教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

jlj0011のblog 清和会秘話4<本澤二郎の「日本の風景」(4619)

2022年11月09日 15時10分49秒 | 国際・政治

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清和会秘話4<本澤二郎の「日本の風景」(4619)
2022/11/09 12:5710
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清和会秘話4<本澤二郎の「日本の風景」(4619)

<清和会始祖・岸信介は本物の国粋主義者=上杉慎吉門下生>より、転載させて頂きました。

 本日も安倍晋三の祖父のことを書こうとしている。とても大事なことである。ここが分からないと、現在の日本が見えない。いわんや将来を予見することも不可能である。「安倍は亡くなっているため、統一教会との関係を明らかにすることは出来ない」と岸田文雄首相はうそぶいている。これに国民も自民党員も納得していない。真相は徐々に明らかにされている。岸田の逃げは許されない。公安ファイルを開いただけでも、沢山の事実が分かるだろう。


 太平洋の向こう側では、目下、米国の中間選挙が繰り広げられている。投票前からバイデン大統領の民主党の苦戦が伝えられている。インフレ選挙に勝てる候補者は少ない。当然のことだが、ウクライナ侵略に駒を進めているロシアは、共和党のトランプ前大統領の台頭に拍手をしている。そして統一教会国際勝共連合カルト勢力も、待望しているだけでなく、強力に応援している。仮に共和党のトランプ台頭ともなると、統一教会も勢いづく。統一教会退治を急ぐ必要がある。


 本題のA級戦犯・岸信介について、若者は知らない。知ろうともしない。そこを穴埋めしようとして、本企画を開始した筆者である。岸は戦後生き残った国粋主義者、本物の国粋主義者だ。国民を代表して警鐘を鳴らす所以である。

 戦前の国粋主義者は、東京帝国大学の憲法学者・上杉慎吉である。源流は幕末に台頭した尊王攘夷論。天皇を尊び外国を排除するというもので、明治期の欧化主義に反発した。国粋主義は、国家主義や愛国主義の極端すぎる一形態とされる。常人が理解できない異端的思想とでもいえようか。

 本来は日本古来の良き伝統を保存したいという立場から、大きく変化してしまった偏狭なナショナリズム。右翼の行動原理ともなって、とどのつまり日本を侵略戦争から亡国へと追い込んだ。識者の批判が強い。極端な天皇主義から皇国史観という途方もない歴史観を今も引きずっている。最近では安倍晋三や高市早苗ら日本会議・神道政治連盟のメンバー、すなわち清和会の面々の考え方である。それゆえの統一教会派閥を内外に印象付けている。

 外国のカルト教団の意向を受けて、憲法改正案まで受け入れながら、それを不思議と思わない安倍・清和会政治に、現在は言葉も出ない。


 上杉は天皇主権説を主張し、美濃部達吉の天皇機関説に対抗した。前者の立場から「天皇現人神」という21世紀人間の頭脳では、いかに努力しても理解できない。統一教会流のいかがわしい詐欺的洗脳を受けても無理だろう。だが、清和会の森喜朗は、首相として堂々と「日本は天皇中心の神の国」と公言して、政権を投げ出す羽目となった。この狂気的信念が、安倍ら清和会思想に存在している。そこに統一教会のカルト教義に洗脳される余地があったのかもしれない。多少似ているのが、松下幸之助が70億円の資金で設立した「松下政経塾」だ。神社参拝を強要して「天皇神」思想による偏狭な民族主義と見られている。岸田内閣に二人の政経塾出身者が紛れ込んでいる。高市と松野である。

 話を元に戻すと、岸は安岡正篤と共に上杉門下生の優等生だった。この学生の中に血盟団事件に飛び込んだものがいた。四元義隆で、中曽根康弘は首相在任中、四元のもとによく足を運んだ。仲立ち役が稲葉修で、彼はロッキード事件の時の法務大臣。

 血盟団事件(1932年)の主犯は、日蓮宗の僧侶・井上日召。日本経済は失業と企業倒産、その一方で財閥はドル買いで莫大な利益を上げていた。農村の疲弊は深刻そのものだった。前大蔵大臣の井上準之助と三井財閥の団琢磨が暗殺された。その後に2・26事件、5・15事件へと続いていく。


<「東京帝大に残れ」を蹴飛ばして財閥・武器弾薬の商工官僚へ>

 財閥の跋扈と侵略へと駒を進める日本軍という危険すぎる大河を背景に、岸は恩師の説得にもかかわらず、学者の道を蹴飛ばして、役人の世界に駒を進めた。商工省である。現在の経済産業省か。財閥を指揮、指導できるポストだ。

 岸の実弟・佐藤栄作は鉄道省である。後者は日本敗戦後の吉田内閣で官房長官を手にし、岸はA級戦犯として逮捕された。運命のいたずらか、先に首相になったのは、財閥と提携した岸の方だった。吉田内閣のもとで、解体された財閥は復活に成功、朝鮮戦争による特需で鎌首をもたげていた。

 

<中国侵略基地・満洲支配に踏み込むA級戦犯の岸>

 関東軍の満洲侵攻目的は、資源獲得にあることは言うまでもない。財閥の意向が政権を動かし、ついで軍部へと指令が届く。はっきり言うと、軍部を動かす元凶は、資源獲得に狂奔する財閥である。

 朝鮮半島から大陸へと蘇満国境へと進軍した関東軍、そして清朝没落を好機として満洲傀儡政権の樹立へと流れる一本の太い線の大本は、東京の財閥なのだ。同時に赤紙一枚で青年を奴隷並みに動員できる靖国システムには、国家神道と教育勅語が連携していた。

 天皇のために一命を捧げることに生きがいを持たせる戦争体制が、日本軍の侵略戦争を可能にした。いまのロシアのプーチン戦争には、日本のカルト宗教による動員体制がない。1週間でケリがつくと思い込んでいたプーチンの愚かさが露呈しているが、その点でいうと、日本の侵略戦争システムは完璧だったといえる。恐怖の政治体制であった。


 岸は財閥と一体となって動く。1935年には対満事務局、翌年に満洲重工に入って、進んで満洲に渡る。1939年には悲願の満州国総務庁次長に就任する。総務庁に満州国の実権が集中していた。アヘン利権を手にしたとされる岸のいわば絶頂期だったのだろうか。満鉄利権や日本のアヘン王にして、国策会社の電通の親玉・里見甫らの満洲人脈を確立した。大連港から出港する帰国時の岸の船の積み荷は山のようだった、との目撃談がある。総務庁長官は星野直樹だ。

 この後に商工次官の椅子が用意されていた。東条英機の戦争内閣が誕生すると、岸は財閥の意向もあったろう、長州田布施出身も幸いしたのかもしれない、商工大臣の椅子が待っていた。


<「弐キ参スケ国を誤る」「米国英国宣戦布告詔書に署名」東条内閣>

 岸信介・星野直樹・東条英機・鮎川義介・松岡洋右を、敗戦時の識者は「弐キ参スケ国を誤る」と怒りを込めて叫んだが、戦後も同じ愚を冒す岸信介のことに誰も気付かなかった。

 岸は商工大臣になると、米英に対して宣戦布告の詔書に署名した。財閥の先頭に立って資源獲得に向けた侵略戦争にのめり込んだ、その結末が米英との開戦だった。どう転んでみても勝てる相手ではなかった。当時の国際情勢に精通しているものであれば、誰も開戦を喜ばなかった。


 天皇ヒロヒトについて最近の資料で分かったことだが、彼こそが開戦に積極的だった。百武三郎の侍従長日記などで証明された。A級戦犯の第一人者がヒロヒトだった。彼は300万人の戦死者と遺族に対して、死ぬまで反省も謝罪もしなかった。戦後は象徴天皇として、かつまた生物学者に徹することで、国際社会の非難をかわした。悪運の強い第一人者となった


<A級戦犯で巣鴨入り岸をCIAが抱き込んだ理由?=天皇利用>

 A級戦犯の岸を、ワシントンの謀略機関CIAがなぜ抱き込んだのか?大きな疑問である。泥棒を捕まえて、泥棒を捕まえる地位に就けたのか。国粋主義に徹した、岸・天皇教による反共の基地・日本改造に狙いを定めたものだからだ、と断言出来るであろう。

 偏狭なナショナリストの岸ゆえに、文鮮明を抱き込んだ理由がある。また、犯罪者を起用して、国政全般を監視させる。「うちの祖父さんは民主主義を知らない」と筆者に明かした安倍晋三の、この発言は嘘ではなかった。

2022年11月9日記(政治評論家・日本記者クラブ会員) 


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「文鮮明『安倍派中心に』」(11月7日付毎日新聞朝刊トップ記事)により、旧統一教会 救済法は「先延ばし」から「今国会」へと、大きく舵を切らせることとなった。

2022年11月09日 14時58分09秒 | 国際・政治
 
 

「文鮮明『安倍派中心に』」(11月7日付毎日新聞朝刊トップ記事)により、旧統一教会 救済法は「先延ばし」から「今国会」へと、大きく舵を切らせることとなった。

2022年11月08日 23時29分01秒 | 政治
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
「文鮮明『安倍派中心に』」(11月7日付毎日新聞朝刊トップ記事)により、旧統一教会 救済法は「先延ばし」から「今国会」へと、大きく舵を切らせることとなった。』より、転載させて頂きました。

◆〔特別情報1〕
 毎日新聞は8日、「被害者救済法案を今国会に提出へ 旧統一教会対策で首相方針」という見出しで、「岸田文雄首相は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る被害者救済対策に関し、新たな法案を今国会に提出する方針を固めた。」と報道した。
 これについて、自民党二階派「志帥会」重鎮は、次のように語った。
 岸田首相は、旧統一教会の被害者救済を巡る新たな法案「救済法」について、公明党への根回しなしに進めてきていた。そのため自公の間で足並みが揃わなかったが、岸田が重鎮たちと会食を重ねるなか、山口代表とも会食の場を設け、腹を割って話し合ってなんとか収めるに至った。さらに、11月7日毎日新聞朝刊トップ記事「文鮮明『安倍派中心に』」が、「先延ばし」から「今国会」へと、大きく舵を切らせることとなったようだ。
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赤色の缶の「サクマ式ドロップス」で知られる佐久間製菓(株)が廃業へ、原材料高騰が影響

2022年11月09日 12時39分01秒 | 社会・経済
 

赤色の缶の「サクマ式ドロップス」で知られる佐久間製菓(株)が廃業へ、原材料高騰が影響

 

 「サクマ式ドロップス」を製造販売する佐久間製菓(株)(TSR企業コード:290060044、豊島区)が2023年1月20日に廃業すると取引先に通知した。
 佐久間製菓のホームページによると、サクマ式ドロップスは1908(明治41)年に完成。太平洋戦争で工場などが被害を受けたが、1948(昭和23)年に再興した。八王子市に工場を構え、高い知名度を背景に事業を拡大させていた。
 しかし、安価製品との競合のほか、その他のヒット商品に恵まれなかった。さらに新型コロナウイルスの感染拡大による需要減も重なり、2021年9月期は1億5,173万円の最終赤字を計上し、財務内容が後退していた。
 「廃業のお知らせ」によると、廃業日は2023年1月20日。廃業の理由は、新型コロナの影響による販売減や原材料、エネルギー価格の高騰、人員確保の問題などをあげている。
  佐久間製菓の担当者は9日朝、東京商工リサーチ(TSR)の取材に応じ、廃業を予定していることを認めた。
 また、別会社で緑色の缶の「サクマドロップス」などキャンディー製造のサクマ製菓(株)(TSR企業コード:290062063、目黒区)の担当者はTSRの取材に対し、「佐久間製菓の廃業に関する影響はなく、通常通りキャンディー製造を続けている」とコメントした。

サクマ式

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運命の11月8日は明日に迫った。アメリカでは、中間選挙があるし、満月、しかも皆既月食だ。これは大転換の日になる。イーロン・マスクは、ツイッター乗っ取りを完了。これからフェイクは流せなくなる。

2022年11月08日 15時42分40秒 | 国際・政治
 
 

運命の11月8日は明日に迫った。アメリカでは、中間選挙があるし、満月、しかも皆既月食だ。これは大転換の日になる。イーロン・マスクは、ツイッター乗っ取りを完了。これからフェイクは流せなくなる。

2022年11月07日 19時52分39秒 | satoko女史レポート(在米30年投資家)
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
運命の11月8日は明日に迫った。アメリカでは、中間選挙があるし、満月、しかも皆既月食だ。これは大転換の日になる。イーロン・マスクは、ツイッター乗っ取りを完了。これからフェイクは流せなくなる。(satoko女史)』より、転載させて、頂きました。

※米国在住の個人投資家satoko女史の過去レポート一覧

◆〔特別情報1〕
 これは、在米30年超の個人投資家satoko女史からのトップ情報である。
 運命の11月8日は明日に迫った。アメリカでは、中間選挙があるし、満月、しかも皆既月食だ。これは大転換の日になる。そんな中、先々週の金曜日に起きた、ナンシー・ペローシのサンフランシスコ自宅での夫の怪事件は、全く辻褄が合わなかった。マスコミは一生懸命に隠蔽しようとしているが、多くの人が最初からおかしいと思った。数か月前にも酔っ払い運転を起こしたペローシの夫だが、その時も同乗者の身元は発表されなかった。今回の「共和党支持者が侵入し、ペローシ氏を金づちで襲撃して、ペローシ氏は重傷」と報道された事件で、事実は全く違うことはすぐに判明した。
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jlj0011のblog 清和会秘話2<本澤二郎の「日本の風景」(4617)

2022年11月08日 14時30分45秒 | 国際・政治

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清和会秘話2<本澤二郎の「日本の風景」(4617)
2022/11/07 11:38コメント118
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清和会秘話2<本澤二郎の「日本の風景」(4617)

<保守本流と傍流を歩いた松野頼三のやや公正な一言>より、転載させて頂きました。

 人間はいろいろだ。昨日の岐阜市では「信長まつり」という同市主催の行事が繰り広げられたという。地元テレビ局は実況中継までした。市民の中には、このようなことに税金を投入する行政に眉をしかめる者も少なくない。「チャンバラ映画」を幼少期に体験した世代は、よほど変わり者でない限り、興味も関心も沸かない。

 ただ、もしこれを神道・神社の宗教行事とすると、信教の自由に違反し、そこに税金や自治会の公費を投入すれば、重大な犯罪を構成することになる。

 

 本日のネット報道によると、実際には行列脇の観覧エリア1万5000人の枠に、96万人が応募したという。武者行列に俳優の木村拓哉が出演したことからも、 ミーハー族氾濫が見て取れる。財政破綻が叫ばれる中での税金投入自治体に拍手は出来ない。

 思考が嫌いな人間、寄らば大樹のような生き方が好きな人間にミーハー族的な人が多く、均衡人間が少ないという。人はさまざまだ。記者も政治家もそうである。筆者の場合は小新聞社という事情もあったが、何でも見てやる欲張り政治記者だったので、特定の派閥にのめり込むことを由としなかった。

 したがって、大手紙の派閥記者のように、派閥の広報宣伝記者にならなかった、なれなかったのだ。政界の秘密も可能な限り記事や本で公開することが、国民に対する義務だと現在も考えている。何事も左右に偏せずだ。20年の派閥記者生活をしながらも、その間、安倍晋三にどっぷりつかったNHK記者には、ひたすら仰天するばかりである。その宣伝文にいかほどの価値があろうか。掲載した月刊誌「文藝春秋」もたかが知れている。NHK記者はジャーナリストではない。むしろNHKの腐敗を裏付けている。

 同じく自民党の保守本流の吉田茂を、首相秘書官として体験した松野頼三は、吉田の仇敵である侵略戦争犯罪者として、連合軍によってA級戦犯にされた岸信介の政権と、岸の実弟の佐藤栄作の内閣、さらには自民党最左派の三木武夫にもどっぷりつかった。こうした異例の経歴は、松野こそが戦後政治を公正に語れる有資格者といっていい。

<「岸さんは悪党であれ来るもの誰でもそばに置いた」ダボハゼ人間>

 あるときに「岸さんと佐藤さんは、同じような人物でしたか。どこか違いがありましたか」と問うてみて彼の、特に岸評に注目した。

  自民党内の反岸の急先鋒は、戦闘的リベラリストの宇都宮徳馬である。それ故に宇都宮ファンは、政治記者が多く、自民党時代の宇都宮事務所は取材記者によって、いつも膨れ上がっていた。共同通信の編集局長・内田健三は、宇都宮に対して「戦闘的リベラリスト」という愛称をつけたほどだ。リベラルな記者が取り巻く宇都宮を、右翼は手を出せなかった。むしろ国会周辺を街宣車が暴れまくっている時などは、公然と右翼に喧嘩を売っていた。

 そこで松野の岸信介評はどんなものだったのか?彼は岸内閣で入閣した経験者だ。「岸さん」と呼んだ。そして「佐藤さんとは性格が全く正反対で、誰も拒まない。喜んで受け入れてしまい、周囲はハラハラさせられていた」となる。

 羽田空港近くの河川でも、季節に釣り糸を垂らすと、その瞬間にウキが沈む。ハゼはかまわず餌に食いつく。人呼んでダボハゼ。相手を選ぶことなく誰にでも扉を開いている。

 その意味するところは、失礼ながら「自分よりも悪い人間は、この世にいない」と信じ込んでいるからなのか。彼は固有名詞を上げなかったが、政界に首を突っ込んだものであれば、誰でも分かっている。

 笹川良一や児玉誉士夫を評価する人間が、この世にいるだろうか?いないだろう。戦後右翼を代表する人物だ。右翼暴力団の頂点にいるような人物である。悪徳人間の最高峰とでもいえようか。

 誰も近寄ろうとしない。善人であればあるほど、接近を回避しようとする。当たり前だろう。A級戦犯の岸信介は違った。彼らもA級戦犯の仲間だった。満洲傀儡政権のもとで働いた同士だったのだろう。悪逆非道の仲間たちと岸の交流を、松野は佐藤栄作と比較した岸を以上のように評した。

 笹川も児玉も唾棄すべき人物というのが、政界に限らず多数国民の評価であるが、岸は彼らと提携して、かの有名な大事件で知られる60年の日米安保改定を強行した。60年安保改定は、むろん、ワシントンの指令である。この時点で、日本の属国が定着してしまったのだが、これに反撃する学生・労働者に対して、岸は警察だけでなく右翼暴力団を動かした。笹川や児玉が戦後最大のデモに右翼暴力団を使った。

 時のアメリカ大統領のアイゼンハワー元将軍を東京に呼ぼうとしたが、学生や労働者の反対デモが許さなかった。岸は自身の野望実現にやくざ・右翼暴力団を使って抑え込もうとした。松野はそのことを指していたのである。

 岸は防衛庁長官の赤城宗徳に向かって「自衛隊の出動」を命じた。もしも、赤木が首相の指示に従っていれば、間違いなく中国の天安門事件のような大惨事になっていた。赤城は「いつでも辞表を叩きつける用意はしていたよ」と筆者のインタビューで語った。それでも目標を達成しようとする場面で、岸は手段を選ぼうとしなかった。

 このころである。岸は統一教会の文鮮明を東京に呼んで、反共組織つくりを育成していた。もう半世紀どころか62年も経つ。

<「ダグラス・グラマン事件証人喚問でも岸の名前を出さなかった」松野>

 「一宿一飯の義理があるので」という言葉を、安倍犯罪である森友学園事件の時、聞いたことがある。元自民党秘書に言われると、次の追及をやめたものだ。しかし、国民は分かっている。同学園の理事長は、幼稚園で教育勅語を暗唱させていた。戦前回帰の実践者に安倍夫妻は感動して、公有地の払い下げに、特別の便宜を図った。権力の乱用の典型事例だ。しかも、当事者は日本会議のメンバー、安倍の仲間である。

 人間は弱い動物である。元秘書はこの事件の真相を知っているが、ジャーナリストに話は出来ない。本人は「仁義」だと思い込んでいる。

 大平内閣の時だった。岸内閣時代のダグラス・グラマン事件が発覚した。国会は大騒ぎになった。社会部記者は、松野事務所を十重二十重と取り巻いて、松野の動きを追っていた。

 国会の証人喚問に引きずり出された松野を擁護する者はいない。福田派清和会の元参謀を、福田は「政界のはぐれガラス」と松野を切って捨てていた。岸の軍用機利権をめぐる野党は、当時の防衛庁長官から岸の言葉を引き出そうとしたが、松野は口を割らなかった。

 岸は助かった。なぜ、松野は口を割らなかったのか。おそらく、岸に一宿一飯の義理がある、というのであろうが、筆者はそうではないと見る。岸の周囲の取り巻き連を知悉していた松野である。

 暴力を振り回す野蛮な組織の存在を、自ら確認してきている。「命あっての物種」と判断したのであろう。目下の統一教会国際勝共連合カルト勢力と対決している?岸田文雄内閣だが、これの決着に躊躇している。多くの国民の認識であろう。安倍の銃撃事件で変わったことは、警察庁の警備体制の強化である。全体の奉仕者として勇気を出す義務があろう。

 しかし、松野は勇気がなかったのではないか。

2022年11月7日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

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1.
桃子
2022年11月07日 17:28
アメリカの大統領はトランプです。
最高裁判所が先の大統領選挙は、バイデン陣営の不正選挙によって
奪った偽の大統領であることを、認めたのです。
まだ、マスメディアは支配されているので、報道していません。
トランプ大統領は、日米合同委員会を先月10月に解散させました、2026年までに日本の米軍基地を撤収するということです。
沖縄の皆さん良かったですね!

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清和会秘話2<本澤二郎の「日本の風景」(4617)

2022年11月07日 14時56分10秒 | 国際・政治

清和会秘話2<本澤二郎の「日本の風景」(4617)

  • 5

清和会秘話2<本澤二郎の「日本の風景」(4617)

<保守本流と傍流を歩いた松野頼三のやや公正な一言>より、転載させて頂きました。

 人間はいろいろだ。昨日の岐阜市では「信長まつり」という同市主催の行事が繰り広げられたという。地元テレビ局は実況中継までした。市民の中には、このようなことに税金を投入する行政に眉をしかめる者も少なくない。「チャンバラ映画」を幼少期に体験した世代は、よほど変わり者でない限り、興味も関心も沸かない。

 ただ、もしこれを神道・神社の宗教行事とすると、信教の自由に違反し、そこに税金や自治会の公費を投入すれば、重大な犯罪を構成することになる。

 

 本日のネット報道によると、実際には行列脇の観覧エリア1万5000人の枠に、96万人が応募したという。武者行列に俳優の木村拓哉が出演したことからも、 ミーハー族氾濫が見て取れる。財政破綻が叫ばれる中での税金投入自治体に拍手は出来ない。

 

 思考が嫌いな人間、寄らば大樹のような生き方が好きな人間にミーハー族的な人が多く、均衡人間が少ないという。人はさまざまだ。記者も政治家もそうである。筆者の場合は小新聞社という事情もあったが、何でも見てやる欲張り政治記者だったので、特定の派閥にのめり込むことを由としなかった。

 

 したがって、大手紙の派閥記者のように、派閥の広報宣伝記者にならなかった、なれなかったのだ。政界の秘密も可能な限り記事や本で公開することが、国民に対する義務だと現在も考えている。何事も左右に偏せずだ。20年の派閥記者生活をしながらも、その間、安倍晋三にどっぷりつかったNHK記者には、ひたすら仰天するばかりである。その宣伝文にいかほどの価値があろうか。掲載した月刊誌「文藝春秋」もたかが知れている。NHK記者はジャーナリストではない。むしろNHKの腐敗を裏付けている。

 

 同じく自民党の保守本流の吉田茂を、首相秘書官として体験した松野頼三は、吉田の仇敵である侵略戦争犯罪者として、連合軍によってA級戦犯にされた岸信介の政権と、岸の実弟の佐藤栄作の内閣、さらには自民党最左派の三木武夫にもどっぷりつかった。こうした異例の経歴は、松野こそが戦後政治を公正に語れる有資格者といっていい。

 

<「岸さんは悪党であれ来るもの誰でもそばに置いた」ダボハゼ人間>

 あるときに「岸さんと佐藤さんは、同じような人物でしたか。どこか違いがありましたか」と問うてみて彼の、特に岸評に注目した。

  自民党内の反岸の急先鋒は、戦闘的リベラリストの宇都宮徳馬である。それ故に宇都宮ファンは、政治記者が多く、自民党時代の宇都宮事務所は取材記者によって、いつも膨れ上がっていた。共同通信の編集局長・内田健三は、宇都宮に対して「戦闘的リベラリスト」という愛称をつけたほどだ。リベラルな記者が取り巻く宇都宮を、右翼は手を出せなかった。むしろ国会周辺を街宣車が暴れまくっている時などは、公然と右翼に喧嘩を売っていた。

 

 そこで松野の岸信介評はどんなものだったのか?彼は岸内閣で入閣した経験者だ。「岸さん」と呼んだ。そして「佐藤さんとは性格が全く正反対で、誰も拒まない。喜んで受け入れてしまい、周囲はハラハラさせられていた」となる。

 

 羽田空港近くの河川でも、季節に釣り糸を垂らすと、その瞬間にウキが沈む。ハゼはかまわず餌に食いつく。人呼んでダボハゼ。相手を選ぶことなく誰にでも扉を開いている。

 その意味するところは、失礼ながら「自分よりも悪い人間は、この世にいない」と信じ込んでいるからなのか。彼は固有名詞を上げなかったが、政界に首を突っ込んだものであれば、誰でも分かっている。

 笹川良一や児玉誉士夫を評価する人間が、この世にいるだろうか?いないだろう。戦後右翼を代表する人物だ。右翼暴力団の頂点にいるような人物である。悪徳人間の最高峰とでもいえようか。

 誰も近寄ろうとしない。善人であればあるほど、接近を回避しようとする。当たり前だろう。A級戦犯の岸信介は違った。彼らもA級戦犯の仲間だった。満洲傀儡政権のもとで働いた同士だったのだろう。悪逆非道の仲間たちと岸の交流を、松野は佐藤栄作と比較した岸を以上のように評した。

 

 笹川も児玉も唾棄すべき人物というのが、政界に限らず多数国民の評価であるが、岸は彼らと提携して、かの有名な大事件で知られる60年の日米安保改定を強行した。60年安保改定は、むろん、ワシントンの指令である。この時点で、日本の属国が定着してしまったのだが、これに反撃する学生・労働者に対して、岸は警察だけでなく右翼暴力団を動かした。笹川や児玉が戦後最大のデモに右翼暴力団を使った。

 時のアメリカ大統領のアイゼンハワー元将軍を東京に呼ぼうとしたが、学生や労働者の反対デモが許さなかった。岸は自身の野望実現にやくざ・右翼暴力団を使って抑え込もうとした。松野はそのことを指していたのである。

 

 岸は防衛庁長官の赤城宗徳に向かって「自衛隊の出動」を命じた。もしも、赤木が首相の指示に従っていれば、間違いなく中国の天安門事件のような大惨事になっていた。赤城は「いつでも辞表を叩きつける用意はしていたよ」と筆者のインタビューで語った。それでも目標を達成しようとする場面で、岸は手段を選ぼうとしなかった。

 このころである。岸は統一教会の文鮮明を東京に呼んで、反共組織つくりを育成していた。もう半世紀どころか62年も経つ。

 

<「ダグラス・グラマン事件証人喚問でも岸の名前を出さなかった」松野>

 「一宿一飯の義理があるので」という言葉を、安倍犯罪である森友学園事件の時、聞いたことがある。元自民党秘書に言われると、次の追及をやめたものだ。しかし、国民は分かっている。同学園の理事長は、幼稚園で教育勅語を暗唱させていた。戦前回帰の実践者に安倍夫妻は感動して、公有地の払い下げに、特別の便宜を図った。権力の乱用の典型事例だ。しかも、当事者は日本会議のメンバー、安倍の仲間である。

 人間は弱い動物である。元秘書はこの事件の真相を知っているが、ジャーナリストに話は出来ない。本人は「仁義」だと思い込んでいる。

 

 大平内閣の時だった。岸内閣時代のダグラス・グラマン事件が発覚した。国会は大騒ぎになった。社会部記者は、松野事務所を十重二十重と取り巻いて、松野の動きを追っていた。

 国会の証人喚問に引きずり出された松野を擁護する者はいない。福田派清和会の元参謀を、福田は「政界のはぐれガラス」と松野を切って捨てていた。岸の軍用機利権をめぐる野党は、当時の防衛庁長官から岸の言葉を引き出そうとしたが、松野は口を割らなかった。

 岸は助かった。なぜ、松野は口を割らなかったのか。おそらく、岸に一宿一飯の義理がある、というのであろうが、筆者はそうではないと見る。岸の周囲の取り巻き連を知悉していた松野である。

 

 暴力を振り回す野蛮な組織の存在を、自ら確認してきている。「命あっての物種」と判断したのであろう。目下の統一教会国際勝共連合カルト勢力と対決している?岸田文雄内閣だが、これの決着に躊躇している。多くの国民の認識であろう。安倍の銃撃事件で変わったことは、警察庁の警備体制の強化である。全体の奉仕者として勇気を出す義務があろう。

 しかし、松野は勇気がなかったのではないか。

2022年11月7日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

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旧統一教会教祖の発言録が流出 「安倍派を中心に」浮かぶ政界工作

2022年11月07日 13時06分24秒 | ニュース

 

旧統一教会教祖の発言録が流出 「安倍派を中心に」浮かぶ政界工作

 

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/11/05/20221105k0000m010137000p/9.webp?1" type="image/webp" />教祖の文鮮明氏(右)と妻の韓鶴子氏=ユーチューブの世界平和統一家庭連合(旧統一教会)公式チャンネルから</picture>
教祖の文鮮明氏(右)と妻の韓鶴子氏=ユーチューブの世界平和統一家庭連合(旧統一教会)公式チャンネルから

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)創始者の文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が1989(平成元)年に韓国で行った説教で、自民党の安倍晋太郎元外相が当時会長を務めていた保守系派閥「安倍派」(清和会)を中心に国会議員との関係強化を図るよう信者に語っていた。約53年分にわたり韓国語で記された文氏の発言録615巻の中から毎日新聞が当該部分の記述を翻訳・確認し、判明した。【田中裕之、ソウル坂口裕彦、渋江千春】

韓国語版のみ全615巻の発言録

 晋太郎氏の息子で、今年7月の銃撃事件で凶弾に倒れた安倍晋三元首相がいつ、どのように教団と深い関わりを持ったかについてはなお謎が多い。晋太郎氏の義父・岸信介元首相と文氏との間で築かれた関係が源流にあるとされるが、その後を継いだ晋太郎氏を足掛かりにした教団の政界工作が、教祖の肝いりで模索されていた可能性が浮かんだ。

 発言録は、韓国の教団系出版社「成和出版社(現・天苑社)」が信者向けに発行した「文鮮明先生マルスム(御言<みこと>)選集」。

 文氏が56年から2009年に信者に向けて説教した言葉が韓国語で記され、各巻は約300~400ページに及ぶ。文氏が死去した12年まで615巻が発行されたが、既に絶版となっており入手は困難。日本語版はない。

 毎日新聞は、全615巻と同内容とみられる文書を掲載し、全巻のPDFを公開しているウェブサイトの存在を把握。日本の教団広報部に対し、「文鮮明先生マルスム(御言)選集」と同一のものか確認を求めた。

 同広報部は取材に対し「サイトに上がっている内容は成和出版社が発行した文鮮明教祖の御言選集であることは確か」とメールで認めた。ただ、このサイトは教団と関係がなく、不法転載によって著作権を侵害しているとして、韓国の教団がサイト側に対し、法にのっとった措置を促しているという。

 そのうえで、この発言録の性質について「文氏が韓国で語った説教をまとめた書物で、信者の拝読用に使用される」と説明。「信者の行動指針として特別に使われることはない」とした。だが、歴代首相の氏名や日本の地名など発言は詳細で、日韓関係や天皇など敏感な話題にも具体的に触れている。

 元信者で教団関連の「世界日報」記者だった金沢大の仲正昌樹教授(政治思想史)は「文氏が韓国で語っていた内容をまとめて目にしたのは初めて。日本人の信者向けの発言集に比べると過激な印象だ」と話す。

発言録に記された日本政界との関わり

 「文鮮明先生マルスム(御言)選集」468巻264ページの記述によると、文氏は04年9月16日の説教の中で「岸首相…

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裁量労働制「適正な制度運用の確保」が論点に

2022年11月06日 13時27分44秒 | 社会・経済

働き方改革関連法ノート

働き方改革関連法ノートは厚生労働省の労働政策審議会や労働時間制度検討会など労働法規審議・雑記帳

裁量労働制「適正な制度運用の確保」が論点に

2022-11-05 17:11:34 | 裁量労働制
労働政策審議会(厚生労働大臣労働大臣諮問機関)の労働条件分科会(第182回)(2022年)11月8日開催。議題は「労働時間制度について」。この労働条件分科会で「労働時間制度について」が議題とされるのは8月30日、9月27日、10月26日につづき4回目)。

8月30日の分科会では労働時間制度に関する検討の論点案、9月27日の分科会では裁量労働制「対象業務」「労働者が理解・納得した上での制度の適用と裁量の確保」、10月26日の分科会ではが裁量労働制「労働者の健康と処遇の確保」が論点となった。

そして、11月8日の分科会では(多分)裁量労働制「労使コミュニケーションの促進等を通じた適正な制度運用の確保」が論点になると思われる。

労働政策審議会 労働条件分科会(厚生労働省サイト)
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jlj0011のblog 清和会秘話1<本澤二郎の「日本の風景」(4616)

2022年11月06日 13時22分56秒 | 国際・政治

jlj0011のblog

清和会秘話1<本澤二郎の「日本の風景」(4616)
2022/11/06 13:110
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清和会秘話1<本澤二郎の「日本の風景」(4616)

<秘密に囲われた永田町の梁山泊・松野頼三事務所>より、転載させて頂きました。

 夢を見ない人もいる。多くの人は夢を見るはずだ。登場する人物を特定することは出来ないが、時には過去に出会った者も枕辺に立つ。大方は自民党の政治家やその卒業生らだ。今朝は珍しく松野頼三が現れた!「俺の話を書け」と言っている?


 我がblog「日本の風景」は、後世の人たちの参考のために、日本の真実をより正確に伝える目的で書いている。怒りや悲しみなど右顧左眄することなく紙に記録している。既にその一部を完成した。出版社から国会図書館に所蔵したとの連絡も入った。一仕事終えた気分だ。そんなわけで、記録は法務検察のように忖度は不要で、遠慮はいらない。護憲リベラルの姿勢にブレはない。

 あってはならない。本テーマの書き出しは、福田派清和会に所属したこともある松野の事務所から始める。岸と福田赳夫に次ぐ、清和会の森喜朗内閣を継承した小泉純一郎内閣のころだ。好んで国会近くの松野事務所に顔を出した。主の話術に長けた話に舌を巻く機会を好んだこともある。20年の政治記者時代は、秘密主義に徹底していた清和会を、とても好きになれなかった。それにルーツがA級戦犯の岸信介のことも、接近することに正直なところ、ためらいがなかったというと嘘である。だが、ジャーナリストとして不甲斐なさを露呈していた。

 そんな凡人ジャーナリストが、それでも少しでも穴埋めしようとして、永田町の伏魔殿に精通している松野の話に耳を傾けた。清和会事情を少しでも研究しようとしていた証拠であろう。記憶している範囲内で、まずは松野が明かしてくれた永田町秘話を披露しておきたい誘惑にかられた。


 第一、彼のように吉田茂首相秘書官から政界に転じ、保守合同後の自民党議員で、鳩山一郎・岸信介の民主党系の右翼の保守傍流の岸信介にも、岸の実弟で吉田の保守本流の佐藤栄作内閣でも重用された人物は、他に見られない。本流と傍流の両側を歩いて、その後に平和主義派の三木武夫に心酔した松野の政界体験は、日本政治を知るうえで参考になるだろう。

 残念なことに、彼の発言をメモしていなかった。従って多くを忘れてしまっている。それでも、彼の片言隻語も後世を生きる人間には参考になるだろう。


 松野は、佐藤長期政権下の佐藤派に所属し、ポスト佐藤の後継争いの場面で、彼は勝ち馬と信じた福田の清和会に飛び込んだ。しかし、大平正芳と田中角栄の大角連合に政権は奪われ、松野の政界遊泳術は失敗に終わった。

 大平内閣のもとでロッキード事件に次ぐ、ダグラス・グラマン事件が発覚して、福田の言う「政界のはぐれガラス」へと転落した。それでも松野の知恵に期待する後輩たちがいた。その代表が小泉純一郎だった。小泉純一郎内閣が誕生すると、松野ご意見番に注目が集まる。そんなころの思い出をまず紹介したい。それも少しだけになるかもしれない。


 そこは煙がもうもうと立ちこめるそう広くもない部屋だった。がっしりした部屋の扉は、しっかりと締め切ってある。別の部屋にいる男性秘書の平井も女性秘書の渡辺も、耳をそばだてても部屋の会話を聞くことは出来ない。密室なので声が外に漏れることはないが、その分、松野のたばこの煙で部屋中が灰色にかすんでしまい、時には松野の表情を確認できなくなるほどだった。


 松野のボケ防止策はたばこだった?それも半端ではない。そこから緻密な、正確な記憶が口をついて、相手を納得させるのである。その中に小泉もいた。

 当時、彼は小泉首相の後見役を務めていた。小泉政治の指南役だった。豪華すぎる事務所の窓から、毎日官邸を見下ろしながら、小泉に知恵を授けていたのだろう。


<高級料亭「加寿老」が「パレ・ロワイヤル永田町」へと転進>

 国会議事堂と首相官邸のすぐ近くに、どっしりした超高級マンションがある。建物に出入りする人たちが、ただ者でないことを教えてくれた。日本初の億円マンション。正しい名称は「パレ・ロワイヤル永田町」。最近ではどこのマンションでも、自由に出入りは出来ないが、ここは事務所に事前に連絡を取っておいておかないと、出入りすることは出来ない。

 相当な資金力がないと、事務所の住人になることなど出来ない。政界を引退しても、それなりのスポンサーがいないと、高額な料金を払って事務所にすることは出来ない。普通の議員にとっては高根の花だった。

 松野は「ここは梁山泊だよ」と笑いとばしていた。確かに怪しげな当時としては、一部屋超がつく高級マンションだった。松野が出入りする前には、これまた怪しげな宗政研(宗教政治研究会)の事務所があった。主は参院議員の玉置和郎。生長の家信者でも知られた。谷口雅春という天皇教の教祖に心酔していた人物だ。他には平沼赳夫も信者だと教えてくれた元宗政研職員がいた。


 この玉置和夫事務所に立正佼成会その他集金力のあるカルト教団関係議員が出入りしていたが、車を使っているため、誰なのか特定できない。秘密主義が、このマンション住人の特色だった。発砲事件も起きている。やくざも出入りしていたようだ。安全なのだが、物騒な場所でもあった。

 日本右翼の牙城と思えばいい。さながら永田町伏魔殿は、第三者の目には秘密のマンションそのものだった。

 カルトの神道政治連盟や日本会議、あるいは統一教会国際勝共連合カルト勢力の関係者の出入りも、現在では筆者にも想像できる。

 玉置の金庫番だった女性秘書(後に参院議員)の話では、金庫の中は、100万円、200万円の束が、いつも積み上げられていた。官邸の官房長官室の金庫(官房機密費)に似ていた。玉置の株投資は有名だった。玉置の子分だった村上正邦が、その後に参院議員になり、中曽根康弘の庇護を受けて自民党参院のドンになると、この玉置事務所を継承したようだ。彼は、利権スキャンダルで逮捕されたが、服役後に再びここに事務所を構えていた。


 議事堂と官邸とパレの梁山泊を、線で結ぶとこの三角形が、日本の腐敗利権の構造を現わしているかのようだ。


<二枚目俳優の長谷川一夫の料亭命名者が吉田茂>

 芸能界と政界とのつながりは、自民党にとって特別な糸で結ばれている。芸能人は、選挙において票に結びつく。田中角栄は、日中国交正常化すると、北京動物園からのパンダが友好のシンボルとなった。子供たちが一斉に上野動物園に駆け込んだ。そこから芸能人の自民党候補を「人寄せパンダ」と称したものだ。

 人寄せパンダの自民党候補者の代表が山東昭子であり、扇千景だった。前者を角栄が拾い上げ、後者を福田が。二人とも参院議長に就任している。日本の政治の質が問われようか。

 吉田茂は長谷川一夫と親しかった。その縁で千代田区永田町の高級料亭を「加寿老」と命名した。ここがパレ・ロワイヤル永田町へと転進した。政治は夜つくられるというが、それは料亭政治を指す。永田町のパレは、昼夜関係なく24時間、民主主義を破壊しかねない秘密の政治を繰り広げていることになろうか。


 余談だが、二枚目俳優の長谷川は、東宝にも所属した。岳父は敗戦後の日本三大労働争議のうち、東宝争議で総務部長として共産系の組合と対峙した。心労もあったろう。毎晩一升瓶を開けていた。義母は毎晩10品のおかず・おつまみづくりに励んだ。富山県福光町生まれの岳父・廣岡慎次の寿命は長続きしなかった。生前、長谷川と出会っていただろう。

 義母キヨノのいとこの福島県いわき市出身の正木清は、社会党代議士となって衆院副議長になった。彼の原発反対運動は、岸や中曽根、正力松太郎らに押し切られた。(つづく)

2022年11月6日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

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"「大倒産時代」の始まりか "ゼロゼロ融資"の終了で中小企業は悲鳴 さらに…物価高と円安で「値上げや価格転嫁できない」 

2022年11月05日 21時08分52秒 | デジタル・インターネット
https://youtu.be/0h-S4YQfSGU

"「大倒産時代」の始まりか "ゼロゼロ融資"の終了で中小企業は悲鳴 さらに…物価高と円安で「値上げや価格転嫁できない」 融資返済のメド立
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つながらない権利を参考にもしない厚生労働省と労働政策審議会

2022年11月05日 15時14分31秒 | 津波火災

働き方改革関連法ノート

働き方改革関連法ノートは厚生労働省の労働政策審議会や労働時間制度検討会など労働法規審議・雑記帳

つながらない権利を参考にもしない厚生労働省と労働政策審議会

2022-11-04 07:40:02 | 裁量労働制
厚生労働省は労働政策審議会(厚生労働大臣諮問機関)労働条件分科会でつながらない権利について「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書の概要のみ簡単にふれ、本文の記載箇所については紹介もしなかった。その後、使用側・労働側委員の意見の中でもつながらない権利については言及しなかった。

「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書
厚生労働省は(2022年)7月15日、第16回「これからの労働時間制度に関する検討会」を開催し、「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書案を議論し、その日に厚生労働省は「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書(本文、概要、参考資料)を公表。

厚生労働省が公表した「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書 本文には勤務間インターバル制度については「当面は、引き続き、企業の実情に応じて導入を促進していくことが必要である」とあり、そして「海外で導入されているいわゆる『つながらない権利』を参考にして検討を深めていくことが考えられる」と書かれている。

テレワークが普及し場所にとらわれない働き方が実現しつつあり、またICTの発達に伴い働き方が変化してきている中で、心身の休息の確保の観点、また、業務時間外や休暇中でも仕事と離れられず、仕事と私生活の区分があいまいになることを防ぐ観点から、海外で導入されているいわゆる「つながらない権利」を参考にして検討を深めていくことが考えられる。(「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書 本文12頁、「第3 各労働時間制度の現状と課題 9 その他」より抜粋)

これからの労働時間制度に関する検討会 報告書(PDF)

「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書が労働政策審議会で報告
2022年7月15日に「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書を厚生労働省が公表したが、報告書では裁量労働制対象業務拡大の検討の提言が記載。そして、7月27日に開催された労働政策審議会(労働条件分科会)では「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書について説明され、使用者側委員および労働者側委員が意見を述べている。その後、第177回(2022年8月30日、第179回(2022年9月27日)、第181回(2022年10月26日)労働政策審議会(労働条件分科会)では「労働時間制度について」が議題となり議論されたが、現時点(2022年11月3日時点)では、議事録はまだ公開されていない。

第176回 労働政策審議会 労働条件分科会 出席者と議題
日時 2022年7月27日10:00~12:00
場所 AP虎ノ門 Aルーム
出席者
<公益代表委員>
荒木委員、安藤委員、川田委員、佐藤(厚)委員、水島委員、両角委員
<労働者代表委員>
梅田委員、北野委員、櫻田委員、東矢委員、冨髙委員、八野委員、世永委員
<使用者代表委員>
 池田委員、鬼村委員、佐久間委員、佐藤(晴)委員、鈴木委員、鳥澤委員、山内委員
<事務局>
鈴木労働基準局長、青山審議官(労働条件政策、賃金担当)、古舘総務課長、松原労働条件政策課長、竹野監督課長、吉村労働関係法課長、田上労働条件確保改善対策室長、岡田過重労働特別対策室長、田邉労働関係法課総括調整官、小川労働関係法課課長補佐、長澤労働条件企画専門官
<オブザーバー>
伊地知復興庁福島国際教育機構準備室参事官補佐
議題
(1)無期転換ルールについて
(2)「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書について(報告事項)
(3)その他

第176回 労働政策審議会 労働条件分科会 配布資料
第176回 労働政策審議会労働条件分科会 資料(厚生労働省サイト)

第176回 労働政策審議会 労働条件分科会 議事録<抜粋>
*<>内の記述についてはブログ管理者が記入し、またブログ管理者が必要と判断したは発言箇所については赤字に変換。

・労働条件政策課課長補佐
事務局でございます。資料について御説明させていただきます。
<略>
第2が「これからの労働時間制度に関する基本的な考え方」を整理いただいたものでございます。1つ目でございますけれども、現在の労働時間法制が労使のニーズや社会的要請に適切に対応し得ているのかは、常に検証を行っていくことが必要と指摘いただきました。
その次のポツでございます。労使のニーズに沿った働き方は、これまでに整備されてきた様々な制度の趣旨を正しく理解した上で制度を選択し、運用することで相当程度実現可能であること、まずは各種労働時間制度の趣旨の理解を労使に浸透させる必要があると指摘していただいてございます。
「その上で」ということで、その下のポツでございますけれども、これからの労働時間制度を考える上での視点について3点おまとめいただいてございます。
1つ目が、「どのような労働時間制度を採用するにしても、労働者の健康確保が確実に行われることを土台としていくこと」、2点目が、「労使双方の多様なニーズに応じた働き方を実現できるようにすること」、3点目が、「労使当事者が十分に協議した上で、その企業や職場、職務内容にふさわしい制度を選択、運用できるようにすること」、この3点でございます。
続きまして、第3といたしまして「各労働時間制度の現状と課題」についてまとめていただいてございます。1つ目のポツでございますけれども、働き方改革関連法で導入・改正した時間外・休日労働の上限規制やフレックスタイム制等は、法の附則に設けられた改正の施行5年後の見直し規定に基づき、施行状況等を十分に把握し、検討することが求められるとされてございます。
次が年次有給休暇で、年次有給休暇の取得率向上のための年度当初の取得計画作成の推奨等の一層の取組や、あるいは時間単位での取得について労働者のニーズに応えるような各企業独自の取組の促進の必要性について指摘いただいているものでございます。
次のポツでございますけれども、勤務間インターバル制度につきましては、当面は、引き続き、企業の実情に応じて導入を促進することが必要であること、また、いわゆる「つながらない権利」を参考にして検討を深めていくことが考えられることについて整理いただいているものでございます。
次のページを御覧ください。第4が「裁量労働制について」でございます。こちらにつきましては、適宜本文も御参照いただければと思います。まず、現状認識のところで制度の趣旨についておまとめいただいてございまして、こちら、資料3-2<「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書本文>ですと12ページ目でございます。
現状認識とあるところの○のところでございますけれども、「裁量労働制の趣旨は、業務の性質上その遂行方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要がある業務について、労働時間の状況の把握に基づく労働者の健康確保と、法定労働時間を超える労働について、実労働時間数に比例した割増賃金による処遇以外の能力や成果に応じた処遇を可能としながら、実労働時間規制とは別の規制の下、使用者による実労働時間管理から離れて、業務の遂行手段や時間配分等を労働者の裁量に委ねて労働者が自律的・主体的に働くことができるようにすることにより、労働者自らの知識・技術を活かし創造的な能力を発揮することを実現することにある」という形で趣旨についておまとめいただいてございます。
概要をご覧いただきますと、次に現状と課題とございます。こちらも本文を御参照いただければと思います。13ページ目でございます。2つ目の○でございますけれども、昨年、本分科会でも御報告させていただきました裁量労働制実態調査の結果やそれを用いた回帰分析の結果を整理いただいたものでございます。
ポツのところを御覧いただければと思いますけれども、「裁量労働制適用労働者は概ね、業務の遂行方法、時間配分等について裁量をもって働いており、専門型・企画型ともに約8割が制度の適用に満足している又はやや満足していると回答するなど、裁量労働制が適用されることにも不満は少ない」とされてございます。
その下のポツでございますけれども、「労働者調査による1日の平均実労働時間数は、適用労働者が9:00、非適用労働者が8:39と適用労働者のほうが若干長い」。
その下のポツでございますけれども、「回帰分析によると、労働者の個人属性等を制御した場合には、裁量労働制の適用によって、労働時間が著しく長くなる、睡眠時間が短くなる、処遇が低くなる、健康状態が悪化するといった影響があるとはいえないという結果になった」とされてございます。
また、その下でございます。「専門型では、本人同意が必須ではないが、5割弱の事業場で本人同意が制度の適用要件となっている」とした上で、「回帰分析の結果によると、本人同意のある専門型適用労働者の方が、実労働時間が週60時間以上となる確率が低く、健康状態がよくない・あまりよくないと答える確率も低くなっている」という点について整理いただいてございます。
その下が労使委員会の関係でございますけれども、「回帰分析の結果によると、労使委員会の実効性があると労働者が回答した場合、長時間労働となる確率や健康状態がよくない・あまりよくないと答える確率が低くなっている」としてございます。
また、その下でございます。「回帰分析の結果によると、専門型・企画型双方について業務の遂行方法、時間配分等や出退勤時間の裁量の程度が小さい場合には、長時間労働となる確率や健康状態が悪くなる確率が高くなっており、また、業務量が過大である等の場合には、裁量労働制が適用されていることの満足度も低くなっている」としてございます。
次のポツでございますけれども、「年収が低くなるに従って裁量労働制が適用されていることの満足度が低くなっており、所定労働時間をみなし労働時間に設定している事業場において、特別手当制度を設けていないようなケースもみられる」としてございます。
ここまでが現状と課題でございます。このような制度の趣旨や現状と課題を踏まえ、対応の方向性として4点おまとめいただいてございます。
1点目が「対象業務」、2点目が「労働者が理解・納得した上での制度の適用と裁量の確保」、3点目が「労働者の健康と処遇の確保」、4点目が「労使コミュニケーションの促進等を通じた適正な制度運用の確保でございます。
まず、1つ目の対象業務についてでございます。資料3-2の16ページ目を御覧ください。上から1つ目の○でございますけれども、「裁量労働制の趣旨に沿った制度の活用が進むようにすべきであり、こうした観点から、対象業務についても検討することが求められる」とした上で、その次の○で、「その際、まずは現行制度の下で制度の趣旨に沿った対応が可能か否かを検証の上、可能であれば、企画型や専門型の現行の対象業務の明確化等による対応を検討し、対象業務の範囲については、前述したような経済社会の変化や、それに伴う働き方に対する労使のニーズの変化等も踏まえて、その必要に応じた検討をすることが適当である」と整理いただいてございます。
2点目が「労働者が理解・納得した上での制度の適用と裁量の確保」でございますが、同じく16ページ目の下の○でございます。「労働者が制度等について十分理解し、納得した上で制度が適用されるようにしていくことが重要である」とした上で、「専門型・企画型いずれについても、使用者は、労働者に対し、制度概要等について確実に説明した上で、制度適用に当たっての本人同意を得るようにしていくことが適当である」としてございます。
その次のページでございますけれども、「また、裁量労働制の下で働くことが適切でないと労働者本人が判断した場合には、制度の適用から外れることができるようにすることが重要である」とした上で、「本人同意が撤回されれば制度の適用から外れることを明確化することが適当である」とされてございます。
次に、その2つ下の○、「また」で始まるところでございます。業務に没頭して働き過ぎとなり健康影響が懸念されるような場合などについては、裁量労働制の適用を継続することは適当でないとした上で、「労働者の申出による同意の撤回とは別に、一定の基準に該当した場合には裁量労働制の適用を解除する措置等を講ずるような制度設計を求めていくことが適当である」としてございます。
次に18ページ目でございます。資料3-1の概要では「始業・終業時刻の決定の裁量の必要性の明確化」とあるところでございますけれども、「実態調査結果等を踏まえると、労働者において始業・終業時刻の決定に係る裁量がないことが疑われるケースがみられることから、裁量労働制は始業・終業時刻その他の時間配分の決定を労働者に委ねる制度であることを改めて明確化することが適当である」とされてございます。
ここまでが2つ目のまとめでございまして、3つ目が「労働者の健康と処遇の確保」についてでございます。1つ目が19ページ目の健康・福祉確保措置で、上から4つ目の○でございます。裁量労働制の対象労働者の健康確保を徹底するためには、「他制度との整合性を考慮してメニューを追加することや、複数の措置の適用を求めていくことが適当である」としてございます。
その次がみなし労働時間の設定と処遇の確保で、20ページ目でございます。5番目の○で、「みなし労働時間は、対象業務の内容と、対象労働者に適用される評価制度及びこれに対応する賃金制度を考慮して適切な水準となるよう設定する必要があること等を明確にすることが適当である」とした上で、「例えば所定労働時間をみなし労働時間とする場合には、制度濫用を防止し、裁量労働制にふさわしい処遇を確保するため、対象労働者に特別の手当を設けたり、対象労働者の基本給を引き上げたりするなどの対応が必要となるものであり、これらについて明確にすることが適当である」とまとめていただいてございます。
4つ目が「労使コミュニケーションの促進等を通じた適正な制度運用の確保」ということで、こちらも本文を御参照いただきますと、21ページ目でございます。最初の○でございますけれども、「裁量労働制の導入時のみならず導入後においても、当該制度が労使が合意した形で運用されているかどうかを労使で確認・検証(モニタリング)し、必要に応じて制度の見直しをすることを通じて、適正な制度運用の確保を継続的に図ることが期待される」とした上で、「使用者は労使協議の当事者に対し、裁量労働制の実施状況や賃金・評価制度の運用実態等を明らかにすることや、労使協議の当事者は当該実態等を参考にしながら協議し、みなし労働時間の設定や処遇の確保について制度の趣旨に沿った運用になっていないと考えられるなどの場合には、これらの事項や対象労働者の範囲、業務量等を見直す必要があることなどを明確にすることが適当である」と整理されています。
ここまでが第4の「裁量労働制について」の概要でございます。
最後に、資料3-1にお戻りいただきまして、第5の「今後の課題」についてでございます。1つ目のポツでございますけれども、働き方改革関連法の施行5年後の施行状況等を踏まえた検討に加えて、経済社会の変化を認識し、将来を見据えた検討を行う必要性について御指摘いただいた上で、その検討に当たっての視点を幾つか御提示いただいてございます。
その下にある4つのポツでございますけれども、1つ目が現行制度を横断的な視点で見直し、労使双方にとってシンプルで分かりやすいものにしていくこと、2つ目がIT技術の活用などによる健康確保の在り方、労働者自身が行う健康管理を支援する方策等について検討すること。その次が、企業が発信した情報をもとに労働者が企業を選択できるようにする観点や、自分の働き方や労働環境が不適切なものになっていないかを労働者自身が確認できるようにするような観点などから、労働時間制度等に関する企業による情報発信を更に進めていくこと、最後でございますけれども、各企業の実情に応じて労働者の意見が適切に反映される形でのコミュニケーションが重要であるため、過半数代表制や労使委員会の在り方についても課題であること、適切な労使協議の場の制度的担保を前提として、労使協議により制度の具体的内容の決定を認める手法も検討課題の一つであるということについて御指摘いただいてございます。
報告書の内容については以上でございますが、最後に参考資料No.6を御覧ください。裁量労働制に関する附帯決議・働き方改革関連法の附則でございます。平成30年に働き方改革関連法案を国会で御審議いただいた際に、衆議院の厚生労働委員会あるいは参議院の厚生労働委員会から、ここに記載されている附帯決議をいただいてございまして、労働政策審議会において裁量労働制について検討することが求められているというのが現状でございます。
事務局からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。<厚生労働省サイトより>

第176回 労働政策審議会 労働条件分科会 議事録中の厚生労働省・労働条件政策課課長補佐の長い説明部分を紹介したが、つまり、「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書本文12頁に記載されていた「海外で導入されているいわゆる『つながらない権利』を参考にして検討を深めていくことが考えられる」という個所を厚生労働省・労働条件政策課課長補佐は完全に無視し説明することはなかった。厚生労働省・労働条件政策課課長補佐の資料説明後に使用者側委員と労働者側代表委員が意見を述べたが、当然、「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書本文12頁に記載されていた「海外で導入されているいわゆる『つながらない権利』を参考にして検討を深めていくことが考えられる」という個所についてはふれられることはなかった。

ということは今後も「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書本文12頁に記載されていた「海外で導入されているいわゆる『つながらない権利』を参考にして検討を深めていくことが考えられる」という個所については議論されることはないだろう。

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「つながらない権利」と厚生労働省テレワークガイドライン(指針)改定|佐伯博正|note

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「介護事業者」の倒産が過去最多  価格転嫁が難しく、大規模な連鎖倒産も発生

2022年11月05日 14時10分11秒 | 社会・経済

「介護事業者」の倒産が過去最多  価格転嫁が難しく、大規模な連鎖倒産も発生

東京商工リサーチ

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「介護事業者」の倒産が過去最多  価格転嫁が難しく、大規模な連鎖倒産も発生
「介護事業者」の倒産が過去最多(1-9月)

 「老人福祉・介護事業」の倒産が急増している。2022年1-9月は100件(前年同期51件)と急増し、過去最多を記録した。2021年はコロナ関連の資金繰り支援効果で倒産が抑制されたが、2022年は効果が薄れ、光熱費や燃料費、人手不足の顕在化で経営環境が悪化した。さらに、デイサービス運営のグループ17社の連鎖倒産や、長引くコロナ禍でコロナ関連倒産が43件発生し、倒産件数を押し上げた。

 2022年1-9月(負債1,000万円以上)の「老人福祉・介護事業」倒産は100件(前年同期51件)で、前年同期の2倍に急増した。2000年以降、1-9月累計が100件に達したのは初めて。現在の状況が続くと、2022年の倒産は2020年の118件を抜き、年間最多の更新が現実味を帯びている。

 業種別では、連鎖倒産が発生したデイサービスを含む「通所・短期入所介護事業」が45件(前年同期13件)と急増した。連鎖倒産を除いても大幅に増えており、大手事業者との競争や物価高などの運営コスト増大が影響した。次いで、「訪問介護」が36件(同30件)と増加。ヘルパー不足や感染拡大期の利用控えなどが響いた。また、「有料老人ホーム」も10件(同2件)と急増。投資と収益のバランスが崩れ、コロナ禍の業績回復の遅れが響いている。

 「老人福祉・介護事業」倒産は、新型コロナ感染拡大で2020年に最多を記録した。続く2021年は介護報酬のプラス改定やゼロ・ゼロ融資、介護事業者向け支援などが広がり、倒産は急減した。だが、時間の経過とともに支援効果も薄れ、2022年は過去最悪ペースに逆戻りした。

 「老人福祉・介護事業」は、食材や光熱費、介護用品などが値上がりする一方、価格転嫁が難しく、さらに、コロナ禍で利用客の回復も鈍い事業者が多い。こうした状況から、長引く経営不振の小規模事業者を中心に、抑えられていた倒産がこれから本格化する可能性が高まっている。

※ 本調査対象の「老人福祉・介護事業」は、有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業などを含む。

倒産は急減から一転、過去最多ペースに

「介護事業者」の倒産が過去最多  価格転嫁が難しく、大規模な連鎖倒産も発生
「介護事業者」の倒産、過去最悪ペース

 2022年1-9月の「老人福祉・介護事業」倒産は、100件(前年同期比96.0%増)で、介護保険法が施行された2000年以降で最多を記録した。負債総額は191億9,100万円(同336.9%増)と前年同期から4倍超に急増した。
 倒産急増の背景は、大規模な連鎖倒産の発生が大きい。機能訓練型デイサービスを運営していた(株)ステップぱーとなー(台東区)は、グループ含め17社が破産した。同社グループは、M&Aや福祉貸付資金の利用に加え、投資家からの資金調達などで業容拡大を進めていた。しかし、コロナ禍で施設利用者数が減少し、介護報酬の落ち込みから事業継続が困難となった。
 また、利用者の減少や介護費用とは別の「かかり増し経費」も増加し、新型コロナ倒産が43件発生した。介護事業者倒産の4割超(構成比43.0%)を占め、コロナ禍の影響が深刻さを増してきた。

◇        ◇         ◇

 介護事業者の倒産が過去最悪ペースをたどっている。2022年1-9月に倒産した100社のうち、17社がステップぱーとなー関連だった。この連鎖倒産を除いた83件は、1-9月累計では2020年(94件)、2019年(85件)に次ぐ3番目の高水準となった。
 ステップぱーとなー関連は、さらに10社超が年内までに倒産集計に計上され、2022年は過去最多だった2020年の年間118件を大幅に上回る見込みだ。
 コロナ前から介護事業を取り巻く環境は、厳しさを増していた。ヘルパー不足や従業員の高齢化、他業種からの新規参入の増加、大手との競争激化、介護報酬のマイナス改定など、複合的な要因が折り重なっていた。そこに新型コロナが襲いかかり、利用控えや感染防止費用の負担などで、倒産が急増した。コロナ支援や介護報酬のプラス改定などで一時的に倒産は抑制されたが、2022年は支援策の縮小に加え、原油高、円安といった想定外の事態も重なり、介護用品、光熱費などの運営コストが大幅に上昇するなど、新たな負担も生じている。
 介護事業はサービスの性格上、価格転嫁が容易でなく、厳しい経営に改善の兆しを見出せないのが実情だ。介護のデジタル化など、コスト削減への取り組みも必要だが、資金繰りが悪化している事業者には新たな投資は難しい。あらゆる物価高を背景に、コスト削減に向けた支援が急務になっている。

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有田芳生氏、勲章「お断り」国家からの授与に拒絶反応 ネットは賛否

2022年11月04日 12時15分13秒 | ニュース

有田芳生氏、勲章「お断り」国家からの授与に拒絶反応 ネットは賛否

デイリースポーツ

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有田芳生氏、勲章「お断り」国家からの授与に拒絶反応 ネットは賛否
 有田芳生氏(2009年)

 ジャーナリストの有田芳生氏が3日、自身のツイッターを更新し、「旭日重光章」を断っていたことを明かした。この日、2022年の「秋の叙勲」の受章者が発表され、各界でさまざまな功労のあった3999人が受章した。

 有田氏は「▼秋の叙勲が公表されました。私にも『旭日重光章』を授与すると政府から連絡がありましたが、丁寧にお断りしました。」とコメント。「『国家』から何ものかをいただく価値観はないからです。」と自身の考え方を明かした。

 有田氏のツイートには「有田さんは信念を貫いてください。」「いつもながら、筋が通っていて痛快ですね。」「かっけえー!」と称賛する声。一方で「では、何でツイートするのですか??『秘すれば花』なのに。」と断ったことを公開することへの疑問も寄せられていた。

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自民党はいま、麻生派の禅譲を狙う甘利明が力をつけてきており、「甘利体制」にシフトしつつある。だから、甘利の腹心である山際が、経済再生相更迭からわずか4日で自民党のコロナ対策本部長に就任した

2022年11月04日 11時25分08秒 | 国際・政治
 
 

自民党はいま、麻生派の禅譲を狙う甘利明が力をつけてきており、「甘利体制」にシフトしつつある。だから、甘利の腹心である山際が、経済再生相更迭からわずか4日で自民党のコロナ対策本部長に就任した

2022年11月03日 22時03分11秒 | 政治
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
自民党はいま、麻生派の禅譲を狙う甘利明が力をつけてきており、「甘利体制」にシフトしつつある。だから、甘利の腹心である山際が、経済再生相更迭からわずか4日で自民党のコロナ対策本部長に就任した』より、転載させて頂きました。

◆〔特別情報1〕
 自民党はいま、麻生派の禅譲を狙う甘利明が力をつけてきており、「甘利体制」にシフトしつつある。だから、甘利の腹心である山際が、経済再生相更迭からわずか4日で自民党のコロナ対策本部長に就任したということだ。すべて、甘利体制のもとで決まったことだという。11月1日の拙記事の中でも書いたことだが、3Aの一人であった甘利明は、麻生太郎副総裁の引退を待って、麻生派奪取(禅譲)を狙っている。安倍もいなくなり、麻生も引退が確実視され、ここへきて南鳥島のレアメタル採掘に予算もついたことで、甘利は確実に自民党内で息を吹き返している。自民党二階派「志帥会」重鎮はこういう。「半導体分野は、甘利を越えて専門的な領域にまで見識のある政治家はいないだけに、いってみれば、甘利の一人勝ちになりつつある。もしかすると麻生よりも、派閥をまとめられるかもしれない」
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jlj0011のblog A級戦犯は泉下で大笑<本澤二郎の「日本の風景」(4614)

2022年11月04日 11時22分00秒 | 国際・政治

jlj0011のblog

A級戦犯は泉下で大笑<本澤二郎の「日本の風景」(4614)
2022/11/04 10:080
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A級戦犯は泉下で大笑<本澤二郎の「日本の風景」(4614)

<死の商人も大満足!東アジアの火薬庫と統一教会は安倍の置き土産>より、転載させて頂きました。

 夢を見たわけではないが、想像することは可能だ。岸や笹川、児玉らA級戦犯が泉下で大笑している!妄想ではない。児玉は中曽根康弘やナベツネに力を貸したが、岸や笹川は福田の清和会とカルト教団の統一教会を宗教法人にして、いまや岸田の自民党など議会関係者を手玉に取っている。警察・検察を動かせば、1日でかたをつけられるはずだが、岸田はそうしない。したくても闇の力が禁じているのだろう。これでは日本の前途は、清和会と共に沈むだけだろう。


 安倍はいなくなったが、しかし、政府に国葬を強要させた。反社会的宗教法人を解散させられる文科省が、いまだカルト教団の側についている。当たり前すぎる法人格解消に突き進もうとしていない。政治的演技ばかりが目立つ。こんな全体の奉仕者はいらない。税金泥棒ではないか。


 安倍の最後の置き土産が、統一教会ともう一つが東アジアを火薬庫にしたことだ。これは公明党の太田ショウコウと山口那津男の両カルトが、よくご存知だ。自公による戦争体制構築が、目下、本格的に進行している。これを推進派の読売とフジサンケイに、朝日も毎日も引きずられて恥じない。そのせいであろう、朝日新聞が400万部の大台を割った、と報じられている。むろん、読売も激減している。最近の新聞紙の紙が薄いことに驚かされたばかりだ。

 東京の死の商人は、言及するまでもない、大満足なのだ。側面から日銀の黒田が、国民の反対を押し切って、財閥に山のような塩を送り続けている。日本国民の懐具合は悪化して、沈没の危機を教えている。

 

<歴史の教訓を学ばない輩は必ず過ちを繰り返す>

 つまつところ、歴史の過ちを認めない、猛省しない輩によって、権力が掌握された結果である。油断すると、再び繰り返されるだろうが、この本来の危機に立ち向かっている人たちは、一握りの市民活動家らだ。本当に頭が下がる!

 かくして多くの識者は苛立っているばかりで、自ら声を上げようとしない。これこそが沈没寸前の日本丸を象徴している。無知な18歳の若者は、多くがあっけらかんとしている。永田町にも同じような政治屋が目立つ。

 全体の奉仕者という観念のない政治屋は、統一教会に呑み込まれている。そのことに恥じない。A級戦犯の大笑を裏付けている。


<愚かすぎる言論・文化人・科学者のお陰で地球も壊れかけている>

 昨夕、遠縁のSさんを呼んで自宅縁台で食事をした。彼は中規模農家である。おいしい米を少しばかりいただいて食べたが、数十年後は水源地の有毒物質の汚染水、はてはフクシマの放射能汚染瓦礫が地下水に浸み込んで、房総半島で米は作れなくなるどころか、水道水も危ないという話をしてあげた。 


 「自宅で食べる野菜は、注意しながら農薬を使用している」ということだった。

うれしかったことは、手土産に茄子の糠味噌漬けをもらった。これはすばらしい味で、前にも一度いただいた。Sさんの夫人がつけたもので、その糠味噌は彼女の母親の秘伝のものだった。今朝その漬けた一本にむしゃぶりついた。最高の味・おふくろの味そのものである。

 納豆にしても、輸入の遺伝子組み換え大豆を排除して、稲わらで発酵した納豆菌を使って、防腐剤など添加物のない辛子で食べてみたい。今はないらしい。科学の進歩が、人間の健康を損なっている。地球を破壊している。科学が「今だけカネだけ自分だけ」の日本人を操っている?


 放射能汚染は、房総半島に限らない。太陽光発電開発と放射能汚染物資の埋蔵が、結びついている。ソーラー発電を設置するさいに、その前提に大掛かりな埋め立てが行われる。そこに有害物資と放射能瓦礫を埋め込んで、その上に砂をかけて隠してしまう。千葉県袖ヶ浦市林地区が好例だ。

 開発業者は、大半がやくざかその関係業者だ。東北の復興予算が流れ込んでいるはずだ。つまるところ、A級戦犯による原子力発電所建設の目的は、核兵器開発計画だった。その一翼を担った旧動燃もんじゅのナトリウム漏れ事故が、西村成生謀殺事件を引き起こした。遺族の西村トシ子さんが「夫の遺品を返して」という訴訟を、ヒラメ判事が封じ込める理由であろう。

 そこに大地震によるフクシマ東電原発事故が起きた。プルトニウム加工燃料を使用していた東芝製3号機が核爆発を起こしたが、いまだに政府・東電・東芝は真相を隠している。首都圏で沢山の市民が命を奪われている!菅直人・野田佳彦・安倍晋三は、真相を明らかにする重責を負っている。

 歴史の教訓を学ばないA級戦犯の輩たちによって、半世紀後の日本は、正に七転八倒の窮地にさらされている。敗戦後、CIAに救済されたA級戦犯の悪魔政治が、いま公然と開花している。放射能で大地は汚されている。カルト教団によって、地獄に突き落とされた人たちとカルト教団2世の悲劇に対して、岸信介や笹川良一らの後継者はどう向き合おうとしているのか。可能であれば、安倍の母親(岸の娘)や安倍未亡人に糺してみたいものだ。

2022年11月4日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)


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