雨のひなまつり。
今年はお寺の当番が当たってしまい、お知らせや集金をしなくてはならない。
雨の中を歩き、久々に迷路のような町内の路地や、新築の家を見て驚いた。
町内の戸数は190で、その班割は17班。
班長は10年に1回くらい回ってくる。
それは、近所の家ばかりなので回りやすい。
その他に、お寺の檀家の会が35軒あり、4班なので8年に1回当番となる。
8年前の報恩講には、殿が生きていたが、動けなかったので、わたしが住職を各戸へ案内した。
あれから8年も経ってしまったのだ。
家が散らばっていて、住所録と地図を照らし合わさないと分からない。
結婚して日が浅いなら言い訳が出来るが、何十年暮らしていても知らない家は知らないのである。
おまけに、といったら悪いのだが、仏教婦人会というのがあって、その会長が近所のNさん。
Nさんは弓道の先輩で、その先輩の頼みで会計を引き受けた。
他ならぬ先輩の頼みとあらば、ひと肌脱がねばならない。
決算書を作成してテーブルに広げていたら、ちょうど娘がやってきて、
「なんか、いつもそういうことやっているね」と、言われた。
父がいつも町内の仕事を引き受けて、「こんじょよし」やし。とか言っていたのを思い出した。
「根性良し」いわゆる「お人好し」というものだ。
断り切れない性格ともいう。
それでも、一緒に仕事をすると仲間になるので、ある意味良いこととも思える。けれど、掛け持ち仕事はちょい億劫だ。
何はともあれ、2月は逃げる、3月は去る・・というように、もう3月。
高浜虚子の「松過ぎて またも光陰 矢の如し」を、実感する。
正月はあっという間に過ぎて、もう3月だ!!
コロナと、ロシアのニュースで、重大ニュースの中で暮らす毎日は、矢のごとく過ぎていく。
今年も玄関に飾るおひなさま。消毒液が景色のひとつに。




