この日は亀山のビジネスホテルで泊まり、6時過ぎに朝食を摂り、7時
過ぎには宿を出て、関宿までやって来た。宿内の前田製菓店にオープン
を待って立ち寄り、名物の「志ら玉」を二つほど口にし、「深川屋」の
「関の戸」も頂きたかったが我慢し、先を急いでここまで来た。
途中の沓掛の集落で、そろそろ小腹も空いてきたので、たまたま玄関
先で花の手入れをするご婦人に、「食事をするところは?」と尋ねると、
「昔はドライブインも有ったけど、今はコンビニすら無い」とつれない
返事が返ってきた。
ここまで「志ら玉」以外は何も口にすることも無く、食事の出来そう
な場所でも有ればと注意深く道中を窺いながら歩いて来たが、国道沿い
に廃墟を晒す施設を目にすることは出来たが、スーパーもコンビニも見
付けることは出来なかった。
鈴鹿馬子唄会館まで来ればどうにかなるだろう、一軒ぐらい食事処が
あっても良さそうと、淡い期待を掛けながらやって来た。
館内で談笑中のご婦人方に問うてみたが「何も有りませんよ」、更に
「この先の坂下宿にも、鈴鹿峠にも食べるところは何も無い」と、絶望
宣告をされる始末だ。
おにぎりか弁当でも持ち歩けば良いのだが、大層な山奥に行くわけで
も無く、何時もどうにかなるだろうと楽観して予めの準備はしない。
今時のことでコンビニやスーパーの一軒ぐらいと思うが、それがどう
にもならぬ事は結構多い。無いところには、本当に何も無い。
いい加減学習すれば良さそうのものだが、「歩き旅の荷は極力軽く」
が信条で、重い荷は我慢が出来ないから仕方ない。
結局、何時ものように非常用として持ち歩いている、カロリーメイト
とチョコレート菓子を、断りを得てここで食べることになる。(続)
にほんブログ村
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます