簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

潜水艦・みちしお(海上自衛隊呉基地見学記)

2019-08-12 | Weblog


 「潜水艦みちしお」は「おやしお」型の二番艦として、平成11年3月に就役
した海上自衛隊最大の潜水艦である。現在では呉基地に定係される練習潜水艦
として海上防衛の中核を担う隊員の教育訓練に充てられている。
今回の見学会のメインイベントは、同艦の艦内見学である。



 隊員食堂から三度バスに乗り、渡橋を渡り潜水艦桟橋でバスを降りる。
目の前には、黒い巨体を半分ほど浮上させ繋留されている「潜水艦みちしお」
が居る。隊員達に挙手の礼で出迎えられるとさすがに気分は高揚する。



 艦内は当然撮影も録音も禁止だ。
カメラも携帯もスマホも、乗艦前に全て預け、その後桟橋を渡り上甲板に上が
ることになる。開けられたハッチから、隊員の手を借りながら昇降筒の垂直梯
子を慎重に下りる。是が結構難しい。
おっかなびっくりで背を丸めて降りれば背が当たってしまう。
背筋を伸ばし膝がステップに当たらないように素早く下降するにはやはり慣れ
が必要のようだ。



 艦内は狭い。
周りは色々の形状をしたハンドルやコック、メーター類や計器などが至る所に
有り、それに配管や配線が剥き出しで絡まっている姿は、訓練センターで見た
ものと同じだ。通路も狭く、足下には歩く音が響かないようにゴム製のマット
が敷き詰められているようだ。



 潜水艦では絶えず「音を出さない、音との戦い」を強いられるという。
任務中は言うに及ばず、休憩中のトイレやシャワーも音を立てないことが大原
則のようだ。当然敵艦も音を拾うことで、敵艦の位置を把握しているだけに、
音の発生はその艦にとっては、致命的なダメージを与える事になるからだ。(続)





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