もうすぐ11月。行く秋を惜しむかのように、今週末から1週間、秋田市中心部は賑やかになりそう。
秋田駅西口ぽぽろーど(イトーヨーカドー・アゴラ広場前大屋根下)
まず、これは全国持ち回りでたまたまだろうが、今日から31日まで、秋田駅周辺のホテルなどで「第59回日本アレルギー学会 秋季学術大会」という4000人規模の学会が行われている。
ちなみに、各地の「観光コンベンション協会」のサイトにこうした会議類の日程が掲載されていることが多いので、お住まいの街、あるいは旅行で宿泊する街を調べてみるとおもしろいし、交通機関やホテル予約の参考になる。
上の写真でテントが設営されるなど、イベントの準備をしているが、それは明日(一部はあさって)から11月5日まで行われる、秋田県恒例の一大イベントのもの。
「第132回 秋田県種苗交換会」だ。
秋田出身でない方は、内容はもちろん、読み方すらご存じないかもしれない。「種苗交換会=しゅびょうこうかんかい」という。「種苗」とは字の通り、(農業用の)種や苗のこと。
※実は僕も会場に実際に行ったことがないので、以下は知ったかぶりです。
「交換会」というと、クリスマスパーティのプレゼント交換みたいに仲間内で種を取り替えっこしていそうなイメージがあるが、そうではない(はず)。
全国各地に「農業祭」といった名称で、農業振興・生産技術向上を目指すイベントがあるようだが(東京都ですら開催していて、11月2~3日のようだ)、秋田県で行われるそれの大々的なものが種苗交換会と考えていいと思う。
永い歴史があり、1878(明治11)年に始まり、戦争中も中断することなく続けられている。
現在は、県内の各JAをまとめる「JA秋田中央会」が主催し、会場は県内9地区(平成の大合併前の9市・9郡単位)持ち回りとなっているようだ。農家が生産した作物の品評会や農業機械の展示会といった農業に直結したものから、直接農業とは関係ない協賛イベントまでさまざまな催しがある。
農作業が一段落した時期の開催であり、最新・最高の農業の現状が分かるとあって、県内各地のみならず県外からも農家が訪れる。農業県秋田らしいイベントといえる。
秋田市での開催は2000年以来。前回は、確か郊外の新興住宅地・御所野地区で行われたので、中心部ではあまり開催している実感が湧かなかったと思う。
ところが今回は、主会場が駅東口直結の拠点センター「アルヴェ」、物販・飲食・協賛団体の展示・トークイベントなどが駅自由通路「ぽぽろーど」から「アゴラ広場」、「旧日赤病院・婦人会館跡地(要は空き地ですが)」といった駅西口側や大町の「秋田ニューシティ」など、秋田市中心市街地ばかりが会場。例外は式典が八橋のJAビル、機械展示などが割山の旧空港跡地で開催される程度。
さらに協賛事業として秋田市制120周年イベントや商店街のセールなどもある。仲小路の一部が歩行者天国になったり、夜は竿燈が披露されたりもする。
農家以外の人でも楽しめるイベントだと思う。秋田市で次に開催されるのは9年後だろうから、農業県の住民として、この機会に訪れてみたい。
ぽぽろーど。各種団体のブースがある
婦人会館跡地。大きなテントとステージ
駐車場は日赤病院跡地に150台と空港跡地に3000台、土曜休日は官庁街の駐車場も使えるが、イベントの規模に対するキャパシティは少ないと思われるし、市内の道路の渋滞が懸念される(特に会場近くの竿燈大通りでは融雪装置更新工事のため一部で1車線が使えない)。
できれば公共交通機関を使った方がいいし、車なら空港跡地に駐めた方が無難だと思われる。
その対策として、駐車場や各会場を結ぶ無料バスが運行される。
2コースあり、1つは旧空港跡地-県庁市役所(土休日のみ)-秋田駅-ニューシティを結ぶ「シャトルバス」が10~40分ごとに、なんと夜8時まで運行。
もう1つは「まちなか循環バス」が秋田駅-市民市場-ニューシティ-秋田駅を回るルートで約30分ごとに運行される。このバスは市民市場-南大通り-五丁目橋-横町-赤れんが館前を通るが、このルートをバスが運行するのはありそうでなかった(ただし南大通り~横町には停留所はない模様)。
無料バスのバス停は、既存路線バスの停留所に表示板が付加されていた。片方向のみの運行で通常の路線バスとは逆方向になる場所もあるようなので、利用時は間違えないようにしなきゃ。
どの程度の人出で、うちどれだけがバスを使うか僕には分からないが、この態勢だけでもいかに大規模なイベントか分かる。
秋田市以外で交換会が開催される場合も、例年無料バスがあるようだが、当ブログで取り上げたように、市街地循環バスがない秋田市中心部を循環バスが走るのは画期的だ。
さらに、バスや鉄道で交換会に来た人が案内所で申告すれば抽選に参加でき、会場内で買い物や飲食に使える500円分の券が当たるという。
駅東口の「アルヴェ」に行ってみると、
1階の屋内イベント会場「きらめき広場」がついたてで厳重に囲まれ、31日からの「農産物出品展示」の準備が盛んに行われていた。でも吹き抜けの2階の通路からは丸見え。撮影禁止とは書いていなかったのでご紹介します。
【30日追記】準備ではなく、すでに審査が行われていたのかもしれない。昨日・今日にかけて出品された農産物の審査が行われることのこと。
ほとんど準備できている
トマトとミニトマト。トマトは断面を切っているが、開催中に熟しすぎて匂いがしないのかな。
2階までほのかに甘い香りが漂っていたのは、
リンゴ。秋田のリンゴもおいしいです。
「花き」部門は鉢花と切り花があるようで、華やか。
シクラメン、ポインセチア、ダリア、トルコギキョウなどがあった。
そして秋田といえば、
イネ。2階「多目的ホール」で展示されるそうだ。
なお、例年、この時期に冷え込むことが多く、今年も秋田市の週間予報では11月3日に雪マークが出ていて、最低気温は0℃。冬が近い。
※日程、会場、駐車場・バス等の詳細は秋田市サイト内の種苗交換会のページでご確認ください。(先日配布された秋田市広報紙にも同内容の記事あり)
http://www.city.akita.akita.jp/city/ag/mn/koukankai/default.htm
※初日の様子は
こちら