僕も小さい頃、親に同じようなことを聞いたことがある。算数など学校のテストと同じように、あるいは漫画のように、正しいものとそうでないものとがあるのだと思っていた。
公明党だったか共産党だったか、選挙運動やってる人から党のマークのシールをもらい、単純に「ここがいいんじゃない」と親に言ってシブい顔された覚えがある。(両党について言えば僕の子供の頃からずっと続いており、それはそれで立派なこと)
何が正しいのか、というのは非常に難しい問題で、テロ組織だって自分たちは「正しい」と思っているに違いない。
そこまで極端ではないにしても、子供いる人は子育て支援に力入れる党が「正しい」のだろうし、不景気に悩む自営業者の人は景気回復が「正しい」と思うことだろう。
学校の生徒会長を選ぶのだって、どの候補が正しいとは、なかなか言えないもの。むしろカッコイイとか頭がいいとか、人気投票みたいなところもある。大人がやる選挙だって、見る目が肥えているとはいえ、見た目で選ぶところは多々あるのかもしれない。
…てなことを娘に話したら、「そんなベタなこと言われてもねえ」と。あらら。
今回の総選挙も原発依存に震災復興、消費税にTPPに尖閣問題と争点は盛りだくさん。だからこそ少数政党が生まれるのだけれど、きちんと立ち位置を明確にしてもらいたいもの(テレビや新聞もひと目で分かる一覧にしてほしい)。たとえば消費税上げないと言うのなら、上げなくて済む根拠を明確にすること。
結局のところ、官僚機構や外国からの圧力、市場の動きに縛られて、この時代そう大きな変革はできないだろうとは思う。それでも少しは良くなるよう、一票投じる者としては考えたいもの。
現時点でどこが勝つかは分からない(どこも勝てないかもしれない)。いずれにしても、多くの人々に「正しい」と思わせた方が勝ち。そして勝った者が正しいということになる。誰の名言だったか「強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだ」なのかも。
話逸れるけど、シドニー・ルメット監督の『十二人の怒れる男』はいい。10月の平日にBSでやってたのを録画で見たのだが、噂に違わず素晴らしいものだった。何か重要なことを決めるにはあれくらい真剣に考えなきゃなあ、と感じた次第。