スバラ式生活


まゆみ(酒匠・料理家・日本酒ライター)

レシピブログ → 居酒屋歳時記に変更 呑んだくれブログです。

花山椒鍋

2006-04-25 | 和食/主菜
割烹の幸村というお店が麻布にあります。確か2000年くらいだったかしら、幸村さんが独立して出したお店。当時は、結構独創性があると言って、話題になったものです。

そこの幸村さんが考案した、この時期限定花山椒と近江牛のしゃぶしゃぶ。
これを是非我が家でも実現させたいッ!と主人があまりにも言うので、がんばりました(予算を)。

幸村では鴨と鶏でダシをとるそうなのですが、我が家はストックの鶏ダシをまずは使用。これで、鴨鍋を楽しみます。



鴨鍋をしているうちに鴨のダシが出てくるという寸法。これだけで十分旨いのに、まだまだ前菜。これって、すごいよね。

十分鴨の味が出たところに、花山椒投入!とりゃぁ~。



香りがプンプンしてきます。あぁ、食欲刺激されるわ。そして、すぐさま牛肉をしゃぶしゃぶ。



近江牛とまではいきませんが、ちょっと奮発。我が家で牛肉を食べること自体珍しい風景。でもこれは、牛を食べるのではなく、花山椒を食べる料理ですから。実際、牛肉より花山椒の方が高価でした。だって、牛肉4枚しか買ってないもん。ははは。



お肉は、あまりサシが入りすぎていないモノの方が良いです。これをたっぷりの花山椒と一緒に頂きます。



山椒の舌がビリビリする感覚と肉の甘み。うーん、凄い。幸村さんは、山椒の鮮度も違うしそれに合う牛肉を選び、バランスのよいダシの取り方をしておられるでしょうけど、自宅で食べるには十分でございます。

いつまでも舌がしびれ、山椒の香りが鼻に抜け、口の中は爽快感でいっぱい。何とも不思議な感覚。

最後は、無茶を承知で雑炊に。



やっぱり無茶でした。花山椒の香りがつきすぎているのとダシがほんのり緑色。まぁ、完食しましたけどね。
花山椒鍋、美味しかったですし、堪能しました。何より主人が喜んでいたので、実現させて良かったわ。

そして、鍋に入れて食べきれなかった花山椒。すくい取って、次の日はお醤油で煮込んで佃煮風にしました。



一度鍋に入れた物なので、ちょっと香りが飛んでいますがそれでもご飯に乗せて食べたら、それなりに美味しかったです。