日中関係破壊者<本澤二郎の「日本の風景」(4676)

<寝た子(尖閣諸島)を起こした山東昭子・石原慎太郎・野田佳彦>

 日本人の健忘症は体質なのか。右翼人士どころか、言論人・学者・議会人・官僚そろって75日以前のことを忘れる。司法も同じだから、日本の、特に歴史認識は危うい。これが一番親しいはずの隣国との関係が破壊される元凶だ。

 尖閣(中国は釣魚島)問題を表面化させたのは、日本である。山東昭子と当時都知事の石原慎太郎が暗躍して、都有地にしようと画策した。さらに野田佳彦の官邸が「国有地がいい」と言いだして、日中間の火種を外交問題に浮上させた。野田と石原の深謀遠慮に国民は気付かなかった。言論界も議会も正常に機能しなかったためだ。

 「尖閣は後の世代に委ねる」との中国の最高指導者の提案に両国とも従った。寝ていた尖閣を起こした野田と石原の策略に安倍晋三も共鳴した、とうよりも、安倍は石原らと当初から「尖閣」を活用することで、72年の戦後史の歴史的成果を葬ろうとしていた。

 この陰謀・謀略が、宏池会の岸田文雄のもとで、不気味な形で開花している。恐ろしい東アジアの前途を象徴している。

 

引き金を引いた東京都購入計画から日本国有化で日中全面対決>

 尖閣は日中関係の安定弁として、アジアの平和と安定の基礎でもあった。日中の領土問題を封じることで、日米中の経済交流・人的交流は発展した。これに政治生命をかけた宏池会の大平正芳は、真っ先に盟友の田中角栄を政権に就け、一気呵成東京と北京に友好の花を咲かせた。日本の戦後外交史を飾る見事な平和外交の成果となった。

 3国ともに繁栄の甘酒をのんだ。しかし、地団太を踏んだ台湾派・岸信介のA級戦犯の輩と、岸政治を継承した福田赳夫の清和会は、これの破壊工作に徹した。その彼らが準備した地雷が尖閣だった。

 これに石原が飛びついた。安倍や森喜朗らも背後でエンジンをふかした。

 石原の暴走を食い止める力が、既に大平や田中の陣営にいなかった。野田は、安倍の隠れ別動隊であることが、安倍国葬に参加したり、議会での弔辞を読んだことから、今では裏付けられている。野田は立憲民主党最大のガンだ。

 

日中激突大罪人は青嵐会・石原と民族主義者・松下政経塾の野田>

 日本国憲法は、外国との関係を「国際協調主義で」と政府・議会・司法に命じている。中国との戦争状態を解決するため、真っ先に石橋湛山が取り組んだが、健康を害して無念の涙を呑んだ。

 石橋後継の岸A級戦犯の内閣は、台湾の蒋介石にテコ入れして、日中関係は膠着状態に。続く池田勇人内閣の官房長官と外相を歴任した大平は、舵を再び北京に切った。岸の実弟・佐藤栄作内閣の下で、雌伏8年、遂に田中内閣を誕生させて、悲願の北京との関係を正常化した。

 大平の悲願成就の実績を石原と野田が破壊した。日本外交史上、大罪人は野田と石原である。石原は岸の配下・青嵐会、野田は松下政経塾の偏狭な民族主義者だ。安倍側近の高市早苗も同類である。 

 

<1972年の日中国交回復の田中・大平連合の歴史的成果をぶち壊す>

 日本政治屋のレベルの低さに声も出ない。山東は角栄が政界に引き上げたタレントに過ぎない。無知の塊のような人物という。まだ世界一の高給を食んでいる。彼女が参院議長だったことに恥じ入るばかりだ。

 用意周到な大平と決断と実行の角栄のコンビは、戦後政治を飾る快挙を生んだ。そこに抵抗の矢をぶち込んだA級戦犯の配下に、風穴を開けられてしまった護憲勢力を束ねる人物は、誰なのか。野党に人材はいるのかどうか。

 

A級戦犯の亡霊に身を委ねた罪万死の宏池会・岸田と林芳正の裏切り

 岸田の実父・文武は、穏健な人物だった。派閥の宏池会では地味な人柄で知られ、自民党内でも目立つことはなかった。印象に残っていない。

 息子も父親の正確をほぼ継承しているのであろうか。親類の宮澤喜一が晩年薫陶を与えたというが、彼の心にしっかりと根付くことはなかったことが、政権を担当してみて証明した。

 大平正芳が急逝したあと、側近の伊東正義に白羽の矢が立った。伊東は「単なる看板替えでは意味がない」といって蹴った。岸田は正反対だ。「首相になれば何でも聞く」タイプだった。宏池会ファンが真っ先に離反した。

 A級戦犯の亡霊にすべてを委ねる岸田と外相の林芳正は、罪万死に値する。宏池会の裏切り者だろう。

 

<尖閣ー反中世論操作ー台湾有事論ー中国敵視安保3文書ー43兆円の戦争準備始動>

 石原・野田と安倍の日中破壊工作は、尖閣を使って反中世論操作を貫徹した。改憲論の台頭だ。そこへと台湾有事論の大合唱。中国敵視の安保3文書の閣議決定と43兆円の戦争準備!

 憲法を知らない日本人も度肝を抜かれた。ただでさえ日本沈没を多くの国民は肌で感じ取っている。先進国最悪の-jxi9fL1zfWS5d5-DmZKvH-_K0bw3kBaEaRXm9BFqCMWDfImVmJRdFIu1YaCKEkXtfPLvG-E3xxRm3a-8PMo2vVgZpkwnBg8ZRl8apGlU90ux_ZKf2MnKwkkEVJz8cDGf9CxdoYw_HOWQg6g3qWFzafL2GacTzENsP1N-ZdS6aL9psEvzBX4Pj6bmhLs41HpwmEFgaaiX48Lxq9_gNQ6s4_bEbSyW7YUc2OzeNJ_FsCN6leeFqx0I7C9GkpandvS_V-e2pfxDpOeCIkNCKqnnIwt-NSiKgyxBuZc7Yy4MrV6pUZrUWjEf8yMdVGCidEAfNyaqrVffA0o1YrS_cOmneMScZIHgrCZEATRA9lR4fmQfqH-PTVyPb3oR15x00sR3d8INHw430JMhtkRiD8gLDvhqlQIqMeVkQBUyOvRO1zWJXbmcJOFZ-A94DccJy9dNaUrUwD_LwHjCfgttBXaLbpF3ZrhcF7f887H5HOYUxgnRGqy8HVlft-P1-4NYW_4hOTcsYnVxS_OeFvwQ011jrnzoAOlgWAKqEva4FKvRzm2BWzZAUhIVttPK-CZ5zwLoWoDhdULP7emqSwYxGN4Ww63VTkFz_t1BuGS9rc_ECZOuqLykcpJ_rsS3wkvH0BEOvLKi4qaIAWblugoWR1Yl348Aq7bb74fQUFnKQEfBnOhWGMKd85ODaOTh_vMV_Uc9uYFqg3aVuV2hLatUC1NPoJRhmJhZijeseFUc2XDkN35ZK7Eeqjdb_72gdjdc5PZ&v=5