鉄道の日記念(?)記事、第2弾は貨物列車です。
僕が子供の頃、貨物列車といえば有蓋車・無蓋車といった専用の車両が連なり、後ろに車掌車が付いていたが、今はコンテナ車が主流になっている。入れ物ごとトラックなどに積み替えられるから便利だ。その鉄道コンテナ輸送が始まってから、11月で50周年だそうだ。
昔に比べてトラック輸送が発達したとはいえ、時間に正確で、効率的に安全に、そしてエコに輸送できるということで、鉄道貨物輸送が見直されている。
国道7号線など秋田県の沿岸部を車で走っていると、旅客列車よりも多いくらいの頻度で貨物列車に遭った経験のある方もいるかもしれない。日本海岸の鉄道路線は「日本海縦貫線」と呼ばれ、太平洋側の東北・東海道本線とともに、日本の物流を担う重要路線になっていて、いろいろなモノが運ばれているようだ。
秋田市内には「秋田貨物駅(旧称の操車場や秋田操駅と呼ぶ市民も多いが)」という貨物ターミナルがあり、東京や仙台方面への始発・終着の列車が設定されているほか、北海道や関西などへ向かう列車が停まって積み下ろしをしている。また、秋田港へは貨物専用の秋田臨海鉄道(JR貨物や県が出資する第3セクター)があり、JRから乗り入れた貨物列車が周辺の工場で使う原料やできた製品を運んでいたり、さらに船に積み替えてロシアやヨーロッパへ輸送する計画もある(環日本海シーアンドレール構想)。
現在一般的なJR貨物の所有のコンテナはエンジ色。
「JRF」はJR貨物のロゴマーク
コンテナに付いているのは、
「エコレールマーク」
社団法人鉄道貨物協会が認定する、鉄道貨物輸送に取り組んでいる企業や商品に付けられるマーク。農産物からパソコンまでいろいろな商品が認定を受けているようだが、このコンテナの中にもそんなものが入っているのだろうか。昔は「荷札」が付いていて、どこからどこまで行く何なのかが分かったのだが、今はなくなってしまった。
コンテナは、同じ形・色のコンテナばかりでつまらないと思っていたが、よく見るとたまに珍しいものがあっておもしろい。
雄物川を渡る下り列車(3月撮影)。新型のEF510型機関車が増えてきた。後ろは大森山
以前の記事で、東京発秋田貨物駅止まりの列車に珍しい形の緑色のコンテナが積まれている画像を掲載した。このコンテナ、秋田止まりの列車にかなりの頻度で載っており、大館駅構内に置かれていることも多い。
JR貨物の公式サイトに「ご利用の例」 http://www.jrkanto.com/case/environment/dowakogyo.htm として秋田県北部にリサイクル事業の拠点がある「同和鉱業」の事例が「同和鉱業(株)様は、環境リサイクル事業の輸送に鉄道をご利用」として紹介されていた。そのページに緑色のコンテナの写真が載っており、残土やシュレッダーダスト(といっても紙くずじゃなくて、廃家電やクルマの破片のことらしい)を積むためのもののようだ。JR貨物が所有しているのではなく、同和鉱業が所有する“私有コンテナ”ということだ。
リサイクル拠点として注目されている秋田。それを担うのも鉄道貨物。
上の写真のような秋田始発・終点の列車は、途中で積み下ろしがあるのか、秋田時点ではスカスカのことが多いが、下の写真のようにコンテナが満載されている列車もある。
雄物川を渡る上り列車(2月撮影)。後ろは太平山
北海道の帯広から大阪・梅田へ向かう列車だ。年中満載の気がするが、季節によってはタマネギやジャガイモが積まれ、特に今の時期は定期列車だけでは足りなくて、ジャガイモ専用の臨時列車が運行されているそうだ。ポテトチップス工場に向かうのだとか。
こんなタンクコンテナが積まれていることも
タンク車は天然ガス、工業用薬品用をよく見かけるが、ほかにもコーラ原液、味の素専用調味液、水飴など用途別にいろいろあるようだが、北海道発の列車に積まれているのは、
「MILKLAND HOKKAIDO」
ミルクランド北海道は「ホクレン農業協同組合連合会」が関連しているようだが、牛乳が入っているのは間違いなさそう。
秋田で北海道産牛乳を買うと、道内の工場で製造されたものだから、全国どこでも北海道でパック詰めした製品を輸送しているのかと思ったが、これは本州の工場でパック詰めして製品になるのだろうか。加工して他の乳製品になるのかもしれないが、牛乳をタンクに入れて鉄道で輸送していること自体知らなかった。
食生活を支えるのも鉄道貨物。
トヨタやパナソニックなどは原料や製品の輸送に鉄道を使っているそうだし、日本通運はトラックだけでなく鉄道や船舶輸送に切り替えてますというCMを流している。我々の生活は思った以上に鉄道貨物に支えられているに違いない。
そんな中、高速道路料金をどうこうするという政策があるようだが、それを唱える人たちは本気で環境のことを考えているのだろうか。
秋田駅に入線。まだまだ道のりは遠い
僕が子供の頃、貨物列車といえば有蓋車・無蓋車といった専用の車両が連なり、後ろに車掌車が付いていたが、今はコンテナ車が主流になっている。入れ物ごとトラックなどに積み替えられるから便利だ。その鉄道コンテナ輸送が始まってから、11月で50周年だそうだ。
昔に比べてトラック輸送が発達したとはいえ、時間に正確で、効率的に安全に、そしてエコに輸送できるということで、鉄道貨物輸送が見直されている。
国道7号線など秋田県の沿岸部を車で走っていると、旅客列車よりも多いくらいの頻度で貨物列車に遭った経験のある方もいるかもしれない。日本海岸の鉄道路線は「日本海縦貫線」と呼ばれ、太平洋側の東北・東海道本線とともに、日本の物流を担う重要路線になっていて、いろいろなモノが運ばれているようだ。
秋田市内には「秋田貨物駅(旧称の操車場や秋田操駅と呼ぶ市民も多いが)」という貨物ターミナルがあり、東京や仙台方面への始発・終着の列車が設定されているほか、北海道や関西などへ向かう列車が停まって積み下ろしをしている。また、秋田港へは貨物専用の秋田臨海鉄道(JR貨物や県が出資する第3セクター)があり、JRから乗り入れた貨物列車が周辺の工場で使う原料やできた製品を運んでいたり、さらに船に積み替えてロシアやヨーロッパへ輸送する計画もある(環日本海シーアンドレール構想)。
現在一般的なJR貨物の所有のコンテナはエンジ色。
「JRF」はJR貨物のロゴマーク
コンテナに付いているのは、
「エコレールマーク」
社団法人鉄道貨物協会が認定する、鉄道貨物輸送に取り組んでいる企業や商品に付けられるマーク。農産物からパソコンまでいろいろな商品が認定を受けているようだが、このコンテナの中にもそんなものが入っているのだろうか。昔は「荷札」が付いていて、どこからどこまで行く何なのかが分かったのだが、今はなくなってしまった。
コンテナは、同じ形・色のコンテナばかりでつまらないと思っていたが、よく見るとたまに珍しいものがあっておもしろい。
雄物川を渡る下り列車(3月撮影)。新型のEF510型機関車が増えてきた。後ろは大森山
以前の記事で、東京発秋田貨物駅止まりの列車に珍しい形の緑色のコンテナが積まれている画像を掲載した。このコンテナ、秋田止まりの列車にかなりの頻度で載っており、大館駅構内に置かれていることも多い。
JR貨物の公式サイトに「ご利用の例」 http://www.jrkanto.com/case/environment/dowakogyo.htm として秋田県北部にリサイクル事業の拠点がある「同和鉱業」の事例が「同和鉱業(株)様は、環境リサイクル事業の輸送に鉄道をご利用」として紹介されていた。そのページに緑色のコンテナの写真が載っており、残土やシュレッダーダスト(といっても紙くずじゃなくて、廃家電やクルマの破片のことらしい)を積むためのもののようだ。JR貨物が所有しているのではなく、同和鉱業が所有する“私有コンテナ”ということだ。
リサイクル拠点として注目されている秋田。それを担うのも鉄道貨物。
上の写真のような秋田始発・終点の列車は、途中で積み下ろしがあるのか、秋田時点ではスカスカのことが多いが、下の写真のようにコンテナが満載されている列車もある。
雄物川を渡る上り列車(2月撮影)。後ろは太平山
北海道の帯広から大阪・梅田へ向かう列車だ。年中満載の気がするが、季節によってはタマネギやジャガイモが積まれ、特に今の時期は定期列車だけでは足りなくて、ジャガイモ専用の臨時列車が運行されているそうだ。ポテトチップス工場に向かうのだとか。
こんなタンクコンテナが積まれていることも
タンク車は天然ガス、工業用薬品用をよく見かけるが、ほかにもコーラ原液、味の素専用調味液、水飴など用途別にいろいろあるようだが、北海道発の列車に積まれているのは、
「MILKLAND HOKKAIDO」
ミルクランド北海道は「ホクレン農業協同組合連合会」が関連しているようだが、牛乳が入っているのは間違いなさそう。
秋田で北海道産牛乳を買うと、道内の工場で製造されたものだから、全国どこでも北海道でパック詰めした製品を輸送しているのかと思ったが、これは本州の工場でパック詰めして製品になるのだろうか。加工して他の乳製品になるのかもしれないが、牛乳をタンクに入れて鉄道で輸送していること自体知らなかった。
食生活を支えるのも鉄道貨物。
トヨタやパナソニックなどは原料や製品の輸送に鉄道を使っているそうだし、日本通運はトラックだけでなく鉄道や船舶輸送に切り替えてますというCMを流している。我々の生活は思った以上に鉄道貨物に支えられているに違いない。
そんな中、高速道路料金をどうこうするという政策があるようだが、それを唱える人たちは本気で環境のことを考えているのだろうか。
秋田駅に入線。まだまだ道のりは遠い