口頭試問も終わり、謝恩会から帰ってきました。今年はなんだか別れが多い気がします。
それにしても、いつも私の指導学生は、送別会や謝恩会でもしくしく泣いたりしないやつが殆どであるのは何故だろう。私とか国語研究室のことなど最早ほとんどどうでもよくなっているのか、めったなことでは泣かない私の冷え切った心まで指導されてしまったのか、
この程度で泣いてるのは「それ何の大衆読み物?」と感じる私の感覚が移っているのか……。おそらく、卒業論文を書く過程で、涙は枯れ果て、なぜか笑えてくる境地まで達しているからであろう。我々学者と同じく、論文を書き終えた若者に見えてくるのは、生き生きと冷え切った世の中の姿である。そこに自己を慰撫する余地はない、たぶん。