広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

松江からのメール

2009-10-15 21:45:12 | 旅行記
当ブログをご覧いただいている方はお気づきかと思うが、僕は企業や行政に対して結構意見を送っている。
郵送料や電話料がかからないからというのもあるが、引き続きその相手先のサービスを利用し続けたいから、少しでもよくなってほしくてのこと。必ず本名とメールアドレスは明記し、「何がどういけなくて」「どう改善してほしいのか」を明確にするように心がけているつもり。

企業や行政に届く声は、苦情などマイナスの感情の意見がほとんどではないだろうか。でも、うれしい経験をした場合は、それを伝えてあげることも必要だと思う。

先日、松江に行った時、路線バスの時刻表の見やすさに感動し、市営バス運転士の気持ちいい接客があったことを記事にした。
それを踏まえて、「分かりやすく、気持ちよく利用できたし、それらは松江市が『市民の足である公共交通』に力を入れてくれていることの現れのようで、“市営バスのなくなった街”である秋田市民としてはとてもうらやましく感じられた。今後とも公共交通を必要とする人の立場での市政とバス運行をしてほしい」などと松江市役所の広聴担当セクションへメールした。よそ者が“外政干渉”している気もしたけれど…

やや間があって(おそらく市長などの決裁があったのだろう)返事が届いた。
問い合わせや苦情ではないから、返事といっても「どうもありがとう。これからも市民や観光客に乗ってもらえるようにがんばるよ。」といった感じの礼状的な文面ではあったが、最後の一文は

また松江市にお越しの機会がございましたら、市営バスでお会い出来ますよう願っております。

お役所らしくなく、柔らかく温かみを感じられる表現ではないでしょうか? うれしくなって、また感動してしまった。
こんなことを書かれたら、また松江市に旅行したくなるし、行ったら絶対松江市営バスに乗らざるを得ない!(僕がバス好きであることを見透かされたのかもしれないが)

「返信例文集」のようなものがあるのかもしれないが、「国際文化観光都市」、縁結びの地、「だんだん」の精神、といった地域性が現れた文章なのだろう。


紹介し忘れていた、松江市営バスの珍しい車両のお話。
屋根上に大きな出っ張りがある「天然ガス自動車」
「CNG自動車」とか「NGV」と呼ばれる天然ガス自動車。屋根の出っ張りはガスタンク。
最近の家庭用都市ガスと同じ、天然ガスで駆動するバスで、ディーゼル車に比べて排出ガス中の有害物質が著しく少ない。ただし専用の供給施設や車両価格・燃費などコスト面はあまり良くない。そのためか、民間事業者で導入することは少ないようで、僕は今まで仙台市・東京都・鹿児島市の各交通局でしか見たことがなく、乗ったこともなかった。
「きれいな排ガス 天然ガス自動車」「地球にやさしい天然ガスをおとどけします!」
松江市にはガス局(市営ガス)もあるためか、積極的に導入しているようで、大型車のおそらく半分弱がCNG車だった。
秋田市にもかつては交通局とガス局が共にあったので(現在はどちらも民間移管)、今も残っていれば秋田にもCNG車が走っていたかもしれない。

初めてCNGバスに乗ってみた。もしかしたらガス臭いかな? などと期待(?)していたがそんなことはなく、ディーゼルのバスと違いは感じなかった。厳密に言えば騒音がやや小さく、黒煙はまったく出ないそうだ。
ガス局がスポンサーでクジラの絵の車体ラッピング広告が施される
撮影のジャマになる軽自動車が来たなーと思ったら、
ガス局の車でこれも天然ガス車
ある意味貴重な2ショットになってしまった。


もちろん、松江市以外の自治体や企業も、誠実に対処してくれる所が多い。だが、残念ながら、秋田県内の某公共交通会社、秋田県庁の某課のように、返事すらよこさない所もある。
そんな所は「お客や納税者・県民あっての企業・行政」、すなわち「お客や県民がいてこその自分の仕事・給料」という意識が欠如していると思ってしまう。もし普通の会社なら、以後そんな会社は利用しなければ済む話だが、公共交通や住む県はそう簡単に変えられるわけがない。だからこそお客や住民の声にしっかり耳を傾けて真摯に対応してほしい。
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コスモスと働く車

2009-10-14 19:04:22 | 秋田の季節・風景
今日は鉄道の日ですが、鉄道シリーズは中断します。

秋田市八橋の草生津川堤防の「コスモスロード」へ行った。※昨年秋今年春(桜と菜の花)の記事
コスモスは9月下旬から見頃と報道され、10月3・4日にちょっとしたイベントも終わったようで、盛りは過ぎていた。
桜が紅葉し始めている
若干花がまばらになった部分もあるが、まだたくさん咲いている場所もある。


 
コスモスは放っておくと背が高くなってしまってゴチャゴチャしがちだが、ここは終盤になっても背が低く抑えられている。地域のみなさんがしっかり手入れしているからだろう。

街路樹のケヤキも色づいている
路面を掃除している車がいる。僕は「はたらくくるま」には詳しくないが「路面清掃車」というヤツだろう。昔は見たことがなかった気がするが、最近は秋田市内でたまに掃除しているのを見かける。写真は秋田市役所のものだったが、秋田県のものも見たことがある。
拡大してみる(上とは別カットの画像に強い画質補正をかけています)
底面にブラシが付いていてそれで掃除するようだ。照明やら管も付いている。正面には「Howa」というロゴマークと「高速道路不走行車」と表示がある。
そして、車内を見ると外車のように左ハンドルだ!

ホーワとは聞き慣れないメーカーだが、いすゞ製のトラックにそっくりな顔つきだから外車ではないだろう。路肩ギリギリを掃除する必要上、確認しやすい側に運転席があるのではないだろうか。ミラーがたくさん付いており、助手席にも職員が乗って安全確認をしているようだ。秋田県所有の車もメーカーは忘れたが左ハンドルだった。※県の車も見かけました
写真では分かりにくいが、排気管らしきものが屋根上にあるのもおもしろい。

調べると、路面清掃車には「ブラシ式」と「真空式」があり、そのメーカーの1つが「豊和工業株式会社」。いすゞのトラックをベースに清掃装置を載せて改造して商品にしているようだ。
2003年から、高速道路における大型トラックの事故防止のために、90km/h以上出せないようにする「速度抑制装置(スピードリミッター)」取り付けが義務づけられたが、「高速道路不走行車」表示をすることで設置義務が免除されるのだという。
はたらくくるまもおもしろい。
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駅名標

2009-10-12 22:16:21 | その他もろもろ
昨年末に、駅のホームの柱に付いているひらがなで駅名標が縦書きされた板のことを仮に「駅名板」と名付けて紹介した。(ほかにもこちらこちらで取り上げています)ところが、調べてみると、国鉄時代の規定では、横書きで両隣の駅名が記載された看板と同じく、それも「駅名標」と呼んでいたことが分かった。
柱用のものを「第3種」、両隣の駅名が書かれたつり下げ型を「第2種」と呼ぶそうだ。今回は最近見かけたJR東日本各地のものをご紹介。
 
新潟支社の長岡駅新幹線ホームにあった第3種は、首都圏にあるのと同じに見えるが、「か」とローマ字名の間の空いたスペースにデスティネーションキャンペーンのシールが貼ってあった。
幅がぴたりと合っていて、ここに貼るために作ったのだろう。仙台支社の仙台駅でも同じようなシールが貼られていた。文字数が多くて余白がない駅もあるだろうから、貼るために余白を作ったのではなく、空いたスペースの有効活用策として誰かが考えたのだろう。
ちなみに見た限り、秋田支社ではキャンペーンをやっていないこともあるが、シールは貼っていなくて真っ白。ここに蕗とかナマハゲとかリンゴとかスギッチとか地域性のあるマークを付けてもおもしろいのではないだろうか。
 
長岡駅と秋田駅。透明で見にくいですが、ペットボトルで大きさを比べてますが、サイズは同じか?
過去の記事で、首都圏や秋田支社弘前駅のものを見ると、表面に光沢のある板で、文字は肉太(モリサワの「新ゴ」というフォント?)。長岡駅とかなり似ている。
ところが秋田駅のものは、板に光沢がなく、同じ「新ゴ」シリーズと思われるが【16日訂正】新ゴによく似た「ゴナ」という、かなり細身のフォント。上の緑色のラインも細長い。他の駅とは微妙に違っている。
駅の数も多いし、予算とかいろいろあるのだろうし、内容が間違っているとかではないのでいいけれど、前も書いたように、どうせ全社共通にするのなら、とことん同じ規格にしてほしい。

今度は第2種。秋田駅と1つ北隣の奥羽本線土崎駅のもの。
 
一見同じ規格かと思ってしまうが、文字の配置が違っている。秋田駅にも土崎と同じタイプのものもあるはず。土崎のは文字色がグレー?
土崎駅では昼間は消灯しているようだが、この手の駅名標は中に蛍光灯が入っている。
だが、最近、こんなものを見た
新潟支社の羽越本線酒田駅(山形県)
5月頃に盛岡支社一ノ関駅の新幹線ホームにも同じものがあったのを確認している。
写真で伝わるか分からないが、見た感じが蛍光灯と違う。

初めて見た時は、液晶ディスプレイかと思ってしまったがそうではないようだ。従来は明るさにムラがあって蛍光灯の場所が分かったのに、これは明るさが均一で、表面がつるっとしていて白が鮮やかで文字もクッキリしている感じがした(新しいせいもあるだろうけど)。そして本体がやや薄い。

新陽社というメーカーの製品(従来の蛍光灯式も製造していたようだ)で白色LEDを照明にしているようだ。
「環境にやさしいLEDを使用しています」と書いてある
乗り場案内も同じタイプ。これはかなり薄い(上の土崎駅の写真の後ろに蛍光灯タイプが写っている)。
国鉄時代の独特の文字は味があったが、活字になり照明方式が変わったのは時代の流れだろう。駅構内の照明もローソン店内のようにLEDに替えればいいと思うが、安全上必要な照度確保などの問題があるのだろうか。
※LED表示器の続編はこちら
※秋田駅にも設置されました
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貨物列車

2009-10-11 20:47:13 | 秋田のいろいろ
鉄道の日記念(?)記事、第2弾は貨物列車です。

僕が子供の頃、貨物列車といえば有蓋車・無蓋車といった専用の車両が連なり、後ろに車掌車が付いていたが、今はコンテナ車が主流になっている。入れ物ごとトラックなどに積み替えられるから便利だ。その鉄道コンテナ輸送が始まってから、11月で50周年だそうだ。

昔に比べてトラック輸送が発達したとはいえ、時間に正確で、効率的に安全に、そしてエコに輸送できるということで、鉄道貨物輸送が見直されている。
国道7号線など秋田県の沿岸部を車で走っていると、旅客列車よりも多いくらいの頻度で貨物列車に遭った経験のある方もいるかもしれない。日本海岸の鉄道路線は「日本海縦貫線」と呼ばれ、太平洋側の東北・東海道本線とともに、日本の物流を担う重要路線になっていて、いろいろなモノが運ばれているようだ。

秋田市内には「秋田貨物駅(旧称の操車場や秋田操駅と呼ぶ市民も多いが)」という貨物ターミナルがあり、東京や仙台方面への始発・終着の列車が設定されているほか、北海道や関西などへ向かう列車が停まって積み下ろしをしている。また、秋田港へは貨物専用の秋田臨海鉄道(JR貨物や県が出資する第3セクター)があり、JRから乗り入れた貨物列車が周辺の工場で使う原料やできた製品を運んでいたり、さらに船に積み替えてロシアやヨーロッパへ輸送する計画もある(環日本海シーアンドレール構想)。

現在一般的なJR貨物の所有のコンテナはエンジ色。
「JRF」はJR貨物のロゴマーク
コンテナに付いているのは、
「エコレールマーク」
社団法人鉄道貨物協会が認定する、鉄道貨物輸送に取り組んでいる企業や商品に付けられるマーク。農産物からパソコンまでいろいろな商品が認定を受けているようだが、このコンテナの中にもそんなものが入っているのだろうか。昔は「荷札」が付いていて、どこからどこまで行く何なのかが分かったのだが、今はなくなってしまった。

コンテナは、同じ形・色のコンテナばかりでつまらないと思っていたが、よく見るとたまに珍しいものがあっておもしろい。
雄物川を渡る下り列車(3月撮影)。新型のEF510型機関車が増えてきた。後ろは大森山
以前の記事で、東京発秋田貨物駅止まりの列車に珍しい形の緑色のコンテナが積まれている画像を掲載した。このコンテナ、秋田止まりの列車にかなりの頻度で載っており、大館駅構内に置かれていることも多い。
JR貨物の公式サイトに「ご利用の例」 http://www.jrkanto.com/case/environment/dowakogyo.htm として秋田県北部にリサイクル事業の拠点がある「同和鉱業」の事例が「同和鉱業(株)様は、環境リサイクル事業の輸送に鉄道をご利用」として紹介されていた。そのページに緑色のコンテナの写真が載っており、残土やシュレッダーダスト(といっても紙くずじゃなくて、廃家電やクルマの破片のことらしい)を積むためのもののようだ。JR貨物が所有しているのではなく、同和鉱業が所有する“私有コンテナ”ということだ。
リサイクル拠点として注目されている秋田。それを担うのも鉄道貨物。

上の写真のような秋田始発・終点の列車は、途中で積み下ろしがあるのか、秋田時点ではスカスカのことが多いが、下の写真のようにコンテナが満載されている列車もある。
雄物川を渡る上り列車(2月撮影)。後ろは太平山
北海道の帯広から大阪・梅田へ向かう列車だ。年中満載の気がするが、季節によってはタマネギやジャガイモが積まれ、特に今の時期は定期列車だけでは足りなくて、ジャガイモ専用の臨時列車が運行されているそうだ。ポテトチップス工場に向かうのだとか。

こんなタンクコンテナが積まれていることも
タンク車は天然ガス、工業用薬品用をよく見かけるが、ほかにもコーラ原液、味の素専用調味液、水飴など用途別にいろいろあるようだが、北海道発の列車に積まれているのは、
「MILKLAND HOKKAIDO」
ミルクランド北海道は「ホクレン農業協同組合連合会」が関連しているようだが、牛乳が入っているのは間違いなさそう。
秋田で北海道産牛乳を買うと、道内の工場で製造されたものだから、全国どこでも北海道でパック詰めした製品を輸送しているのかと思ったが、これは本州の工場でパック詰めして製品になるのだろうか。加工して他の乳製品になるのかもしれないが、牛乳をタンクに入れて鉄道で輸送していること自体知らなかった。
食生活を支えるのも鉄道貨物。

トヨタやパナソニックなどは原料や製品の輸送に鉄道を使っているそうだし、日本通運はトラックだけでなく鉄道や船舶輸送に切り替えてますというCMを流している。我々の生活は思った以上に鉄道貨物に支えられているに違いない。
そんな中、高速道路料金をどうこうするという政策があるようだが、それを唱える人たちは本気で環境のことを考えているのだろうか。
秋田駅に入線。まだまだ道のりは遠い
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秋田でSuica

2009-10-10 20:08:52 | 秋田のいろいろ
10月14日は「鉄道の日」なので、鉄道の記事を重点的にアップする、かもしれません。
【追記・以下は2009年時点の状況をそのまま残しています。その後状況は変わっています。末尾のリンク等を参照してください。】

電子マネーが登場してしばらく経つ。大都市では公共交通機関が発行する“交通系”電子マネーが浸透し、最近のJR東日本の発表によれば「Suica」は「発行枚数約2,985万枚」「首都圏エリアでの IC 乗車券の平均利用率が約 80%となり、電子マネーの月間の利用件数 も 4,000 万件を突破」している。
でも秋田では交通機関には導入されていないので、“流通系”電子マネーの方が便利そうではあるが、イトーヨーカドー秋田店で「nanaco」、秋田サティ(僕は他のイオン系列店には行かないので)で「WAON」で決済しているお客を見たことがないから普及率はあまり高くないのだろう。
かく言う僕も、興味はあったがシステムが複雑そうだし、特定の会社(鉄道とかスーパー)に“囲い込まれて”しまいそうな気がした。それならクレジットカード決済してそのポイントを貯めた方が効率が良さそうに思えて、電子マネーは持っていなかった。

ところが数か月前、何気なく調べてみると、僕の場合、JR東日本の「Suica(スイカ)」を使えば、秋田にいても今まで以上に得になる場面が多そうなことが分かった。旅行先で使うこともあるし、購入することにした。
※以下は、個人的なSuicaの感想・覚え書き的なものです。間違いがあるかもしれませんのでご了承ください。
 個人情報を登録する「My Suica」や携帯電話の「モバイルSuica」などで条件は異なり、もっと得な場合もあると思われます。

どうしてSuica?
Suicaは本来はJR東日本の列車に乗るための乗車カードだが、秋田では未導入(新幹線のモバイルSuicaを除く)だし、導入されている首都圏に行っても僕はフリーきっぷを使うことが多いから、利用機会は少ない。
ただ、Suicaは相互利用先が多く、首都圏の私鉄やバス、関西、名古屋・静岡、札幌近郊のJRなどにも乗車できる。近い将来は、関西の私鉄や名古屋市営地下鉄・名鉄などでも利用できることになっている。
相互利用できるかどうかの相関関係が複雑で、中小私鉄など利用できない路線もあるが、利用できる交通機関の数ではSuicaがダントツだと思うから、全国各地へ旅行して鉄道を利用する機会の多い人は持っていてもいいだろう。
また、秋田から飛行機で羽田や新千歳によく行く方でも、浜松町へのモノレール、横浜/品川への京急線、新千歳から札幌や小樽へのJRでも利用できる。

Suicaへのチャージ(カードへの入金)は基本的に現金だが、僕が使っているJR東日本のクレジットカード「VIEWカード」では、クレジットでのチャージができ、クレジットのポイントが付く。
多くのクレジットカードがそうだと思うが、発行元と関係のない店舗でカードを使うとポイントは0.5%しか付かないが、自社店舗で使うとそれ以上にポイントが付く。ビューカードも同じで、コンビニやスーパーで決済すると提携先のVISAやJCBなどでの扱いになり0.5%しか付かないが、みどりの窓口や券売機では1.5%が付く。そしてSuicaへのチャージも1.5%付与の対象(もともと鉄道に乗るためのカードだから当然とも言えるけど)。
VIEWカードとSuica
つまり、ビューカードから一度Suicaへ入金をして、そのSuicaをコンビニやスーパーで使えば、1.5%のポイントが付くことになる! しかもポイント付与とチャージはともに1000円刻みなので、端数で損をすることもない。
これがSuica購入の決め手になった。

秋田では入手困難?
実はいちばんの難関がカード自体の購入。カードは「Suicaエリア内にあるJR東日本の駅」で購入できる。Suicaエリア内とは首都圏、仙台・福島、新潟周辺。だからJR東日本の駅といっても秋田では買えない。
先日の山陰旅行の乗り換えの間に、東京駅の券売機で購入した。500円のデポジット(預かり保証金。カードを返却すれば返してくれる)と1500円分があらかじめチャージされて計2000円。同じ券売機でチャージもできるので、ついでに1万円も入れてしまった。
ずっと前に1度だけ、他人のものを見せてもらったことがあったが、Suicaを手にしてじっくり見るのは初めて。カード表面は角度によっては銀色でなくやや金色がかって見える。厚さはクレジットカードと同じくらいで思ったより厚い。中にICチップやアンテナが入っているはずだが、その分、クレジットカードより重さもある。

エキナカではもちろん便利
山陰旅行では、列車の乗車としては大阪近郊で2度使っただけで、あとはお土産や駅弁の購入に電子マネーとして使ったが、小銭の心配がなく、スピーディーに決済ができてとても便利だった。チャージ残額(最高2万円)の範囲内ではあるが、あまり金額を気にせず、どんどん使ってしまいそうで少し怖い。

エリア内の駅では、売店・コンビニはもちろん、自販機・飲食店・書店・ドラッグストアなどどこでも使える。一部にはSuica自体が鍵となるコインロッカーもある。僕はいつも鍵をなくさないか心配しながら使っているのだが、財布に入るSuicaなら安心だ。

また、JR東日本は秋田駅などエリア外の駅であっても、新幹線停車駅は使えるようにする方針のようで、使える場所が増えている(後述)。
注意したいのは、現時点では電子マネーとしては利用できない(2010年春開始予定)JR東海「TOICA」エリア。例えば京都駅は在来線はJR西日本管轄だから、電子マネーが使える場所は上記の通りたくさんあった。しかし、新幹線の京都駅はJR東海管轄なので新幹線改札内には電子マネーを使える場所が一切なかった。売店には「現金のみ」という表示があった。
秋田駅でさえ電子マネーが使えるというのに、天下の東海道新幹線の駅でまったく使えないのが意外だった。

駅以外でも使う場所あり
「駅ナカから街ナカへ」というJRの宣伝通り、市中でも使える店が増えてきた。大手コンビニ・スーパーや商店街ぐるみでポイントカードも兼ねて導入する例もある。
全国展開する店舗の場合、鉄道で利用可能なエリア外でも対応しているかどうかはケースバイケース。例えば、秋田ではローソンとイオンでは使えるが、首都圏などでは使えるファミリーマートでは現時点では未対応らしい。
先日行った山陰では、ローソンはICOCAが使えたのでSuicaも相互利用としてOK。でもイオンはICOCAエリア内の店舗でしか対応しておらず、山陰の店舗では未対応だった。同じイオンでも東日本と西日本で対応が違うわけだ。
このように使える店舗の区別が複雑だし、使える店が日々増えているので、実際店頭で確認するのがいちばん確実。

結局、秋田で使える場所は?
・新幹線停車駅の改札内および改札口周辺のキオスク、NEWDAYSなどの売店、自動販売機など
 以前の記事で紹介したようにのぼりなどが目立つように置かれている店が多い。
・イオン系列のスーパー(秋田サティや地域子会社のマックスバリュ各店を含む)
 店内は自社の電子マネー「WAON」の告知ばかりで、Suicaの表示はレジのそばに小さくある。サティに行ったら、食品売場以外にも直営の衣料品や書籍売場、テナントのミスタードーナツ・地元菓子屋・クリーニング店にまで読み取り装置があり、ほぼ店内全レジで使えるようだ。レストランでも使えるかもしれない。自社のWAON普及が第一義だろうけれど、結果的にSuicaも使えるのはうれしい。
なお、秋田には店舗自体がないが、イオン傘下のダイエーでは現時点では使えないとのこと。
・秋田駅前のファッションビル「フォーラス」
 ここもイオン系列だから。
・ローソン
と、この程度だが、それなりに使う場面がある。今後、ファミリーマートも対応するかもしれないし、コカコーラの自販機も対応していくことが発表された。
秋田駅ビル「トピコ」で使えないのが意外。旅行者の需要がありそうだけど。

使い方
店員に電子マネーで払う意思表示をしてレジを操作してもらい、黒い石けん箱みたいな読み取り装置(リーダー)にSuicaをタッチすればいいが、店舗によって少し違いがある。
・キオスク、NEWDAYSなど電子マネーがSuicaしか使えない店舗
簡単。店員さんが「どうぞ」と言ったらそのままタッチするだけ。「ピピッ」と鳴って、リーダーに引き落とし額、Suica残額が表示されれば完了。
ただし、狭い売店など客がタッチできない位置にリーダーがある店舗は、一度店員にSuicaを渡すことになる。また、複数台のレジがある店舗では、一部のレジしかSuicaに対応していなかったり、2台以上のレジで1台のリーダーを共用している場合がある。
・イオン系列スーパーの場合(秋田サティでの体験【25日追記】マックスバリュ東北の店舗でもサティとまったく同様だった)
イオンでは自社の「WAON」、ドコモの「id」、Suicaの3つの電子マネーが使えるが、リーダーは共通。そのため、店員にSuicaで支払う旨を伝えた後、客がどの電子マネーで支払うか選択しなければいけない。リーダーのそばにテンキーがあり、その下部にカード名称が書かれた青色LEDが光る選択ボタンがあるので、その「Suica」を押してからタッチすればいい。WAONの場合「ワオンッ」と鳴くようだが、Suicaでは「ピピッ」だった。タッチしてから決済まで若干タイムラグがあるような気がした。【25日訂正】選択ボタンを押してから決済可能になるまで、若干(1秒くらい?)時間がかかるようだ。タッチする場所に小さな白黒液晶が付いており、そこが「Please wait」から「Ready」だったかに変わればタッチしてすぐ反応した。
また、選択ボタンのカード名のマークの記載が小さく、しかも(僕が使ったレジでは)はがれ気味だったので、分かりにくいかも。
・ローソンの場合
イオン以上にいろいろな種類の電子マネーが使えるので、操作手順がやや複雑。画面への指でのタッチと2度のカードリーダーへのタッチが必要。リーダーは白っぽい色で他と外見が違う。
店員に伝えると、以後は客側を向いているレジの液晶ディスプレイの指示に従うことになる。最初は「リーダーに置いてください」という旨が表示される。置かなくても、他店同様タッチすればいいようだが、認識に時間がかかることがあるのかもしれない。この段階では電子マネーの大まかな区分を認識しているようだ。特に電子音などは鳴らない。
Suicaの場合、ここで「交通系電子マネー」であると認識されるようだ。次の手順では、画面に表示された電子マネー名の候補の中から、自分が使用するものを選択してタッチする。といっても、Suicaの場合はSuicaのアイコンだけが表示されるので、ちょっと無駄なステップ。
選択が終わると、再び「リーダーに置いてください」と表示され、ここでやっと決済が行われる。ただし、最初の段階からそのまま置きっぱなしにしていると認識されないようで、一度持ち上げて再度タッチしなければいけないようだ。持ち上げ方が足りないとダメ。やはり「ピピッ」で完了。
【2010年4月9日追記】久しぶりにローソンで決済したら、台に置きっぱなしで画面にタッチするだけで大丈夫だった。若干時間も短くなった気がする。気のせいか、レジの制御ソフトなどがバージョンアップしたのか?

・駅構内の自販機
現金とは逆に先に商品ボタンを押してから、タッチする。市中のコカコーラの自販機の場合は複数の電子マネーに対応するので、選択ボタンがあるようだ。
・ほかにも新幹線などの車内販売でも使える。

レシートはイオンとローソン、駅ナカの大部分の店では、通常のレシートにSuica決済額とカードの残高が表示される。
ローソンのレシート。「Suica」でなく「交通系マネー」と記載された
しかし、一部の駅テナントなどでは、レジとリーダーの接続関係からか、レシートと別に決済額・残額を記載した「Suica伝票」なるものが発行され、レシートと一緒に渡してくれる。クレジットカードの利用票みたいなものだろう。
でもごく一部の店舗ではレシートをくれず、この伝票だけを渡してきた店もあったが、領収書であるレシートは渡すべきであるから正当な扱いではなさそうだ(言えばくれるとは思うけど)。

電子マネーは財布に入れたままでも使えると言われているが、他の電子マネーなどICカードと干渉したり、プラスチックのカードや硬貨でも電波が遮断されてしまうことがあるようだ。カードや硬貨が何枚か入った財布で試したが、確かに使えた。

秋田でチャージ(入金)
使ったからにはチャージしないといけない。エリア内では、駅の各種券売機でできるが、秋田ではできない。
Suica支払いができる店舗(コンビニやスーパー)では、秋田でも現金でのチャージはできるらしい。秋田駅のNEWDAYSには「チャージできます」と書いているが、ローソンやイオン各店(レジでなくサービスカウンター?)でもできるようだ。
でも僕がやりたいビューカードでのチャージができるのは、秋田県内では1か所だけ。
 
秋田駅改札外、みどりの窓口隣の待合室内にある
この機械
JR東日本のATM「ビューアルッテ」。首都圏の駅や各地の新幹線のターミナル駅などに設置されている。始発から終電近くまで営業しているのが特長で秋田駅は5:30~23:30。昔はブースがあったけど、今はむき出しだ。このATMでビューカードでのSuicaへのチャージができる(現金や他のクレジットカードからは不可)。
画面の指示に従い、同じ挿入口からSuicaとビューカードを入れる。
1000円単位でのチャージ
JR東日本が自社開発したのだろうが、画面や音声、サクサクとした動作が、ATMというより自動券売機の一種みたいで快適。

たまに使ってやらないと
Suica裏面の「ご利用案内」には、「最後の利用日から10年間利用がない場合は、失効します。また、一定期間機器等での利用がない場合、係員がカードを確認させていただくことがあります。」とある。
10年間無使用で失効はいいとして、後半の一定期間うんぬんのくだりは気に留めないでいたが、半年間まったく利用のないカードはロックがかかって一時的に使えなくなり、駅員に処理してもらわなければ使えないそうだ。
処理自体はすぐ済むらしいが、エリア内の駅でなければできないから、秋田では不可能。それを防ぐには日頃から使ってやらないといけない。
【2016年11月19日追記】2016年に、最後の利用から半年と1週間経過したSuicaを使ってみたところ、飲料自動販売機とファミリーマートで問題なく使えた。厳密に「半年」ではないのか、使ったのが無記名(個人情報と登録していない)Suicaだったため、謎。
【2017年12月31日追記】相変わらず公式な情報はないが、6か月で使えなくなるのは記名式だけらしい。その解除は、駅でなくても電子マネーとして使える店で対応できるところもあるとの話もある。

今後の展開に期待
まずは秋田を始め地方部のJRでも使えるようになってほしい。JR東日本の方針としては将来的に自社全線で使えるようにする方針らしいので、気長に待てばいいだろうけど。
さらに、路線バスの乗車券や商店街の決済兼ポイントカードとして、秋田独自でSuicaが使える場所を増やすのはどうだろうか。首都圏などからの旅行客の利便性も高くなるし、住民もいろんなカード類を財布にため込まずに済む。
秋田市が今年策定した「公共交通政策ビジョン」には、バスにICカードを導入する案があって驚いた。IC乗車券導入は地方バス事業者には負担が大きく、例えば弘南バスでは一時検討していたが断念し、今も紙の回数券を使っている。でも独自規格でなく、既存のSuicaを使えば多少はコストダウンと利用者増加が計れると思ったので、その旨をビジョンのパブリックコメント(意見公募)として提出したところ、同意見の方がもう1名いらした。市からは「バス事業者のみならず、鉄道事業者との共通利用も含めまして、各関係者間で導入について検討し、実証実験・効果検証を行い、効果を確認したうえで本格導入を行うこととしております。」という回答だったが、これは期待していいのだろうか? バス会社にはそれ以前にもっとやってほしいこともあるけどねぇ…

半年でロックされることに注意すれば、秋田にいてもSuicaを持っていてもいいかもしれませんよ。
その後の記事さらにその後、車内で車掌から補充券を購入する時は使えるようになっていた。
※秋田のバスへのICカード導入についてはこちら
2023年春から、ついに秋田など北東北でもSuicaでJRに乗車できるようになる。エリアの制限はあり。
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ジョギングコース・ハミングロード

2009-10-09 23:12:44 | 秋田の季節・風景
溜まっていた画像から、関連はないですが秋田の2つの話題をご紹介します。
ジョギングコース
春は桜がきれいだった太平川沿いの楢山地区百石橋から牛島地区太平川橋(通称牛島橋)【2010年2月訂正・牛島橋は過去に存在した別の橋でした】までの並木道にはこんな看板がある。
100メートルごとに距離が表示されているが、背景は薄れている

スタート地点表示と案内板もある
秋田市では、市内各所にジョギングコースを設置していて、ここも一周1540メートルのジョギングコースになっている。
八橋運動公園周辺では、新しくてきれいな距離表示の看板が設置されていた。写真がなくて申し訳ないですが、背景は蕗の葉っぱと躍動的な人間のシルエットだったので、太平川のも同じデザインだったと思われる。
看板が傾いてます
「秋田市教育委員会体育課」と「秋田市健康と体力づくり市民会議」が設置したようだ。
地図には、橋だけ先に出来て道路の工事が進まず、何年も前から歩行者専用になっている「愛宕下橋」が書かれていないし、いつのものだろう? 左下を見ると
「サンデージョギングのお知らせ」
毎週日曜にジョギングを続ければバッジをくれるらしい。そういえば昔、そんな話を市の広報紙で読んだような気がするけど、今もやってるの?

秋田市公式サイトで調べてみた。
まず市教委の体育課は、2003年に「スポーツ振興課」に名称を変えている。また「~市民会議」の消息は不明。

「広報あきた」1980年4月10日号では市議会答弁で「現在、千秋公園、八橋運動公園、旭川のランニングコースの三か所にコースが設置されており、多くの方に利用されています。特に本年は、市民が身近な所でジョギングができるよう市内十か所にコースを増設し場の拡大を図っていきます。(中略)毎週日曜日のサンデージョギングに継続して参加された方には、参加回数に応じて、金、銀、銅の継続賞を交付するなどして普及奨励に努めています。
とあり、制度は始まっていたが、太平川のコースはまだなかった。

1982年4月20日号では「市内二十二か所に開設のジョギングコースで、四月から十一月ころまでの日曜日早朝、各地域とも毎回大勢の参加者を集めて開かれています。」「各地域では、地区体育協会などのみなさんが"世話人"となって活躍し、参加したかたへ、参加のたびに一枚ずつシールを貼り込んでいく参加証を交付。そして、参加回数が十回になると銅バッジ、二十回で銀バッジ、三十回で金バッジをさしあげています。 これまでバッジを受けたかたは、金・銀・銅あわせて約七千人。」などとあり、コースが大幅に増え、太平川も加わっている。

以後、毎年4月に告知記事があり、1985年には「バッジをもらったかたは約九千人」、1990年には「昨年のサンデージョギングで1個目のバッジをもらったかたは、金バッジが62人、銀バッジが110人、銅バッジが188人でした。」とあり、昭和末期は盛んだったようだ。

しかし平成に入るとトーンダウンする。広報での春のサンデージョギングの記事はあるが、バッジをくれる旨の記述は1993年まで、2001年3月23日号は「千秋公園コース・牛島太平川コース・高清水コース・金足西水心苑コースのサンデージョギングは、4月15日(日)から毎週日曜日」とあり、コース数が著しく減った。翌2002年以降は、サンデージョギングの告知自体がない。

週休2日制の浸透、手間や経費の節減、ジョギングがかつてほど盛んでなくなった(ウオーキングの方が流行ってる?)とかいろいろ事情があるのだろう。太平川は狭くてカーブの多い道を車も通るから危険でもある。
だけど、ひょっとしたら、今も日曜の朝に人々が集まってジョギングが行われ、バッジが配られているのかもしれない??

ハミングロード実りの秋
こちらも春に花がきれいだった泉地区のハミングロード。リンゴの「つがる」は既に地元小学生により収穫されたというニュースを聞いたが、千秋やふじも色づいてきたはずなので行ってみた。
おお! 実ってる
鳥やおそらく人除けのためと思われるネットが厳重に張られていた。
 
シール付きや袋を掛けている品種もあった。
「おいしくてあまいりんごに育ってね」
地域の皆さんが世話をしているそうだが、プロ並みの栽培だ。果実の大きさ、数もさることながら、緑の葉っぱがちゃんと付いている。ほったらかしだと、葉っぱに病気が発生して、今の時期はボロボロになっているはずだ。
ジョギングコースではないはずだが、気持ちよく歩いたり走ったりできそうな道だし、遊ぶ子供を地域の大人が見守ることもできるやさしい道のようだ。
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語学番組

2009-10-07 20:36:00 | 津軽のいろいろ
東北地方というと方言を連想する方もいると思う。他地域の方には同じに聞こえるかもしれないが、「東北弁」などとひとくくりにはできなし、例えば「秋田弁」といっても沿岸・内陸・北部など地域ごとに単語や語尾、抑揚などに違いがある(それぞれで“互換性”はあるけれど)。
では「青森弁」はどうか。青森県は西側の青森・弘前などの「津軽」と東側の八戸など「南部」では文化が大きく異なり、言葉も「津軽弁」「南部弁」(下北弁もあるそうだ)という別の方言になっており、「青森弁」というものは存在しないと言っていい。今回は津軽弁のお話。

僕が弘前に住んだ当初、津軽弁を聞いて、秋田弁とはまったく違う独特のイントネーションやアクセントが衝撃的だった。とはいえ、単語の一部など秋田弁と共通の点もあり、慣れればヒアリングはだいたいできるようになった。
秋田の若者も多少方言は使うが、どちらかといえばカッコつけて(秋田弁でいう「いいふりこき」)意識して共通語を使っていながら端々でつい秋田弁が出てしまうといった感じ。でも津軽の若者は、誇りを持って津軽弁を使っている感じがする。高校生や大学生でさえ、男女問わず自分を指す一人称に「ワ」を使う人が多い。

そんな青森には「いいでば!英語塾」というローカルテレビ番組(2006年放送開始。土曜昼放送)があり、人気らしい。制作・放送している青森テレビ(ATV。TBS系列)のサイトで過去半年分の放送内容が見られるので、興味のある方はどうぞ(「いいでば英語塾」で検索。トップページで音が出るので注意!)。
いいでば英語塾あどはだりCOLLECTION
放送が好評につき、DVDも3作発売されており、公式サイトで3巻セットで安く売っていたので、買った。タイトルにある「あどはだり」はおかわりとかアンコールといった意味だそう。秋田弁にはない単語だ。

放送時間5分弱のミニ番組で、タイトル通り英語を学ぶ“語学番組”だが、同時に津軽弁も学べる「英語と津軽弁を一度に学ぶ語学の王道プログラム」という触れ込み。英語・津軽弁それぞれに講師が出演する。
英語講師役は岡山出身で留学経験のあるATV女性アナウンサー扮する「レイチェル安藤」。安藤アナは最近ATVを退社してフリーになり、TBSの世界陸上のレポーターもやっていたようだが、退社後も「いいでば英語塾」には出演を継続していて、ファンを安心させたようだ。
津軽弁講師役は黒石八郎扮する「ハチロー黒石」。黒石八郎氏は、弘前市の東隣、黒石市出身の民謡歌手でローカルタレント。「津軽のエンターテイナー」と呼ばれ、弘前城さくらまつりのメインイベントで民謡を唄ったり、ATVローカル情報番組の司会やCMに出ている。
番組では特にレイチェルのテンションが非常に高く、それが人気。DVDの解説書には「講師がハイテンションなため一度に見ると疲れます」とあった。でも、語学の要素もしっかり押さえていておもしろい。

津軽弁の中でもさらに地域差があり、番組では「西北津軽弁」を採用している。弘前市の北西隣、五所川原市や西津軽郡、北津軽郡の言葉のようだ。
DVDの解説によれば「東青津軽弁(青森市中心)・中弘南黒津軽弁(弘前市・黒石市中心)が存在し、さらに沿岸部独特のアクセントなどもあります」とのこと。
西北津軽弁を採用した理由は「もっとも難解でエネルギッシュな西北津軽弁を取り上げるのが醍醐味なのです」ということだそうだ。
黒石八郎氏は中弘南黒津軽弁のネイティブだから、収録時は戸惑うことがあるらしい。

僕には各地域の津軽弁を聞き分けることは不可能だが、五能線沿線の町の住民の会話を聞いていると、鰺ヶ沢・深浦といった海沿いの秋田県境近くに来るとイントネーションなどがどことなく「秋田弁っぽい津軽弁」になっていて、弘前の津軽弁とは似て非なるものであることは分かる。これが「沿岸部独特のアクセント」なのだろうか。


津軽弁のおもしろい言い回しの例でよく引き合いにされるのが「じゃんぼかる」。秋田弁では使わない。この表現も番組で取り上げられ、DVDに収録されていた。
番組は毎回1つの日本語のフレーズがテーマで、「あなた、髪切った?」という回。
最初に英語の表現と解説
続いて「へばこれ津軽弁さ訳してみるべ(ではこれを津軽弁に訳してみましょう)」と津軽弁の表現と解説という流れ。
「西北津軽弁をベースにしています」とテロップが出る
「な」はあなた、「じゃんぼ」は髪の毛という意味で、「かった」は「刈った」。つまり「あなた髪切った?」というわけです。
「ワのあどさ、つづげでしゃべってみでぇ(Repeat after me.)」と発音演習もある。
「じゃんぼ刈った」と「ジャンボ(宝くじ)買った」を間違えないでね
津軽弁を知らない人にとっては、このように未知の言い回しもあるが、秋田人が見ていると、秋田弁と共通の表現も思ったよりあることに気づいた。
例えば「でんちの すみね」という言い回し。「でんち」が懐中電灯、「すみ」が電池という意味で、「懐中電灯の電池が切れた」ということ。「ケータイのすみね」とも言うことができる。
「すみ=電池」は知らなかったが、うちのばあさん(秋田出身)が、懐中電灯のことを「でんちっこ」と呼んでいて、ばあさんのクセだと思っていたが、一種の方言だったとは! 秋田でも一般的な言い方だったのだろうか?

それから
 「このにぐ しねな」
「しね、しない」は秋田弁でも使う表現(日常的に使うわけではないが)だと思うが、「食べ物が噛み切れない」という意味と番組では解説していた。僕の感覚では「筋っぽくて噛み切れない」というニュアンスで、肉に対してしか使わない(使えない)表現だと思う。【2017年6月12日追記】笹竹のタケノコやニンニクの芽などが、生長し過ぎて筋っぽくなって噛み切れないのも「しない」が通用するだろう。肉限定でもないが、食べ物限定といったところか。
ほぼ対義となる語は「やっけ(軟らかい。これは肉以外にも使う)」だとのこと。そう言われればそうかな。
【8日追記】調べたら、青森県下北、秋田県鹿角・秋田市・本荘など比較的広範囲で「しね」「しんない」「すね」などとして同義の単語があるようだ。「しなる」が語源との情報もあった。

「肉がしね」や「でんち」は、この番組を見なければ、僕は一生思い出すことがなかったかもしれない。バラエティ色がありながら、それなりに体系的に方言を後世に残し、若者に関心を持ってもらう意味でも、なかなか有意義な番組だと思う。
秋田弁も書籍はあるし、ローカルタレントが会話で使ったりはしているが、もっと本気になって、そして生き生きと記録・保存・伝承していかないといけないのかもしれない。
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信号機の色

2009-10-06 19:43:43 | 秋田のいろいろ
先日に続き信号機のお話で、今回は信号機の色について。
色といっても赤・黄・青という光る部分(レンズ)の色じゃなくて、信号機のボディの色のこと。大昔の信号機は濃い緑色に塗装されていた(さらにシマシマの看板が付いていた)らしいが、現在はグレーやベージュが一般的。ただし、景観に配慮するためなどで、それ以外の色のものもある。
前の記事の写真でお分かりの通り、こげ茶色のものは全国的によく見かける。落ち着いた色合いだし、新しい町から古い町並みまでどこにでもマッチする無難な色だからだろう。
秋田市内では、まだ横型信号が主流だった1980年代に駅前の仲小路に設置されたのが最初で、現在は広小路・中央通り・有楽町の通り・山王大通りなど広範囲に柱や街灯と一体化したデザインのこげ茶色の信号機が設置されている。仲小路のは妙に厚ぼったくて特注品だと思われるが、最近のものは単に“色違い”的な製品なのだろう。

こげ茶以外にも、“特注”なのかいろんな色の信号機が全国各地にある。
秋田市内では、昭和末期の1980年代後半に、竿燈大通り(当時は竿燈大通りという名称はなく、山王大通りの一部だった)に緑色のものが設置された。たしか秋田杉の緑をイメージしたとかいうことだったが、小学生だった僕は、設置された信号や柱の色を見て、明るすぎるというか薄っぺらな感じがして、あまり好きになれなかった。
でも、時間が経って色が落ち着いて(薄れて?)きたのか、僕が慣れたのか、いつの間にか気にならなくなった。さらに数年前にはLED式の新しい信号機に交換され、その信号機は以前のものとは明らかに緑色の色合いが異なっていた。
現在の竿燈大通りのもの
柱やアームの色と信号機の色が違ってしまっている。柱が当初からの明るい緑色。信号機は鈍い光沢感があって深みのある濃い緑色で、これはなかなかいい色だと思う。

現在は、南大通りにも緑色の信号機が設置されている。一部では信号機だけでなく、設置されている柱も濃い緑色になっていて一体感がある。ところが、
 2つの写真を見比べてほしい。どちらも南大通りの信号機。
左は薄型のLED式信号機で、アームと揃った濃い緑色。右は1つ隣の交差点だが、電球式の信号機でアームよりも明るい緑色。しかも少し錆が出ている。
同じ通りなのに、信号機の種類も色合いも違う。

この明るい緑色の電球式信号機は、もともと竿燈大通りに付いていた信号機(つまり昭和末期に設置された)だと思われる。竿燈大通りのLED化に伴い取り外されたものの、まだ使えるので南大通りに転用したものだろう。
 脇道側は無塗装のアーム
秋田市内の裏道や山間部の交差点でも、突然、緑や茶色の色つき信号機に出くわすことがたまにある。それらも元々幹線道路に付いていて、LED化に伴い元の場所を離れて“第二の人生”を歩んでいる信号機のようだ。
これらより古い、昭和50年代に製造された一部の信号機は、経年と当時の技術(紫外線に弱い)のため、劣化して破損したり変色したりして見づらくなってしまったものが多い。そうした置き換えにこのような転用がされているので、安全性は向上していることになる。
電球式ではあるが、まだ使えるものは使った方が製造から廃棄までトータルの環境面、税金の使い方の点ではいいと思う。ただ、錆が浮いているが気になる。このまま何年も放置されれば故障につながりかねないので、定期的な点検やメンテナンスをしてほしいし、我々市民もひどい状況のものを発見したら通報(各県警の「信号機ボックス」などに)して協力しなければいけない。


秋田市中心部、江戸時代からの商人の町「通町」。10年ほど前の拡幅工事で信号機が新しくなった。写真でも肉眼でもこげ茶色と見分けがつきにくいが、
 黒い。一部は最近、LEDの薄型タイプに交換された
古い商家の板塀や格子を連想させるような色合いで、こげ茶以上に落ち着いていて町と統一感があると思う。県内外の他の町で採用されているかは分からないが、武家屋敷などに設置しても似合うはず。シブくて好きだ。
以上、秋田市内では、こげ茶・緑・黒の3色が存在すると思われる。
※2012年になって、こんな色の信号機も登場。


さて、島根県松江市のJR松江駅やお寺や老舗お菓子屋さんが集まる一角のメインストリートの交差点。
デザイン的には今風の街灯一体型
色合いは、光沢があり、光の当たり方で薄い緑にも黄色のようにも見えた。
 
よく見ると、金色?
ギラギラのゴールドではなく、「シャンパンゴールド」といった感じの色だが、ずいぶん斬新な色を採用したものだ。宍道湖の夕日を受けると黄金色に輝くのだろうか。
松江はなかなか派手好みなのか?(別の場所にはこげ茶色のものもあった)嫌みな色じゃないし、ユニークでいい。

日本中探せば、何色見つかるだろうか。
※信号機に関する次の記事はこちら
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長岡土産

2009-10-05 20:07:52 | 各地お土産・食べ物
今回の山陰旅行の帰り、ケチるために新潟経由としたのは既に記事にした通り。乗り換えの待ち時間があるので、長岡駅でお土産を物色した。新潟、特に長岡の土産物をじっくり見るのは初めてだ。
新潟といえば、酒・米・柿の種(ホワイトチョコでコーティングしたのが意外においしい)など。でも僕は「笹団子」が大好き。あんこの入ったよもぎ餅(草餅)を笹の葉で包んで蒸したもの。越後湯沢駅ではその場でせいろで蒸して売っていたのを見たし、新潟駅や特急「いなほ」の車内販売でも売っている。
今までもおいしく食べていたのだが、(電子レンジで加熱すればいいのだけど)ちょっと固めなのと、個人的にあまり好きでない粒あん入りしか見たことがなく、“こしあん入り笹団子”があればいいけど、それはかなわぬ夢だと思っていた。

長岡駅新幹線改札口横のJRのコンビニ「NEWDAYS」。お土産の品揃えが充実していた。笹団子だけでも何種類もあるほか、餅米を笹で包んで蒸した「ちまき」もあった。ちまきは秋田では「笹巻き」といいエリアによって形(巻き方)が異なるが、長岡のは秋田市周辺と同じ三角形。新潟と秋田両方に笹巻きがあるなら、秋田に笹団子があってもいいのに…

ここの笹団子は5個1セットという売り方が多かった。いくつかのメーカーの商品が並んでいたが、なんと憧れの「こしあん入笹団子」を発見!!
2社あったが、適当に選ぶ。700円
「右門明治堂」という長岡の餅菓子の老舗の商品だ。我慢できずに新幹線の中で食べる。
見た目は標準的な笹団子。中にはこしあんが!
こしあんは予想通りだが、餅が柔らかくておいしい! できたてなのかもしれないが、こんな柔らかくておいしい笹団子は初めて。1つのつもりが、到着ギリギリまでかかって2つ食べてしまった。
2日後の消費期限当日まで置いておいたが、さすがに少し固くなった。
新潟駅でも探してみたが、右門の製品は見つけられず、他社のこしあん笹団子を買ってみたが、よくある固さだった。長岡のNEWDAYSで隣りにあった他社商品も気になるし、笹団子は長岡に限る、かも?
新潟市の笹だんごも悪くない
上越市では笹だんごがパンになった

もう1つ、長岡のお菓子。
松江土産でも書いたが、日本三大銘菓の1つが長岡にあり、やはりNEWDAYSで売っていた(新潟駅などでも購入可)。「越乃雪(こしのゆき)」といい、名前は聞いていたが、どんなものかよく分からなかった。
 
いちばん小さい16個入りで1155円。小さな箱にしては高いが、Suicaでピッと決済してしまう。
1778年に病気の殿様に献上したところ、病が癒え、「越乃雪」の名を賜り、藩御用達の菓子になったそうだ。
消費期限は2週間ほど。原材料は「砂糖(和三盆糖)、餅米、氷砂糖」のみ。和三盆といえば、独特の味わいのある徳島の高級砂糖。創業当初から同じ製糖所のものを使用しているそうだ(昔は北前船で運んでいたようだ)。「壊れやすいので箱の出し入れに注意し、一口で食べるように」との注意書きが入っていた。
 
びっしり詰まっている。表面が粉っぽくなっているし、指で静かにつまむようにして持たないと、崩れてしまうので注意。
和三盆の味もするが、「麦焦がし」のような香ばしい穀物系の味もする。(僕にとっては)甘さがきつくなくていい。食べにくいけど、さすが三大銘菓。

ケチった分をお土産や駅弁購入にほぼ充ててしまった結果となったが、いいものを買えた。これはまた長岡に行って買ってこなくちゃ。
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雪国の信号機

2009-10-04 18:07:02 | 秋田のいろいろ
秋田の交通信号機(車両用)は横長でなく縦長のものが主流。
これは庇(ひさし)の上に雪が積もる面積を極力減らし、見えにくくなるのを防ぐ目的(【追記】雪の重さで破損するのを防ぐ目的もあるだろう)であり、秋田に限らず北日本日本海側の積雪地の県(信号機は各県警ごとに仕様や設置を決めている)に多い。おそらく富山県より北の各県は縦長が主流だと思う。また、岐阜県では積雪地の高山地方だけは縦長だったり、北東北でも雪が少ない岩手県は横長だったりして、信号機を見れば、その土地が積雪地かどうか(【追記】“降る”かどうかではなく、“降って積もる”かどうか)ある程度予想が付くと言える。

新潟県は縦長化がかなり早かったようだが、秋田県では僕の記憶によれば1980年代前半~中盤に縦長の採用が始まり、それ以後に新設・更新される信号機は原則として縦長になっている。現在、秋田県内の信号機のおそらく7~8割が縦長化されていると思う。
横長と縦長が混在する交差点もある ※更新されました
僕にとっては、子供の頃交通ルールを覚えた時は信号機といえば横長で、成長とともに縦長が増える過程を見てきたことになる。だから、街中に縦長信号があるのは風景の一部として、まったく不思議ではない。
でも、積雪地域に旅行や引っ越しで来た方のブログを見ると「信号が縦でびっくりした。違和感がある」という声も多いし、積雪地で生まれ育った僕たちより若い人は「全国どこでも新しい信号は縦だと思っていたので、横長ばかりの(積雪地でない)街に行って驚いた」というのもあった。
選挙掲示板の話じゃないが信号機の分野でも、赤・黄・青というルールは全国(いや世界)共通でも、細かなところはいくらでも違いがある。またマニアックになってしまうが、信号機の話もたまにご紹介していきたい。

1.雪国のLED横長信号
ここ数年で急速に普及したLED(発光ダイオード)式信号機。低消費電力や直射日光が当たった時の視認性向上の効果は高い。(視覚に障害のある人の見やすさや発熱しないので積もった雪が融けにくいといった課題もあるようだが)秋田県でも積極的に更新が行われている。
どちらの信号機もLED式。自転車用は秋田では珍しいプロジェクター方式といってLEDの粒が見えず、点灯していないと白く見える
上でも書いたが、ここ20年ほどは秋田県で設置される信号機は縦長。つまり秋田のLED式信号機はすべて縦長のはず。
でも非常に珍しいことに、横長のLED式信号機もわずかにある。まずはこちら
電柱でなく歩道橋の桁に付いている
おそらく縦長をここに付けると、下にはみ出して背の高い車と接触するからではないだろうか。設置器具など技術的な点もあるかもしれない。(ただし縦長が歩道橋に付いている場所もある)
そしてこちら
ここはごく普通の裏通りの交差点
秋田市内では、ここのほか田んぼの中の交差点の1つにも横長LEDが設置されている。
全国的には普通の光景だが、秋田ではとても珍しい
この交差点に横長信号でなければならない理由は思いつかない。まさか発注ミスということはないだろうから、初期に試験的に設置したものではないだろうか。
※続きはこちら

2.縦長信号の矢印の位置
上の歩道橋の信号機のように、特定の方向だけ進める「矢印信号」がある。都道府県によって若干の違いはあるかもしれないが、原則として横長信号機では、左折矢印は左端の青灯の下、直進矢印は黄灯の下、右折矢印は右端の赤灯の下、と直感的に分かる位置に取り付けられるそうだ。
右折矢印は赤の下。これは電球式の横長信号にLED矢印を後付けしている
では縦長信号機ではどうか。
左右でいうと、必ず本体の右側に付けるようだ。
左折は青の右隣。3つも信号機がある交差点だが奥だけ電球式(矢印だけは奥もLED)
そして、左折は下の青、直進は黄色、右折は上の赤のそれぞれ右隣に設置されている。運転していて困ることもまずないし、仕方ないだろうけどあまり直感的ではない。
  
先日、富山駅前の信号機を見たら、なんか落ち着かない気分になった。秋田では赤信号の隣りにあるはずの右折矢印が
赤と黄色の間にある!
なんとも中途半端でビミョーな位置。
やっぱり見慣れたものと少し違うだけで気になってしまうもの(僕だけ?)なんだろうか。
※信号機関連の次の記事はこちら
※縦型信号の積雪時の効果を検証した記事はこちら
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鳥取土産

2009-10-03 19:11:14 | 各地お土産・食べ物
鳥取のお土産をご紹介します。
1.打吹(うつぶき)公園だんご
 
鳥取県中部・倉吉市の石谷精華堂が120年前から製造している、あんこで包まれた小さな団子。5本入りから20本入りまであり、米子駅や鳥取駅のキヨスクなど鳥取県内各地で売られているが、消費期限が2日くらいと短い。5個入り500円。小さくて物足りないが、素朴な甘さでおいしかった。


鳥取の有名なお菓子を調べたら、「因幡の白うさぎ」(米子市の因幡の白うさぎ本舗寿製菓)というのがあった。東京や博多の「ひよこ」をウサギ型にしたような生地に黄身餡を入れたものらしい。鳥取駅でも、旅行客が「これ有名なんだよね」と言って買っていた。
でも地元の伝説にちなんだ形で地元産原料を使っているとはいえ、あまりオリジナリティーがない。どうせならその土地ならではの材料を使ったものをお土産にしたい。弘前のリンゴみたいな。
そう、鳥取といえば梨があるじゃないか!
その白うさぎを製造する寿製菓では、梨のお菓子もちゃんと作っていた。駅キヨスク、鳥取砂丘の土産物屋でも扱っていたが、駅構内に自社の支店もあったので覗いて2品購入。
2.梨香餅
 
12個入り1000円。梨のソースが中に入ったミニ大福。お店の人は「冷やして食べてください」とのこと。
「二十世紀梨の含有量 全重量の22%」と表示があった。なんとなく高級そうだったし、キヨスクには置いていない、支店にしかなかった商品のようなので期待した。
でもソースには梨の果肉感はしっかりあるが、餅が多すぎてソースとのバランスが悪い。ちょっと期待外れ。

3.福梨
 
12個入り600円。持ち運びは水平を保ってくださいとのこと。試食したらおいしかったので購入。
餅を梨入り餡でくるんだ、いわば梨香餅の逆バージョン。「梨の含有量 全重量の16.2%」(“二十世紀”梨とは書いていなかった)。
木製のヘラが付いていたりして、なんとなく三重県の某あんころ餅を意識しているような感じもしたけれど。
あんこは梨の果肉感・梨の味がするし、甘さや餡と餅のバランスも絶妙。安いし、キヨスクなどで入手もしやすい。また食べたい。

もちろん他社でも梨のお菓子がある。
4.二十世紀
 
梨の品種名そのままのお菓子。8枚入り530円。鳥取駅キヨスクのレシートでは「二十世紀梨ゼリー」となっていた。
最中が看板商品の鳥取市内の「亀甲や」というお店が大正11年から作るお菓子。梨味の水飴を梨の輪切り型に整形し、ゼリー状にした厚さ5ミリほどの飴菓子。秋田の能代市などに「翁飴」というのがあるが、それに似ている。
個包装され、表面に粉がまぶしてあるので食べやすい
種の入っている部分の穴も再現
弘前にはこれのリンゴ版といえるお菓子(甘栄堂の「薄雪」など)があるが、鳥取の方が少し上品かな。

砂丘にちなんだお土産もある。
5.鳥取砂丘砂たまご
 
鳥取県産平飼い卵を、因州和紙で包んで砂丘の砂で蒸した(250℃、25分)卵。姉妹品で「砂焙煎コーヒー」もある。
卵は3個・5個・8個入りがあり、鳥取駅キヨスクでも売られていた。3個入り350円。賞味期限が10日近くもあったので買ってみた。
箱には「黄身がイモや栗のようにホクホクとおいしい」とある。卵を包む和紙のねじってある部分は焦げて、少し砂がはさまっている。塩が添付される。卵は赤い殻だった。
卵の表面が少し焦げている以外は、普通のゆで卵に見える
おいしい。ゆで卵とは違う味だ。箱書きの通りホクホクしているし、燻製卵のような味もした。これも気に入った。

6.その他
 
かわいい箱のチョコレート。12個入り630円。箱のお花の絵はラッキョウの花で、これはらっきょう入りチョコレート
中味は銀紙に包まれた高級そうなチョコでホワイトと黒いのが半分ずつ入っていた。
細かく刻んだラッキョウがチョコに入っている。ラッキョウの量がかなり少なく、ラッキョウの味はほとんどしないが、シャキシャキと歯ごたえはする。
う~ん。話の種にはなるでしょう。

あとはラッキョウそのもの
普通の甘酢漬けだけでなく、黒酢、ワイン、梨味とかいろいろあった。
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四ツ小屋と御所野

2009-10-02 20:12:25 | 秋田の季節・風景
昨年何度か記事にした、秋田市南部の田園地帯・四ツ小屋地区。
四ツ小屋の東隣は御所野(ごしょの)地区で、ここ20年ほどで新興住宅街や商業施設になった。御所野は車で行く場所であり、秋田駅からはバスだと400~500円もかかり、車社会・中心市街地空洞化著しい秋田の象徴のような場所だと僕は思う。でも、JRを使っても行かれないことはない。秋田駅から奥羽本線上りで1駅(190円)、四ツ小屋駅で降りて田んぼの中を歩いて坂を上って徒歩20分ほどで御所野。冬や雨の日はきついかもしれないが適度な運動になりそう。
御所野へ買い物に行く中高生のほか、御所野在住の人の一部は通勤に使うルートでもあるようだ。
なお、休日などは四ツ小屋駅前から御所野までの路線バス(200円)も運行されているらしいが、バス会社の公式サイトには一切記載がないのに、ショッピングセンターの公式サイトには記載があった。このバス会社らしいというか、秋田駅から乗って500円払ってほしい気持ちは分かるけどさぁ…

四ツ小屋駅の駅舎(といっても無人駅なのでベンチとトイレと自販機しかないが)は西側にあるが、簡素な屋根だけの東側が御所野への出口。数百メートル田んぼの中を歩く。
集落からやや離れた道
住民が手入れしたのか、マリーゴールドが道ばたできれいに咲いている。マリーゴールドがこんなに並んでいるのは初めて見た。
左右で花の色が揃っている
やがて四ツ小屋の西隣の御野場(おのば=御所野と字面が似ていて紛らわしい)と御所野を結ぶ県道61号の跨線橋の端に合流する。車の通行量は多いが、歩道は確保されている。下りの自転車に注意。
手前に丘があって隠れる場所もあるが、太平山が見える
県道に合流後はしばらく上り坂。御所野は台地上にあり、地形図の等高線によれば、四ツ小屋駅周辺より30~40メートル標高が高い。
田んぼを見渡す。
正面にうっすらと男鹿半島の山々が見える
稲刈りは半分程度終わったようだ。はさがけ(稲の自然乾燥)は1か所でしか見なかった。いくら機械乾燥が進んだとはいえ、こんなに少ないわけはないはず。後日改めて干すのだろうか。
稲刈り作業中。奥に見えるのは雄物川河口の風力発電風車群
坂をほぼ上り終わると御所野ニュータウンの始まりで住宅が建ち並ぶが、その直前に「御所野ふれあい地区公園」という広い(3.9ha)公園がある。
展望台があるので上ってみた。
四ツ小屋方向を見下ろす
丘の木に遮られたりして、全方向は見えないが、四ツ小屋・御野場への県道が切り通しになっているので、西側に開けていて見渡せる。
ズーム。手前の左に分岐する道が四ツ小屋駅方面
左に雄物川対岸の豊岩浄水場、正面に大森山のテレビ塔が見える。

住宅街を移動。木々や住宅の切れ間から四ツ小屋を見下ろせる場所が所々ある。
逆光だけど南方向を見下ろす。こまちが通過
こちらも住所としては四ツ小屋。少し先に雄物川の支流、岩見川が流れていて、右に雄和地区との境、本田橋が写っている。
もうひと月ちょっとすれば、雪が降るんだろうな。
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松江土産

2009-10-01 20:43:37 | 各地お土産・食べ物
松江のお土産についてです。
松江は茶の湯の町。松江藩7代藩主・松平治郷は、政治の方がさんざんだったらしいが、茶道にはたいへん明るく茶人としての号が松平不昧だったので、不昧流という茶道の流派が残っている。
今でも松江には和菓子屋さんが多く、「不昧公好み」という一種のブランドの和菓子がいくつか残っている。その1つ「山川」という落雁は「日本三大和菓子」の1つとされている(諸説あり、長岡・金沢・松江・博多のどれか3つらしい。帰り道で長岡のものも買ったので後で紹介します)。
 
買ったのは山川と並んで代表的な「若草」。いくつかの店が販売しているが、彩雲堂というお店のを買った(大型店や駅でも売っていた)。12個入り1680円(3個入りからある)。

四角い求肥に緑色の寒梅粉(餅米を蒸して粉にしたもの)をまぶしたもので、なるほど「若草」の名にふさわしい。春の茶席のお菓子だったそう。
思ったより大きくてずっしりと重く、食べ応えがあり、けっこう甘みが強かった。

松江の隣、安来は、ドジョウすくいだけでなく、清水寺(きよみずでら)というお寺も有名。それにちなんだ「清水羊羹」が名産で、いくつかのお菓子屋さんが売っている。
日持ちがすることもあってか、松江やたしか鳥取のキヨスクでも一口サイズのようかんが置いてあり、山陰では知名度のあるお菓子のようだ。(僕も買ったけどまだ食べてません)
そのようかんの製造元の1つ西村堂と地元のわたなべ牧場がコラボして、アイスクリームを発売したそうだ。買えるのは安来駅の観光交流プラザなど、安来市内の3か所だけ。
安来きよみずようかんアイスクリーム。250円
これは羊羹のアイス。分類は「ラクトアイス」で、原材料名は「牛乳・ヨーカン・砂糖・安定剤・ムラサキキャベツ色素」
小豆アイスの中に角切りようかんが入っている
つまりあんこの中にあんこです。
実は急いでいてあまりじっくり食べられなかったけど、普通のあずきアイスかな。でもあずきアイスは硬くて食べにくいバータイプが多く、カップタイプは初めてかも。だから食べやすいし、ようかんの味の良さのためか、まろやかな気がした。

松江といえばシジミ。
キヨスクなどで真空パックのシジミや佃煮などが売られていた
中でも、この
「しょうがしじみ」(中浦食品、530円)
ショウガの入ったシジミの佃煮だが、とてもおいしくて気に入った。貝殻から身を外す手間もいらず、ついパクパクとご飯が進んでしまった。
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