ご当地キャラことちゃん全国大会3位おめでとうございます。
隣のガチャピンが「病院行った方がいいって」と本番中に言うので、タクシーに乗って地元の医者にたどり着いた。ひな壇が揺れている気がしたのである。タクシーの揺れはいつものことなので安心した。医者は、レントゲンをみて「右手がぶれて見えない」と言ったので、私も覗いたが右手は指揮するように動いている。「たいしたことはなさそうですね」と医者を一瞥して、やがてひな壇に帰ってきた。しかし隣のガチャピンと腕を組んで唄うときになって、スタジオが揺れ出したので、彼女と離れてみたら揺れが止まった。近くの椅子に触ったら、スタジオ全体が嫌らしく揺れ出す。そのがくがくというリズムは喘息の息づかいのようで、次第に、貧乏揺すりがそのまま大震災の主要動になってしまったような不愉快さを持っていた。近くのドアのノブをつかむと、メンバーたちが揺れでひな壇から全員転げ落ちたので、私は嫌らしく言い訳をして家に帰った。