安倍首相を追い込んだ前川次官の国会証言とその後の政局
直近のブログで私は書いた。
前川前文科省次官の国会証言は不発に終わる予感がすると。
どうやらその予感は見事に外れたようだ。
前川次官の国会証言を聞き、そしてきょうの各紙の報道ぶりを見て、いま私は、その真逆の予感を抱いている。
政局は風雲急を告げる予感がする。
終始冷静さを失わず、黒を黒と言い続けた前川次官の答弁は見事だった。
それにくらべて、この期に及んでも、黒を白と言い続ける安倍自民党の反省のなさは見苦しかった。
だからこそ、今日の各紙の報道も一斉に「疑惑の解明にはほど遠い」と書いた。
前川次官の国会証言の直後に世論調査を行えば、安倍内閣支持率は間違いなく続落するに違いない。
そして、これ以上内閣支持率が下がれば、安倍内閣は、8月3日の内閣改造を待つことなく、一気に危機的状態に突入するだろう。
問題はその後のシナリオだ。
ひとつは、自民党が生き残りの為に安倍首相を引きずり下ろし、安倍首相と反対の政治を行う新たな顔を立てて解散・総選挙に臨むことだ。
ふたつは、野党連合が一つのあらたな新党を結成して、解散・総選挙を迎え撃ち、政権奪取に邁進する事だ。
そのためには、共産党が本当の意味で「清水の舞台から飛び降り」、党名を変え、共産主義を棚上げして、野党が一つの政党になる先頭に立つ必要がある。
三つ目は、小池百合子が「安倍暴政を許さない」と宣言して、来る解散・総選挙で国政に挑戦する事をいますぐ明らかにすることだ。
そのためには過去の自らの保守反動的、改憲的な考えを改める(少なくとも封印する)事が必要だ。
この三つのシナリオのうち、真っ先にそれが出来た者が政局を制する事になるだろう。
そして、誰もそれが出来ない時、この国は、政治不在のまま、さらなる混迷に追い込まれていくだろう。
その時こそ、憲法9条を国是とし世界を牽引することと、政治家の税金泥棒は許さないことを二大公約に掲げる新党憲法9条の出番が来る。
私は7月29日に都内で新党憲法9条の公開討論会を開く予定である(了)