小沢一郎は、政治家として愚直に、全身全霊で生きてきた為に、上手に、大人の腹芸で生きてきた「政治家」には、その存在意味が分からないのだろう。
自民党の古だぬきたちは、最悪の意味で、実に大人である。
彼らには、真実・原理・理念は始めからなく、【戦略的思考を身体化】させているために、【シニカル(冷嘲的)な現実主義】で生きている。その点は俗世間的価値観(意識)しか持てない多くのマスコミ人も同様である。
この現実主義=悪しき大人の考え方が、日本をいつまでも「悦び」のない社会にしている。真に主体的(=「私」のロマン・理念・価値意識で生きる)ことがなく、外に・周りに合わせて生きる為に、永遠に幸福(=充足・意味充実)はやってこない。いつまでも不幸な生の再生産が続く。
いま、小沢一郎の記者会見を見ていて、小沢は「悪しき大人」にはなっていないと感じた。日本政界最大の男が「悪しき大人」でないのは、とても喜ばしいことだ。
自民党は大人である。しかし、この国は【大人】には変えられない。けっしてこの「官僚独裁国家」を変革することはできない。それだけは間違いない。
民主党は青い。しかし、【青い大人】でなければ、変革はできない。「混迷の民主党」にわたしはエールを贈る。
武田康弘