安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係
小麦をJAに出荷するためには赤カビ病等を予防するため穂が出てから二回に分けての消毒が
義務付けられている。
「農薬の害を一番受けているのは消費者ではなく生産者」という新聞記事を以前読んだこともあり、
野菜の栽培には極力農薬を使わないようにしていて、これまでもトウモロコシ以外には農薬を使用して
来なかった。

そのため農薬の使い方に不慣れで心の何処かに拒絶感もあった。
なるべく自分にかからないように噴霧機を使ったが、風向きの關係でどうしても自分にかかる場合も
出てくる。
マスク、帽子、手袋等をしてはいたが散布を終えた後は、直ぐに風呂に入って頭から足先まで丁寧に
洗い流した。
中山間地の圃場周辺の草刈りは高く急斜面の土手が多く半端な作業量ではない。
それが平野部の草刈りとの大きな違いになっている。
そのハンディ解消に役立っているのが「法面草刈機」。
この草刈機の登場で「斜面刈り」の過酷な労働は大幅に改善され時間短縮にもなっている。

(斜面刈り)
畦道や平板な農道では「畦刈り機」を使うことが多いが、斜面と平面と併せて作業をする場合は
「法面草刈機」で済ますことも多い。

(平板刈り)
「法面草刈機」はエンジン音がうるさいのと燃費が悪いのが難点だが、それらを無視できる程の
大きな貢献をしてくれている。
小麦は「豆の連作回避」という位置づけで最低限の作付面積としていたが、年々馬力が衰退することを考
慮し、あまり手のかからない作物である小麦の面積を増やし始めた。

小麦は製粉して販売しているが、産直の需要はそれほど多くないし製粉代も結構な負担となっている。
そんなことから生産物の販売先は「産直のみ」の原則を破棄し今年から農協出荷を始めることにした。
そのため播種前契約や病害防除等の初体験の仕事が加わった。

市野々の畑は今年は全部小麦にしているが、その病害防除の薬剤散布の前に畑周辺の草刈りを行った。
反当りの収量が低いのは「畝間が広過ぎるため」との反省から今年は半分に狭めたが、心配された
畝間の雑草もそれ程ではなく目論見通りの収量が期待できそうだ。
大汗をかく草刈りと足腰の負担となるネット掛けは結構な肉体労働となる。
夕方になったら久し振りに「かなり疲れた」という状態だった。
それにプラスしてここ数日寝不足が続いていたこともあり、夕食に500mlの缶ビールと
一杯の焼酎を呑んだだけで猛烈な睡魔が襲って来た。
何とかブログに写真だけでもアップしようとしたが、意識が朦朧として通常なら3分で
済むことに30分もかかってしまった。

後山の畑に蒔いた「湯あがり娘」のネットを外した。
欠株も無く綺麗に揃った芽が、強風被害で「ネットの掛け直し」をした苦労を忘れさ
せてくれた。
今年は早春に吹く「春一番」に悩まされることは殆ど無かったが、その反動か春爛漫の五月になって
時々驚くような強風が吹き荒れるようになった。
強風で豆畑の防鳥ネットが煽られロール巻状態になる被害が何度か発生し修復に稼働を取られている。

(一昨日掛けたばかりのネットも今日の強風で抑えの支柱もろとも吹き飛ばされた)
好天続きの乾燥状態が一昨日の雨で一旦は解消されたかのように感じられたが、トウモロコシの種蒔きで畑に
入ったら土煙が舞い上がるぐらいに乾燥していたのに驚かされた。
「恵みの雨」も畑の乾きを癒すまでには至っていなかった。
強風や雨不足等々「お天道様頼み」の農業には予期せぬ多くの試練が待ち構えているが、「想定外」が起きる
ことを想定しつつ取り組むしかない。