まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

食欲

2014-09-07 | 料理

 

赤、緑、黄色。信号機ではない。単なるウインナー入り野菜炒めだが色が鮮やかだと食欲が増す。味見をした時が絶品で、皿に盛り食卓に着いた時には半減している。何故だ。

一緒に食べるメンバーが悪いからか。93歳、84歳、そしてわたし達夫婦。孫や娘夫婦がそろうと美味しいかといえば、その時は自分は食べたか食べないか分からない状態になる。どんな時、食欲が増すか。美味しいと思えるか。食事を前にため息をもらす旦那は、味が悪いのでため息をつくのか、雰囲気が悪いからか、体力がないからか考える。

友達とランチをすると、めちゃくちゃ旨い。このときは、何が出ても美味しい。もしかして、皆との会話がソースなのかもしれない。そういえば、長い間居酒屋へ行っていない。ビールや酒は、料理の味を美味しくする。上司の悪口は酒量を増す。会社の愚痴はビールを苦くする。

美味しいお酒は、気の合った仲間や趣味の仲間と飲む時だ。あぁ・・


いちじく

2014-09-06 | 料理

いよいよイチジクが出回ってきた。きれいに剥いて食べると、ケーキのように美味しい。

しかし、娘や孫はいらないという。旦那もわたしも「こんなに美味しいのに?」と、言うと「歳をとると美味しく思うのでは?」と、言われた。

そう言われれば、若いときこんなに美味しいと思わなかったかもしれない。どうも、人は考え方も感じ方も、常に流れていて、いつも同じ考えではないらしい。なので、好みも変わっていくのか。

結婚前、なぜか「エビフライが好きだ」と、言っていたらしい。らしいというのは、私はあまり覚えていないのだ。旦那はわたしに何を食べさせたらよいか思案してくれていたのか。若いころ、質素でろくなものを食べていなかったから、ごちそうと言えば「エビフライ」だったのか。実は、エビフライをあまり食べたことはなかったのだ。若いころ外食自体、殆ど行くことはなかった。両親と外食をした覚えは、蕎麦屋でそばを食べたくらいだ。

今は、口が肥えてしまって、何が好きかと聞かれて「回らない高級寿司」とか、「〇〇料亭のうな丼」とか言いたい。しかし、今は聞いてもらえないのである。その肥えた舌に「イチジク」は、美味なのである。

ついでに言えば、舌が肥えても料理はうまくなっていない。シェフの料理は大好きだ。我が家に道場六三郎と、辻口博啓のような料理人とパテシィエがいたら・・。両人とも石川県人である。誇らしい。

いや、粗食あってこそのご馳走かもしれない。だから、きれいに剥いたイチジクが美味なのだ。旬のものは、何の手を加えなくても有名シェフ並なのだ。


摘出  つくられた癌

2014-09-02 | 読書

市立図書館でつい手に取って読んでしまった。ちょっと怖い本だ。

「摘出 つくられた癌」霧村悠康(きりむら はるやす)

乳がんの手術で間違えて反対の胸の手術をしてしまい、その後、病院内の権力争いや、臨床監査のことなど、医者ならではの観察と、内部をさらけだしたものだった。

実際、婦人科にいたので身につまされる内容だが、結局、患者は医者の治療を信じているからこそ快方に向かうのだと思う。

小説の中で、外来の時に、かつての同病の人を見舞うシーンがあった。少し違和感を感じた。私自身、入院中お互いの病状を話しながら、気持ちの支えになった人もいたが、会いに行くことはない。たぶん、相手の人も同じ気持だろうと思う。それぞれに大切な人がいて、切り離せない日々の生活がある。昨年のことなのに、遠い記憶のような気がする。 かといって、鮮明な記憶でもある。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

 


猛禽類の羽根

2014-09-01 | 弓道

盃の矢羽を見ていて思い出した。矢羽と言えば一昨日の会議で「希少野鳥類の羽根を用いた矢の取り扱いについて」という資料があった。「密猟された猛禽類の羽根を使用した矢羽の件」の中で使用を自粛せよとのこと。

隣にいたK氏に、「父ちゃんに内緒で買った矢があるんだけど、猛禽類なのか何なのか分からんわ・・・」と、ささやくと「いくらやった?」と、いうので、まるでフグ市場のせりみたいに、他の人に分からないように机の下で指を2本立てた。K氏曰く「それは、鷲、鷹の類やろ」と。

どちらにしても、弓具店で清水の舞台から飛び降りた気持ちで、旦那に浮気がばれないように隠している心境で手に入れたのに、使わないでどうすんの。床の間に飾る用になってしまった。いや、床の間もダメなのでは。持っていないふりをしなければ。「李下に冠を正さず」である。お縄になるのか。そういえば、麻薬を持っているだけで捕まるのだ。禁止されているものは持っていない方が。いやいや、自粛だから。でも、自粛って謹慎処分みたいなものでしょ。外出を自粛しなさいとか。いや、ちょい違うか。分からなくなった。

この前、羽根の長さを弓具屋さんに調整してもらったところだ。一体、誰の為に使ってはダメなのか。鷲、鷹さんごめんよ。と、謝らなくてはならないのか。で、あれば人間に罰金とか支払うのはお門違いだ。いや、規則だから規則を作った人に支払わなくてはならないのだろう。では、わたしも規則を作る人になりたい。わたしより背の高い人は罰金とか。

「会員にこの趣旨を十分に徹底され、適切な指導をされるように重ねて要請します。」と、締めてあった。「自粛」というのは、自分からすすんで行いや態度をつつしむことである。

さて、どのようにつつしむか。講習会で人に見えないように羽根を隠すか。派手に的に中てないようにするとか、使用を禁止するとは言っていないわけで、いわゆる見解の相違が出てくるのだ。こんなことをぐちゃぐちゃ考えていたら熱が出そうだ。

旦那が体温を測っていて38度あるという。わたしが熱が出ると言っただけで、彼がやられた。「熱を出すのを自粛しなさい」という訳にもいかない。