時代小説等を読んでいると 今の時代、まるで目にしない物の名前や 使っていない言葉等が 漢字で書かれていたりして 作家の語彙力に敬服することが多い。
中には 今の時代、ひらがなやカタカナで通用している物の名前や言葉が 難漢字で書かれていることもあって、不勉強な爺さん、「へー!、そうだったんだ。」と 目から鱗になることも有る。
映画「男はつらいよ」の車寅次郎は 「フーテンの寅さん」で通っているが この「フーテン」、漢字で書けと言われると ??であるが、今日読み終わった「御家人斬九郎」の中には 漢字で書かれていた。今更になって 辞書等で確認してみた。
漢字
「瘋癲」
意味
・精神状態が異常なこと、及び、そういう人のこと、
・定職を持たず町中をぶらつくこと、または、そういう人のこと、
注釈
1967年頃、長髪、ラッパズボン、サングラス姿の若者達が、定職にも就かず、ブラブラ無気力に 新宿駅等に集まったことが有り、当時、彼等は 「瘋癲」をカタカナ表記して、「フーテン族」と呼ばれたことがあった。元々は アメリカの「ヒッピー族」に近いイメージで使われたようだ。
1968年には テレビドラマで「男はつらいよ」が、1969年には映画「男はつらいよ」が始まり、主人公車寅次郎の「生れも育ちも葛飾柴又・・・・フーテンの寅とはっします」がすっかり定着してしまったが 厳密に言うと 寅さんには 「的屋」という定職が有り、ブラブラ無気力な「瘋癲」(フーテン)ではないことになるという話がある。
拡大してみると
瘋癲