昨年の春に植菌したナメコが数日前から一斉に芽を出し始め、収穫作業が
奥様の朝の日課になっている。
しかし、福島原発事故の放射能汚染が未だ尾を引いており販売不可なので
親戚知人等にお裾分けしたり冷凍保存や乾燥したりもしている。
震災直後、原発事故による放射能汚染が150kmも離れた当地にまで影響を
及ぼしていることを知る人は皆無に近く、 ワラビやタラノメ等の山菜類の放射
能汚染が判明したのは一年遅れの翌年5月上旬になってからだった。
地震直後、電気や水道が止まりガソリンも不足し車で動くのもままならない
日が一週間も続いた。
生産者仲間の先生役だった宮城県金成のサングリーン佐藤さんは、汚染され
た小雨が降る中を濡れながら自転車で「新鮮館おおまち」に出品し続けていた。
我が家の長男と同年齢だった佐藤さんが数年後にガンが発症し40代前半で
早逝してしまった。
人の命や生活を奪ってしまう原発だが、国は「喉元過ぎて熱さを忘れ」で
再稼働に熱心となっている。
毎日新聞「時代の風」(2024.10.27)欄で、藻谷浩介氏は 「動かせぬ現実を
無視して『原発回帰』を叫ぶのは、竹やりでB29を落とそうというのと、どこが
違うのか。」 と批判していたが、この種の主張がマスコミから消えかかっている
ように思えてならない。
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