ずっと思い込んでいた。
寝る時は、いつもの寝室で寝なくてはならないのだと。
この暑さでは、家の中のいちばん涼しいところで寝てはどうかと。
2階の寝室は一晩中エアコンをつけていても、道路に面している東側から朝陽がカーテンごしでも暑さは完璧に入り込む。
西側も窓なので、夕方も十分暑い。
遮光カーテンがついているが、太陽にノックダウンされているようだ。
おまけに東側は、ベランダがありガラス扉があるので、光がしっかり入る。
夜早めにエアコンをつけておかないと、10畳の寝室はなかなか冷えない。
地球が壊れるのではないかと思うほど暑いと思う。
壊れるのは地球ではなく、私自身だ。
娘の部屋が本部屋になって、そこの整理をしだしてから、少し足の踏み場が出来た。
ある朝、ドアが少し開いていたので、きちんと閉めようと部屋の入口に立ったら涼しい。
エアコンをつけているわけではないのに、西側の部屋なので当然ながら朝陽がささないからである。
その時気づいた。
殿が生きていたとき、セミダブルとシングルベットを並べていた10畳は狭く感じていたのだが、今はセミダブルと小さな机があっても、ひとりでは広い。
そこで、エアコンをがんがんつけるのは無駄ではないか。
本部屋にした娘の部屋は6畳で、西向きだが隣の家のお蔭で、あまり日が差し込まない。
そこで、マットを敷いて寝てみたら、ぐっすり朝まで眠れて心地よい。
エアコンも静かだ。適正な温度になるのが早いからかもしれない。
6年の間気づかなかったのである。
ただ、地震があったら怖いかも。
本棚は耐震防止の為に突っ張り棒をしているが、とりあえずこの夏はここで乗り切りたい。
ソファにもなるマット。
この本棚が倒れたら怖いかな。