先日に続き信号機のお話で、今回は信号機の色について。
色といっても赤・黄・青という光る部分(レンズ)の色じゃなくて、信号機のボディの色のこと。大昔の信号機は濃い緑色に塗装されていた(さらにシマシマの看板が付いていた)らしいが、現在はグレーやベージュが一般的。ただし、景観に配慮するためなどで、それ以外の色のものもある。
前の記事の写真でお分かりの通り、こげ茶色のものは全国的によく見かける。落ち着いた色合いだし、新しい町から古い町並みまでどこにでもマッチする無難な色だからだろう。
秋田市内では、まだ横型信号が主流だった1980年代に駅前の仲小路に設置されたのが最初で、現在は広小路・中央通り・有楽町の通り・山王大通りなど広範囲に柱や街灯と一体化したデザインのこげ茶色の信号機が設置されている。仲小路のは妙に厚ぼったくて特注品だと思われるが、最近のものは単に“色違い”的な製品なのだろう。
こげ茶以外にも、“特注”なのかいろんな色の信号機が全国各地にある。
秋田市内では、昭和末期の1980年代後半に、竿燈大通り(当時は竿燈大通りという名称はなく、山王大通りの一部だった)に緑色のものが設置された。たしか秋田杉の緑をイメージしたとかいうことだったが、小学生だった僕は、設置された信号や柱の色を見て、明るすぎるというか薄っぺらな感じがして、あまり好きになれなかった。
でも、時間が経って色が落ち着いて(薄れて?)きたのか、僕が慣れたのか、いつの間にか気にならなくなった。さらに数年前にはLED式の新しい信号機に交換され、その信号機は以前のものとは明らかに緑色の色合いが異なっていた。
現在の竿燈大通りのもの
柱やアームの色と信号機の色が違ってしまっている。柱が当初からの明るい緑色。信号機は鈍い光沢感があって深みのある濃い緑色で、これはなかなかいい色だと思う。
現在は、南大通りにも緑色の信号機が設置されている。一部では信号機だけでなく、設置されている柱も濃い緑色になっていて一体感がある。ところが、
2つの写真を見比べてほしい。どちらも南大通りの信号機。
左は薄型のLED式信号機で、アームと揃った濃い緑色。右は1つ隣の交差点だが、電球式の信号機でアームよりも明るい緑色。しかも少し錆が出ている。
同じ通りなのに、信号機の種類も色合いも違う。
この明るい緑色の電球式信号機は、もともと竿燈大通りに付いていた信号機(つまり昭和末期に設置された)だと思われる。竿燈大通りのLED化に伴い取り外されたものの、まだ使えるので南大通りに転用したものだろう。
脇道側は無塗装のアーム
秋田市内の裏道や山間部の交差点でも、突然、緑や茶色の色つき信号機に出くわすことがたまにある。それらも元々幹線道路に付いていて、LED化に伴い元の場所を離れて“第二の人生”を歩んでいる信号機のようだ。
これらより古い、昭和50年代に製造された一部の信号機は、経年と当時の技術(紫外線に弱い)のため、劣化して破損したり変色したりして見づらくなってしまったものが多い。そうした置き換えにこのような転用がされているので、安全性は向上していることになる。
電球式ではあるが、まだ使えるものは使った方が製造から廃棄までトータルの環境面、税金の使い方の点ではいいと思う。ただ、錆が浮いているが気になる。このまま何年も放置されれば故障につながりかねないので、定期的な点検やメンテナンスをしてほしいし、我々市民もひどい状況のものを発見したら通報(各県警の「信号機ボックス」などに)して協力しなければいけない。
秋田市中心部、江戸時代からの商人の町「通町」。10年ほど前の拡幅工事で信号機が新しくなった。写真でも肉眼でもこげ茶色と見分けがつきにくいが、
黒い。一部は最近、LEDの薄型タイプに交換された
古い商家の板塀や格子を連想させるような色合いで、こげ茶以上に落ち着いていて町と統一感があると思う。県内外の他の町で採用されているかは分からないが、武家屋敷などに設置しても似合うはず。シブくて好きだ。
以上、秋田市内では、こげ茶・緑・黒の3色が存在すると思われる。
※2012年になって、こんな色の信号機も登場。
さて、島根県松江市のJR松江駅やお寺や老舗お菓子屋さんが集まる一角のメインストリートの交差点。
デザイン的には今風の街灯一体型
色合いは、光沢があり、光の当たり方で薄い緑にも黄色のようにも見えた。
よく見ると、金色?
ギラギラのゴールドではなく、「シャンパンゴールド」といった感じの色だが、ずいぶん斬新な色を採用したものだ。宍道湖の夕日を受けると黄金色に輝くのだろうか。
松江はなかなか派手好みなのか?(別の場所にはこげ茶色のものもあった)嫌みな色じゃないし、ユニークでいい。
日本中探せば、何色見つかるだろうか。
※信号機に関する次の記事はこちら
色といっても赤・黄・青という光る部分(レンズ)の色じゃなくて、信号機のボディの色のこと。大昔の信号機は濃い緑色に塗装されていた(さらにシマシマの看板が付いていた)らしいが、現在はグレーやベージュが一般的。ただし、景観に配慮するためなどで、それ以外の色のものもある。
前の記事の写真でお分かりの通り、こげ茶色のものは全国的によく見かける。落ち着いた色合いだし、新しい町から古い町並みまでどこにでもマッチする無難な色だからだろう。
秋田市内では、まだ横型信号が主流だった1980年代に駅前の仲小路に設置されたのが最初で、現在は広小路・中央通り・有楽町の通り・山王大通りなど広範囲に柱や街灯と一体化したデザインのこげ茶色の信号機が設置されている。仲小路のは妙に厚ぼったくて特注品だと思われるが、最近のものは単に“色違い”的な製品なのだろう。
こげ茶以外にも、“特注”なのかいろんな色の信号機が全国各地にある。
秋田市内では、昭和末期の1980年代後半に、竿燈大通り(当時は竿燈大通りという名称はなく、山王大通りの一部だった)に緑色のものが設置された。たしか秋田杉の緑をイメージしたとかいうことだったが、小学生だった僕は、設置された信号や柱の色を見て、明るすぎるというか薄っぺらな感じがして、あまり好きになれなかった。
でも、時間が経って色が落ち着いて(薄れて?)きたのか、僕が慣れたのか、いつの間にか気にならなくなった。さらに数年前にはLED式の新しい信号機に交換され、その信号機は以前のものとは明らかに緑色の色合いが異なっていた。
現在の竿燈大通りのもの
柱やアームの色と信号機の色が違ってしまっている。柱が当初からの明るい緑色。信号機は鈍い光沢感があって深みのある濃い緑色で、これはなかなかいい色だと思う。
現在は、南大通りにも緑色の信号機が設置されている。一部では信号機だけでなく、設置されている柱も濃い緑色になっていて一体感がある。ところが、
2つの写真を見比べてほしい。どちらも南大通りの信号機。
左は薄型のLED式信号機で、アームと揃った濃い緑色。右は1つ隣の交差点だが、電球式の信号機でアームよりも明るい緑色。しかも少し錆が出ている。
同じ通りなのに、信号機の種類も色合いも違う。
この明るい緑色の電球式信号機は、もともと竿燈大通りに付いていた信号機(つまり昭和末期に設置された)だと思われる。竿燈大通りのLED化に伴い取り外されたものの、まだ使えるので南大通りに転用したものだろう。
脇道側は無塗装のアーム
秋田市内の裏道や山間部の交差点でも、突然、緑や茶色の色つき信号機に出くわすことがたまにある。それらも元々幹線道路に付いていて、LED化に伴い元の場所を離れて“第二の人生”を歩んでいる信号機のようだ。
これらより古い、昭和50年代に製造された一部の信号機は、経年と当時の技術(紫外線に弱い)のため、劣化して破損したり変色したりして見づらくなってしまったものが多い。そうした置き換えにこのような転用がされているので、安全性は向上していることになる。
電球式ではあるが、まだ使えるものは使った方が製造から廃棄までトータルの環境面、税金の使い方の点ではいいと思う。ただ、錆が浮いているが気になる。このまま何年も放置されれば故障につながりかねないので、定期的な点検やメンテナンスをしてほしいし、我々市民もひどい状況のものを発見したら通報(各県警の「信号機ボックス」などに)して協力しなければいけない。
秋田市中心部、江戸時代からの商人の町「通町」。10年ほど前の拡幅工事で信号機が新しくなった。写真でも肉眼でもこげ茶色と見分けがつきにくいが、
黒い。一部は最近、LEDの薄型タイプに交換された
古い商家の板塀や格子を連想させるような色合いで、こげ茶以上に落ち着いていて町と統一感があると思う。県内外の他の町で採用されているかは分からないが、武家屋敷などに設置しても似合うはず。シブくて好きだ。
以上、秋田市内では、こげ茶・緑・黒の3色が存在すると思われる。
※2012年になって、こんな色の信号機も登場。
さて、島根県松江市のJR松江駅やお寺や老舗お菓子屋さんが集まる一角のメインストリートの交差点。
デザイン的には今風の街灯一体型
色合いは、光沢があり、光の当たり方で薄い緑にも黄色のようにも見えた。
よく見ると、金色?
ギラギラのゴールドではなく、「シャンパンゴールド」といった感じの色だが、ずいぶん斬新な色を採用したものだ。宍道湖の夕日を受けると黄金色に輝くのだろうか。
松江はなかなか派手好みなのか?(別の場所にはこげ茶色のものもあった)嫌みな色じゃないし、ユニークでいい。
日本中探せば、何色見つかるだろうか。
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