思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

子どもの問題?ーすべては大人の問題です。

2008-12-18 | 日記
踏み込んで話すことを大人はすべきでしょう。
そう思ってわたしは実践し続けていますが、
波風立てずに、という消極的な(無責任な)大人が多いようです。それでは毒にも薬にもならない話しかできなくなるのですね。
だから、
子どもたちは誰もまじめに話すことをしなくなるのです。
本気で話す・ぶつかる(ただし、全身で相手を受け入れる姿勢・態度をいつもとっていることが前提ですが)ことがないと、人間の主体性は育ちませんし、思考力などつくはずがないのです。
これは原理です。

ところが、教育論を語る学者や評論家のいうことを聞くと、まったくピントが外れていることが多いのです。口舌の輩には、自分が責任を持って主体的に取り組んでいないことを情報知だけを元にして語ることの不毛性を自覚してほしいものです。【机の上】で、あるいは、ただ【教場でのみ】子どもや青年と接して結論を出すことでは、「講釈師見てきた様な嘘を吐き」にしかなりません。

また、経験といっても、「高み」からの経験では経験とは言えません。そこで得られた「知」は、始めから都合よく概念化された知でしかないのです。わたしは、ナンデモアリの自由な私塾で、子どもや親の本音と向き合って32年がたちますが、こういう経験を踏みつつ教育を考えるという実践をしている人間につかなければ、有用な考えを導くことはできないはずです。

どうも今の時勢は、タレント化した学者や評論家が、生(なま)の現実を知らずに情報を「一般化」して意見を述べる風潮が支配的ですが、それでは、何も言わないのと同じです。否、却って有害です。いつまでこういうバカバカしい事態(=知的・心的退廃)が続くのでしょうか。
【心身全体で深く会得する】という「知」の基本を大人がまずしっかり身につけ、実践しなくてはいけません。すべては大人の問題なのです。

武田康弘

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