★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

我はわが愆を知る。わが罪は常にわが前にあり

2014-11-14 23:56:53 | 文学


「我はわが愆を知る。わが罪は常にわが前にあり」
 聞き取れないくらいな声であった。それを三四郎は明らかに聞き取った。

――漱石「三四郎」

……十代のわたくしを意味なく呪縛した一節。越智治雄の言う「青春のさなかの選択がやがて人生に復讐する姿」はわたくしだけではなく、あちらこちらでみられる。最近は、青春ではなく、小学校のときの選択だったりするのであろう。