思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

哲学ー反哲学。倫理ー反倫理。

2011-05-07 | 恋知(哲学)

今日の大学クラス(in『白樺教育館』)の授業は、原理次元の話をしました。哲学と倫理について、アウトラインを示しました。

哲学を肯定するには二つの立場があり、
一つは、従来の「哲学史哲学」(哲学書の読解を中心とする哲学)。
もう一つは、わたしが提唱し実践する「恋知としての哲学」(現象学的認識論の原理を踏まえ、日々の具体的経験を基に、さまざまな人間の営みについて自分の頭で考える実践)です。

それに対して、人間の生をすべて経験的次元に降ろして見る=認識の意味と価値の問題を考察しない思想は、「反哲学」です。


倫理についても同様に、倫理的価値を重んじるのには二つの立場があり、
一つは、従来の「上下倫理」(孔子の儒教道徳など)。
もう一つは、わたしの言う「民主的倫理」(言動の内容に付き、個人と個人の約束事を一番の土台に据える礼節)で、サルトルの実存的倫理も類似する。

これに対して、倫理を無視する立場は、「反倫理」です。


武田康弘
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経産省が独自に方針を決めるのは明白な憲法違反―原発推進の内部文書

2011-05-07 | 社会批評
経済産業省が「2030年―50年には原発をエネルギー政策の三本柱とする」という内部文書を出していることが明らかになりました。
福島の事故を受けて政府がエネルギー政策を根本的に見直すという方針を出したにも関わらず、経産省が独自の見解を出すというのは、明白な憲法違反です。

「明治憲法」とは異なり「日本国憲法」では、主権者は天皇ではなく国民なのですから、主権者である国民の「一般意思」を集約する政府の政策と異なる方針を官僚組織が出すことはできません。

これは「常識」の部類であり、今さら言うのも憚れますが、それほどまでに経済産業省は「深い病」にあるのです。このような行為を平然と行った官僚の責任は極めて重く、謝罪程度で済む問題ではありません。降格などの厳しい処分をしなければ、民主政治は実現できないでしょう。政府には厳正な対応を求めます。


武田康弘
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする