広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

虎の子

2008-11-15 23:06:31 | 動物・植物
最近、2度子ネコの記事(秋田のネコ集団静岡のシラスを食べるネコ)をご紹介したが、今度は子トラをご紹介する。

秋田市大森山動物園で今年の3月、2頭のメスの子トラ(アムールトラ)が生まれた。見てみたいと思っていたが、機会がなかった。しかし同園は11月で通常営業を終え、冬期休園に入ってしまうので、今月を逃せば次に見られるのは冬の臨時開園の1月の土日。少しでもトラが小さいうちに見ておきたかったので、行ってみた。

昨年、同園は日経トレンディの「動物園ビックリ度格付け」で旭山、上野、多摩の各動物園に次いで4位になった。その頃、20年ぶりくらいで同園に入園したのだが、確かに工夫が凝らされていて、昔よりずっとおもしろくなっていた。
その中でも、トラの展示場はうまくできていてかつ見やすいと思う。トラも人の目をあまり気にせず、生き生きと動いているように見える。大森山を見た後、他県のある動物園でトラを見たのだが、狭い檻の中のトラも、それを見せられる入園者もかわいそうに思ってしまった。


動物園の奥の方に「王者の森」というゾーンがあり、ネコ科猛獣やオオカミなどがいる。トラの展示場はかなり広い。小さめの一軒家が建てられるくらいはある。実際の生息環境に近づけたのだろう、竹が植えられ、水浴び場、少し高い木製の台などがある。入園者は寝室側を除いた3面から見学できる。2面は金網だが、1面は透明なアクリル窓になっており、間近に観察できる。

陽が低くて影になっているが、台の上、中央に母親、両端に子供がいる。
絞り優先 F5 1/250 露出-0.3

なかなか親子3頭がフレーム内に入ってくれないが、子供のどちらかが歩き出すと、母親が駆け寄って寄り添う。トラが大事に子育てをすることから「虎の子」という表現ができたのが理解できる行動だ。
母親「アシリ」は以前いた多摩動物園時代に3度出産経験があるそうで、余裕のある母親ぶりに見えた。
絞り優先 F5 1/160 露出-0.7
一休さんの屏風の虎じゃないけど、トラと竹って似合うと思う。

これは金網越しに撮った写真。さすが一眼レフはオートフォーカスでもピントが合ったが、光やトラとの距離のためか金網を完全にはぼかしきれなかった。
ネコ科には珍しく、トラは水浴びが好きだそうだが、この時は前足でバシャっとしただけだった。
絞り優先 F5.6 1/80 露出+0.3

再び窓の方。こうしてすぐ近くまで来ることがある。望遠レンズを付けていたのでこんな写真しか撮れなかった。
外(我々のいる側)をじっと見ているが、人間に興味があるわけではなさそう。目の前で手をヒラヒラさせても気に掛けない。
アクリル板をペロペロ舐めたりもする、爪を立てることもあるのか、アクリルが傷でかなり曇ってしまっている。でも所々傷がほとんどない部分があり、そこにレンズを当てれば、撮影可能。檻側よりも撮りやすい。
それにしても、目の前数センチに絶滅の危機に瀕する猛獣がいるのが不思議。毛並みは毛が硬めのネコに似ていて、歩き方も大きなネコのように思えてしまう。
絞り優先 F5 1/60 露出-0.3

しっぽ。先だけを微妙に振っていた。
これも近所のネコが何か興味のあるものを見つけて「ん?」と思っているときの動きと同じ。
プログラムオート F5.6 1/160

夕日を見つめているのか。前足は結構太い。
絞り優先 F5.6 1/320 露出+0.3

身づくろい。
絞り優先 F5.6 1/320 露出-0.3
舌の部分を拡大すると、やはりネコと同じくザラザラしていそう。


また近寄ってきた。広角レンズでも撮れないことはなさそう。
絞り優先 F5.4 1/80 露出-0.7

思うように写真は撮れなかったが、見ているだけで楽しかった。1時間半ほどの滞在時間の半分はトラを見てしまったほど、飽きなかった。

なお、大森山動物園には父親の「ウィッキー」もいるが、多くのネコ科動物同様、単独行動するトラの両親が揃うことはあり得ない。そのため、同園では曜日によって外に出すのが父だけの日と母・子の日とに分けているのでご注意を。

ほかの動物を別記事で紹介します。
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秋田の街がきれいな季節・その3

2008-11-15 17:35:34 | 秋田の季節・風景
秋田市内の秋もいよいよ終盤。今週はいい天気が続いていたが、来週半ばは雪になるらしい。
今年最後の秋田の秋として、南西部の新屋(あらや)地区を取り上げてみたい。
※2日に分けて撮影した画像を使用しています。

新屋は雄物川の河口の町で、川沿いに「美短」と省略される秋田公立美術工芸短大がある。1995年開学の新しい建物だが、一部は「旧国立新屋倉庫」という、昭和9年から平成2年まで米倉庫だったものを転用している。現在は国登録有形文化財。
色合いは違うが、構造や大きな川沿いにあることが明治26年建築の山形県酒田市の山居倉庫に似ている。

山居倉庫は最上川から船で荷揚げする構造だが、こちらは鉄道で運んでいた。JR羽越本線の新屋駅から引き込み線があったそうで、現在は遊歩道になっている。下の画像は駅方向から遊歩道を歩いて敷地に入ったところ。

プログラムオート F5 1/100
突き当たりのコンクリートの建物が短大の校舎。
手前に白い壁、赤い屋根の倉庫が8棟並んでいる。一段高く、屋根の付いている部分がプラットホームだったそうだ。
正確には8棟のうち、7棟が短大とその関連施設、写真手前の1棟は秋田市立新屋図書館の一部になっていて、写っていないがさらに手前に図書館の新しい建物がある。枝を広げたイチョウが1本。

左に曲がって、秋田西中側の図書館正面に回る。

プログラムオート F8 1/400 露出-0.7
こちらは倉庫の西側にあたり、何本かイチョウが植わっている。山居倉庫で最上川と反対側に日よけのケヤキが植えられているのと同じ役目をしていたのかもしれない。
プログラムオート F11 1/320 露出-0.3
いちばん手前のイチョウはほとんど緑色の葉だが、奥の方はだいぶ落葉している。日当たりもそんなに違わないはずなので、いっせいに黄葉してくれるときれいなのだけど・・・

倉庫の屋根上にもう1つ小さな屋根が付いていて、明かり取りの窓になっている(現在は遠隔操作で開閉できるようだ)。空の青、屋根の赤、イチョウの黄。コントラストが美しい。
プログラムオート F7.1 1/400 露出-0.3

短大側から図書館方向を振り返る。
秋の光と影(15時頃撮影)。

プログラムオート F5.6 1/200

秋田大橋横の雄物川の堤防にも行く。太平山が少し赤く見えた。
プログラムオート F10 1/320 露出-0.7
コメント (2)
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