簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

 「ど真ん中」の宿場 (東海道歩き旅・遠江の国)

2020-10-16 | Weblog
 見事な松並木が途切れると赤い大鳥居が見えてくる。
扁額には冨士浅間宮とあり、800m先の同宮の入り口を示すものだ。
更に日蓮聖人の両親の墓があると言う「妙日寺」を過ぎれば、その先
に久津部一里塚跡があり、東小学校を経て袋井の町中へと入っていく。



 昔の袋井の町は、「四方を丘に囲まれた中に田圃が開け、その中に
田畑を潤す大きな井泉があり、袋の如し」と言われた地で、このこと
から袋井と呼ばれるようになった。
今でもこの辺りの平野では、米麦を始め、温室メロンや茶の栽培が盛
んらしい。



 東海道は江戸と京の間に53の宿場が置かれていた。
袋井宿はその27番目で、東からも西から数えても丁度真ん中、どまん
中である。
ここでは役場も商工会も小学校や中学校等までが、枕詞として「ど真
ん中」を頭に付けて名乗っていると言う。



 先ほど通り過ぎてきた学校の正門にも「東海道五十三次 どまんな
か東小学校」と書かれた木札がかけられていた。 
町中にはそのものズバリの「どまん中」という店まであると言うから、
その徹底ぶりには驚かされる。



 右に市役所を見て天橋(あまばし)を渡ると、ここが袋井宿の東の
入り口に当たる場所だ。
橋の袂に立っ大きな案内板を見て町中を進むと、秋葉山常夜灯が有る。
一般的な常夜灯は石造灯籠型が多い中、これは木造の屋形造りである。



 四本の柱で支えた大きな屋根には瓦が葺かれ鬼瓦が置かれて居る。
屋根を支える木組みも見事で、柱間には彫刻が見事な欄間や、格子の
嵌った連子窓になった凝った造りで、重厚感の有る姿を見せている。
同市内にはこのような木造と、石造りの常夜灯が14基も残されている
のだそうだ。(続)





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