まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

ひつまぶし

2008-07-22 | 暮らし


名古屋 ラシック店の「びんちょうひつまぶし」という店で夕食をとった。
大相撲の後、弟が予約をしておいてくれた。

ひつまぶしとは、ごはんにうなぎがぐじゃぐじゃ混ざっている我が家のひつまぶしとは大違いである。
れっきとしたうなぎ丼を、茶碗によそい、3回も楽しむのである。

まず、そのままの味で、次に薬味を載せて、最後に憧れていた「うなぎの茶漬け」
実は、桂枝雀の「軒付け」のなかに「鰻の茶漬けはまだですか・・」と、いうくだりが何回も出てくる。それを聞いていたので、時々「鰻の茶漬け食べたいねぇ」という話をしていたが、実行したことがない。
せっかくの鰻をお茶に浸してしまうのはもったいない気がするからだ。

弟家族5人、両親とわたし達で、総勢9人が「いざ!ひつまぶし。」
さくさくの鰻は、店で焼いている。
ガラス越しにずらりと備長炭に焼かれているのが見える。
ガラス越しだが、すごく熱い。
こんなに、うなぎはさくさくしていたのか。
いつも食べている、たぶん国産の鰻でも、冷えているとゴムみたいだ。
デジカメに撮る前に、つい食べてしまった。



両親も大喜びで「ほんとにありがとう」と、弟に言い
「これを機会に毎年の恒例行事にしよう!!」と、言ったら
弟の目は大きくなって固まっていた。
父が、「年々歩けなくなるので、これが最後や・・」と、言ったので
弟は再び鰻を食べ始めた。
やたら冷房が効いていたが、9人の支払いがあるせいか彼はやたら汗をかいていた。



大相撲名古屋場所 本番

2008-07-22 | 暮らし


この報告が、事件簿に分類されなかったことを祝します。
しかしながら、慎重さに欠ける家族であることの証明は、いたるところで確認された。
相撲に詳しくなく、スポーツ観戦もあまりしないわたしは、単に両親を喜ばせんがためと付いて来たはずだが、一度に虜になってしまった。
少なくとも、今場所は相撲のニュースを心待ちにするだろう。



土曜の朝10時14分のしらさぎに乗るため、両親は早めに来るだろうからと、こちらも30分前に温泉駅に到着したら、あにはからんや、すでに待合室にいた。
9時15分に来ていたらしい。
家にいても暑いので駅の待合室に早めに来たと言い訳していたが、何日も前から眠れない夜を過ごしていたに違いない。
もう遠出は出来ないとふたりとも諦めていたのだから。

電車では向かい合って、すぐにビールと昼用に買った柿の葉寿司や鯛のいなりを肴にした。
特急お見送り事件や、過去の失敗を肴にもした。
そうこうしているうちに到着。
弟はホームに出ていてくれたのに、わたしたちは杖でやっと歩いている父をエレベーターに乗せることばかり考えて、さっさと改札を通り過ぎてしまった。
「桜通り口」で、しばしすれ違う。おまけに雑踏で電話の鳴っていることに気づかず、ロスタイム10分。
両親と弟と、わたしたち夫婦は別々にタクシーに乗った。

弟曰く「電車の中で姉ちゃんしゃべりっぱなしやったって・・」と、
あんなにはしゃいでしゃべっていた父が弟に言ったらしい。
先手を取られた。絶対向こうのほうがうるさかったって。


相撲はすでに始まっているが、席はまばらである。
十両の土俵入りあたりからぽつぽつ増えていくようだ。
母が無類の相撲好きなことを、長いこと知らなかった。
自己主張もしない静かな母なので分からなかったのである。
この日も「ひいきの力士は?」と聞くと、間髪を入れず
「栃乃洋!!」当然、石川出身の力士である。
初めての観戦は感動だった。
とにかく力士の名を呼ぶ。
母は声が通らないので掛け声をかけたいが残念だという。
父も弟も代わりに声をかける。でじまー 
姪も中入り頃に到着。「とちのなだぁ」と、叫ぶとなかなかいい感じ。
これは、観客がいかに力士を盛り上げるかと言うことなのだと思う。

天井にまっすぐに足が伸びるしこを踏む片山に、観客がどよめく。
高見盛りは、やはりパフォーマンスをしてくれる。
勝てば会場はどよめく。
栃乃洋は負けたものの粘った相撲を取ってくれた。
若の鵬は、飛び跳ねて会場を沸かす。後ろにいた小学生が詳しくて
「八艘跳びや」と、叫んでいた。
おまけに「初白星や」と、言うので星取り表を見ると確かに八連敗だ。
子供の声を出すお爺かと思った。ふりむいたら可愛い小学生だ。

外人力士の多いこと、その中で日本の期待の星「琴光喜」登場。
愛知岡崎出身。掛け声もあたこちから飛んでくる。子供から女性から、野太い声。
そのうち拍手が手拍子と変わり「ことみつき」「ことみつき」との連呼と共に、会場内は大盛り上がり。鳥肌が立つ。
全員の手拍子が立会いと共に声援となり、負けたとたん悲鳴と落胆のため息。

だんなは、あまり人前で盛り上がったり、声援をかけたりしないタイプでいつも、わたしを冷ややかに見ているが、この日は違った。
やたら声を掛け、高見盛の時にスポンサーの賞金がついて、
CMの「永谷園のお茶漬け」の幕が土俵を回っている最中も
大声で「ながたにえーん」と、叫んでいた。


四股名もおもしろくて、メモしているうちに、父の四股名がひらめいた。
「尻響」(しりひびき)である。後で伝えるとしよう。