わたしは、2008年1月のパネルディスカッション=「公共哲学と公務員倫理」のパネラーとして討論して以降、参議院調査室と深い関わりを持ち、今日に至っていますが、
そのキッカケとなったのは、2007年の11月に、当時、参議院法務委員長で、後に行政監視委員長となった山下栄一議員が、公務としてわたしの主宰する『白樺教育館』を訪れたことにはじまります。公務員倫理や哲学教育の重要性に注目していた同氏が、シリーズ『公共哲学』(東京大学)の最高責任者・金泰昌氏とわたしとの【公共哲学をめぐる論争】(京都フォーラム発行の『公共的良識人』紙上で30回。後2010年8月に東大出版会より『ともに公共哲学する』として刊行)に注目されてのことでした。
それが、参議院調査室との関係を生む端緒となりましたが、はじめは、総務委員会調査室(室長は、高山達郎さん)、次は行政監委員会調査室(室長は、西澤利夫さん)でした。私は、議論として、論文として、講義として、「民主主義」(対等・自由な立場で内容的な議論をしてルール社会をつくる実践)のもつ意味と価値を鮮明にするために努力し、哲学的基盤を民知という視点から明示しましたが、それがいろいろな場面で思わぬほどの力を発揮することとなりました。その内容について分かりやすくまとめたのが、 『公共をめぐる哲学の活躍』です。昨年10月に書いたものですが、ぜひご覧下さい。
白樺教育館ホームページ
武田康弘