広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

三連休パスで静岡へ~その2・富士と港~

2008-11-05 17:47:18 | 旅行記
この記事からの続きです。

静岡が好きだ。特に冬。秋田とは正反対で青空が広がり、寒いといっても陽が差しているので、気持ちいい。みかん畑や茶畑は東北では見られないし、何よりも富士山が美しい。そんなわけで、何度も静岡を訪れ、今回も冬には少し早いが、目的地にした。

東海道本線の下り列車に乗ると、沼津付近から富士山が姿を現し、だんだん大きくなってくる。この時は残念なことに上のほうに雲がかかっていて、気温が高いためか少し霞んでいてシルエットのようにしか見えない。
「富士山の見える駅」という、各地の駅から富士山が見えるかどうかをまとめたサイトがあり、それによれば、東海道本線でいちばん富士山に近いのが、富士市の「吉原(よしわら)駅」で富士山まで24.1km。ここで一度降りる。
プログラムオート F/10 1/250 露出-0.3
周辺には製紙工場など工場が多く、駅構内が広く貨物列車も停まっている。今回はしなかったが、前来たときは製紙工場独特のパルプのにおいがしていて、かつて十條製紙の工場があった、秋田市新屋地区を思い出した。
写っているのは、日本製紙の工場らしい。ちなみに旧十條製紙や今も秋田市向浜に工場がある東北製紙は日本製紙系列のようだ。

この駅から10分ほど歩くと、松林の中に小さな公園がある。
気温は20度を超えているようで、汗ばむ。
プログラムオート F/5 1/125 露出-0.7
その名も「富士と港の見える公園」。小さな展望塔があり、そこからの光景がすばらしい。

プログラムオート F/10 1/400 露出-0.7
公園の名前の通り、港越しに富士山が見えて、視界をさえぎるものがない。富士山はやっぱり大きいと実感する。
この港は「田子の浦港」で重要港湾に位置づけられていて(秋田県では秋田・能代・船川港)、石油やパルプなどが扱われているようだ。
万葉集の山部赤人の「田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」の舞台もこの辺りなのだろう。以前、冬の晴天の日に見た富士山は本当にきれいだった。


ちなみに駅から公園へは、駅を出てまっすぐのややアップダウンのある住宅地の細い道と、駅を出て右へ行ってすぐ左折する港沿いの道路を通る2つのルートがある。港沿いのルートは車の通行が多いので、住宅地の道を通る方がいいかもしれない。

さらに西へ向かう。
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三連休パスで静岡へ~その1・移動~

2008-11-05 00:25:45 | 旅行記
三連休パスを使った静岡への旅行記をお届けします。

旅立ちは6:12発の「こまち4号」で仙台まで。指定を取ったのが数日前だったこともあり、連休初日の午前中の上り列車は(下りもだけど)秋田から東京までは満席だが、仙台までなら空席があった。
この「こまち4号」は、土曜日のみ運転の臨時列車で、始発の「こまち2号」の10分後に秋田を出ることもあり、以前乗ったら盛岡まではガラガラだったので、今回も空いているだろうと選択したのだった。
プログラムオート F/3.5 1/50 露出-0.7
夜中に雨が降っていたが、5時台には止んでいたものの薄暗い。
上の写真は6時前の秋田駅中央改札。三連休初日だけにたくさんの人がいた。

うっすらと明るくなった頃秋田を発車。数分すると、四ツ小屋地区の水田地帯を走る。田んぼの地面近くに霧が漂っていて、幻想的。岩見川からは川霧が上がっていたが、視界をさえぎるほどではない。(画像は発車8分後の6:20撮影)
シャッター優先 F/3.5 1/200

先行する「こまち2号」は大曲・盛岡・仙台にしか止まらないが、4号は角館や田沢湖にも停車するので、両駅にとっては始発列車になる。しかし、両駅からの乗車は数えるほど。むしろ秋田や大曲からの乗車が多かった。以前のガラガラ状態とは違い、結構乗客が多い。三連休パスの効果か?

あまりきれいに撮れなかったが、田沢湖付近から岩手県境の山間部では、紅葉がきれいだった。
シャッター優先 F/4 1/200 露出-0.3

シャッター優先 F/3.5 1/200 露出-0.3

よくあることだが、県境の仙岩トンネルを抜けると、岩手県側は晴天だった。雪をかぶった岩手山がきれい。
シャッター優先 F/5.2 1/250 露出-0.3

こまち2号に遅れること12分(2駅停車でも2分しか余計にかかっていない)、盛岡ではやてに連結。たくさんの乗客が乗り込んできて、僕の隣の席も埋まった。
「はやて4号」の方は、臨時でなく毎日運転。しかも大宮や上野はもちろん、北上・一ノ関・古川にも停車するという、かなり特異な運転形態だ。そのため、2号より仙台までで26分、東京までで34分多く時間がかかる。

仙台で下車。急がないので、20分ほど待って仙台始発の「やまびこ」に乗る。白石蔵王以外の全駅に停車するかつての「あおば」に相当する列車で、時間ははやて・こまちより1時間程度多くかかるが、自由席が多く、もともと利用者が少ないから絶対座れると踏んでいた。この日は10両編成で自由席は半分の5両。連休だけあって仙台からも予想以上に乗客がいたが、余裕で座れた。
しかし、三連休に加えて、「週末日帰りパス」という、関東周辺の格安フリーきっぷの利用者だろうか、那須塩原や宇都宮から多くの乗客がいて、通路に立つ人まで出る混雑ぶりになった。
立っている人には悪いが、車窓の景色をぼんやりと眺める。防音壁やトンネルが多く、風景も田んぼか住宅ぐらいだが、取り留めのないことを考えたり、スピード感が心地よくて、なんとなく好きな時間だ。
大宮や上野でだいぶ降りて空席が出て、東京に到着。人が多くて嫌なのでまっすぐ東海道本線のホームに向かう。

とりあえず熱海まで向かう。普通列車でもいいが、乗り放題のきっぷなので特急に乗る。(東海道新幹線はJR東海管轄なのでこのきっぷは使えない)
プログラムオート F/5.6 1/100 (熱海駅で撮影)
12:00発の「踊り子」は熱海で分割し、10両が伊東線・伊豆急行線経由伊豆急下田行き、5両が三島までJR東海区間、さらに伊豆箱根鉄道に乗り入れて修善寺行きという長い列車。指定席は結構埋まっていたが、4両しかない自由席はむしろ空いていた。

熱海までは1時間20分。古い車両でたまにガタガタいうが、天下の東海道本線だけあって快調に飛ばす。小田原を過ぎて、早川や根府川の辺りで、眼下に海が開けるのが気持ちいい。
プログラムオート F/6.3 1/200 露出-0.3
秋田はあんなにどんよりとした天気だったのが信じられない。

熱海以西の東海道本線はJR東海管轄なので、三連休パスは使えない。一度改札を出て、あさってまで使わない三連休パスをしまい、事前に用意していた普通乗車券で入場する。
ここからは普通列車。東京・熱海間は普通列車でも10~15両編成だが、熱海からは3両程度になり本数も減る。
下の写真は313系というJR東海標準の普通列車用車両。発車間際に「乗車促進音」というメロディが車外スピーカーから流れる仕組みになっていたり、車掌の放送の言い回しも東日本と異なる。これを見聞きすると「東海地方に来た」と感じる。
プログラムオート F/5 1/80
丹那トンネルを抜けて静岡県へ入る。
↑と書きましたが、よく考えたら、熱海はすでに静岡県でした。トンネルを抜けると函南町そして三島・沼津へと進んで行きます。

次回へ続きます。
コメント (4)
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