1977年の作品、タイトルは主人公である3人の男性の名前。
なんでもてんこ盛りのマサラ・ムービーの元祖と言われている、
1973年「ヤードン・キ・バーラート」に基づいている。
1978年タミル語で「シャンカル、サリーム、サイモン」、
1980年テルグ語で「ラーム、ロバート、ラヒーム」、
1982年マラヤーラム語で「ジョン、ジャファール、ジャナルダナム」
パキスタンでも1978年にパンジャブ語でこの映画と同名で
非公式に制作されている。
<ストーリー> 
1955年のムンバイ、ギャングのボス:ロバート(ジーバン)の
身代わりで投獄されていた運転手のキシャンラル(プラン)が、
出所してくる。自宅へ戻ったキシャンラルはロバートが約束を破り、
自分の家族の面倒を見てくれていなかった事を知る。
キシャンラルはロバートの所に行くが馬鹿にされたため、
殺そうとするも果たせず、車で自宅へ逃げ帰る。病気の妻
バールティ(ニルパ・ロイ)は薬代を生活費に充てさせるため、
3人の息子を置いて遺書を残して家出していた。

ギャングに追われるキシャンラルは息子3人を連れて逃げる途中で
3人を公園に隠すが、崖から転落して全員が死亡したと思われしまう。
バールティは死にきれず事故で視力を失ってしまう。
残された3人の息子のうち末子のチョートゥはイスラム教徒に拾われ、
途中で事故で視力を失ったバールティも同じ車に拾われるが、
チョートゥに気づかないまま自宅に戻ってくる。そして家族が
事故で死んでしまったと聞かされる。
キシャンラルは転落し炎上した車から放り出され、
奇跡的に助かっており、車に隠されていた金塊をも手に入れる。
そして公園に戻るが3人の息子はいなくなっていた。
次男のラヴィはたどり着いた教会でゴンザレス神父に助けられる。
長男のアマルは通りがかった警官に助けられる。
22年後、ラヴィはアンソニー(アミターブ・バッチャン)となり、
教会の前で事故に遭った女性バールティを助け病院に運ぶ。
輸血が必要になり、警官アマル(ヴィノッド・カンナー)、アクバル
(リシ・カプール)、アンソニーの4人はお互いに気づかないまま、
再会する。
なんと! ここでタイトル・ロール。(ここまで24分超。)

キシャンラルは金塊を元手にギャングに成り上がり、
逆にロバートは落ちぶれ果ててしまった。キシャンラルは
ロバートのせいで自分の妻と息子達が死んでしまった(実は
生きているが)と思っていたのでロバートの娘を誘拐し
育てていた。ロバーとはキシャンラルの元を訪ねるが足蹴にされ、
金塊を奪って逃げる。途中でアンソニーに妨害され見逃す代わりに、
金塊を山分けするように持ち掛けられる。
ロバートとアンソニーが一緒にいた事が警察にバレて、
アンソニーの所にアマルがやって来る。アンソニーは捕えられ、
留置所へ・・・。そこにバールティが花を売りに来る。そして、
自分に輸血してくれた二人は兄弟であるので釈放するように言う。
キシャンラルはロバートの行方を聞くために護送途中のアンソニーを
誘拐する。アンソニーは身の危険を感じ逃げ出して留置場へ戻る。
キシャンラルが育てていたロバートの娘ジェニー(パルヴィーン・バビ)が、
外国から戻って来たところ、教会でアンソニーが一目惚れする。
ジェニーを奪い返そうとロバートはキシャンラルを襲い、アンソニーと
アマルがそれを助け病院に運ぶとバールティがやって来る。ロバートは
バールティに気づきバールティを誘拐する。途中で事故りバールティは
アクバルの歌に誘われてサイババ寺院に辿り着く。
そこで奇跡が起こりバールティの視力が回復する。アクバルが自宅に
連れて行くと養父とバールティは22年前の事を思い出し、アクバルの
写真を見たバールティはアクバルがラジューであると気づき再会を喜ぶ。
アクバルはバールティを連れて病院へ行くがキシャンラルは退院していた。
アクバルは警察に行きアマルに捜索願を出す。名前と住所を聞いた
アマルは昔の自宅へ行きキシャンラルと再会を果たす。
ジェニーはアンソニーと結婚する事にしたが、アンソニーが神父の
養子であり、キシャンラルが探している息子である事に気づく。
ところがロバートがジェニーを奪いに来て神父を殺害してしまう。
アンソニーはキシャンラルの元に行き実の親子である事を知る。
ロバートがジェニーを無理やり結婚させようとするが、
アンソニーが神父の変装で現れる。
インド映画なので後半はバタバタしたけど、
うまくまとめてハッピーエンドだった。
歌って、踊って、アクション、ラブストーリー、コメディ、
バイオレンス、仇討ち・・・マサラ・ムービーである。
ほのぼのとしていて泣かせる場面もあって、
1977年当時は、こんな感じだったのだと思った。