人間には大きく分けて二通りのタイプがあるようです。
一つは、外なる価値意識を中心に生きる人、別の言い方では、外的刺激を受けることを楽しみとする人。
もう一つは、内からの感覚や思想の湧出を悦びとする人。
このタイプの違う両者は、そのタイプを変更しない限り、結局は交わることがありません。もし変更があるとすれば、外なる価値観で生きる人が、内からの湧出で生きる人になる場合だけで、その逆はありえないのです。
『隠される原子力』(2010年創史社刊)は、優れた放射能の研究家で、かつ、人間の生を総合的な見地から考察して原発問題を論じている小出裕章さんの著作ですが、その中で、一つの詩を紹介しています。
それは、戦前の教育の中で、信従の精神が大事と教えられ、許嫁に対して「天皇のために死んで来い」と言い戦地に送りだした随筆家の岡部伊都子さんの詩です。彼女は、戦争を当然とし、死を当然とし、兄や愛しい人々が戦地で戦うのを当然と考えていました。「敗戦によるショック」を受けるまで何も疑うことなく、女学校で教えられるままに信従してはならぬことに信従していたのでした。
彼女は、目を覚まし、内面の感覚や思想に素直に発言をはじめました。
「うったらあかん」
友達を 売ったらあかん
こどもらを 売ったらあかん
まごころを 売ったらあかん
本心を 売ったらあかん
情愛を 売ったらあかん
信仰を 売ったらあかん
教育を 売ったらあかん
学問を 売ったらあかん
秘密を 売ったらあかん
こころざしを 売ったらあかん
大自然を 売ったらあかん
いのちを 売ったらあかん
自分を 売ったらあかん
自分を 売ったらあかん
一つは、外なる価値意識を中心に生きる人、別の言い方では、外的刺激を受けることを楽しみとする人。
もう一つは、内からの感覚や思想の湧出を悦びとする人。
このタイプの違う両者は、そのタイプを変更しない限り、結局は交わることがありません。もし変更があるとすれば、外なる価値観で生きる人が、内からの湧出で生きる人になる場合だけで、その逆はありえないのです。
『隠される原子力』(2010年創史社刊)は、優れた放射能の研究家で、かつ、人間の生を総合的な見地から考察して原発問題を論じている小出裕章さんの著作ですが、その中で、一つの詩を紹介しています。
それは、戦前の教育の中で、信従の精神が大事と教えられ、許嫁に対して「天皇のために死んで来い」と言い戦地に送りだした随筆家の岡部伊都子さんの詩です。彼女は、戦争を当然とし、死を当然とし、兄や愛しい人々が戦地で戦うのを当然と考えていました。「敗戦によるショック」を受けるまで何も疑うことなく、女学校で教えられるままに信従してはならぬことに信従していたのでした。
彼女は、目を覚まし、内面の感覚や思想に素直に発言をはじめました。
「うったらあかん」
友達を 売ったらあかん
こどもらを 売ったらあかん
まごころを 売ったらあかん
本心を 売ったらあかん
情愛を 売ったらあかん
信仰を 売ったらあかん
教育を 売ったらあかん
学問を 売ったらあかん
秘密を 売ったらあかん
こころざしを 売ったらあかん
大自然を 売ったらあかん
いのちを 売ったらあかん
自分を 売ったらあかん
自分を 売ったらあかん