さすがに最近は、藤原正彦氏の『国家の品格』の話題も下火になってきた(代わって、『女性の品格』というのが売れているそうだ)。
今日は、日本は凄いってことについて書いてみたい。
皆さんも知ってるように、日本はアメリカに次いで世界第2位の経済大国である。アジアの片隅の小さな国が、ヨーロッパ各国を抑えてどうしてこれほどまでになったのか。
それは、昔からよく魚を食べていたからではないかと思う。素手やナイフ&フォークに比べ、箸の使用は手先、ひいては脳にいいはず。それも、先の細い箸で骨やら内臓やらをより分けるので、なおさら。それに、DHAとかEPAとかも、頭には良かったのかもしれない。
少ない資源の中、日本人は細かい作業が得意になった。さらに、諸外国の石の文化に対し、紙や木、それに藁を使って繊細な物を作るということも加わった。そうして手先の器用な日本人は、やがて〈技術立国〉を打ち立てることとなった。今でも、プレス加工や精密機器など、世界一の技術はたっくさんあるようだ。
教育テレビの『美の壺』なんか見てると、日本人の手先の業・美意識というのは見事なものだと感じる。もちろん外国にも工芸品は多々あろうが、職人技と言うのか、これほど細かく正確で、しかも美しいものはないのではないかと思われる。(ただその几帳面さは、細かすぎる、という欠点にもなるのだが)
ついでながら、これほど繊細な文化を持っているのは、トルコとチェコくらいではないかと思っている。
経済の面で、インド(IT化)や中国(量産化)に追い越されようとも、この、トータルとしての〈文化力〉というものは、そうそう追い越されるものではないと思う。
サミットでも、アジアで参加しているのは日本だけだ。よく「3極」という言い方をするが、米国・欧州と並んで会議を開けるのも、経済力だけが理由でもないだろう(多少、下に見られているのかもしれないが)。
地理的なことを言うと、海に囲まれた温暖な気候というのも、いい影響をもたらしている。これが暑すぎたり寒すぎたり、回帰線付近で乾燥したりしていたら、また違った国民性になっていただろう。また、亜熱帯から亜寒帯まで、南北に長いこと、大きな島が4つだけ、というのも幸運だった。〈神国〉と呼ばれるのも、不思議ではないような気がする。
とまあ、他にもいろいろ(ノーベル賞やら万博やら)あろうが、こんな国に、僕らは住んでいる。
ところで、なぜ日本のことを「ジャパン(Japan)」と言うのか。その昔、中国で「ジパング」と呼ばれていた、とマルコ・ポーロが『東方見聞録』に書いているところから来たそうだが、なぜ「ジパング」と呼ばれていたのかがわからなければ、その答とはならない。
おそらく、「日本」と書いて、中国では「ジッポン」と読んでいたのだろうと思う。休日の「ジツ」と、根本の「ポン」である。
つまり、日本 ⇒ ジツ・ポン ⇒ ジッパン ⇒ ジパング ⇒ ジャパン なのである。
ちょっと長くなりました。