小松での無指定審査の講習会の指導に行った。高校生と一般の方と合わせて70名を、6名の先生で3グループに分けて指導する。蒸し暑い日で、バテそうになった。
指導者のしっかりしている学校はやはり格段にうまいのでほっとする。また、一生懸命で緊張が伝わってくる子もいる。弓をがちがちに握りしめているので、それと分かる。始めはそうだったなあと遥か昔を思い出す。
しかし、高校生の方がバテバテっぽく、やる気がないのかという感じの者がいる。そういう子は、袴の付け方から崩れている。弓を逆さに持って引きずっている者には、つい大声で叱ってしまった。めまいがしそうだった。人の弓をまたいだりも平気なのである。こうなると、叱っている方が疲れるので諦めに変わってしまう。彼らは、弓道が武道であるということを知らないような感じだった。教える方ばかりが熱くなり熱中症になりそうだ。
1日中立ちっ放しで指導すると、道場の中だけしか歩いていないのに万歩計は1万歩を超えていた。
石川県下の称号者のほとんどは、この無指定審査講習会の指導にあたるのである。金沢、宝達志水、小松の会場でやっているが、みんなさぞ汗をかいたことだろうと思う。
さて、彼らは稽古を積んで審査ではどのくらい上達しているか祈る気持ちだ。
審査で変わっていないと、あの暑い日は何だったのだろうと思うことがある。