「おいしいおはなし」所収
なんで高峰女史がこの小品を選んだのかな、と考えるとき
ミーハーなのじゃないかな、とは思わないね。これが書か
れた91年は武さんがもっとも冴えまくり、鋭かったころ。
この小品も内容が濃く、一分のスキもない、話し方だ。
食べることは出すことと同じだ、ということは理屈では
分かってはいても、あんまり、ぼくは気にしないかな。
そりゃ、言いたいことは大いに分かるし、認めるけどね。
家庭がうまくいっているやつ、は大抵売れない、ってい
うのはあると思うね。作家でもさ、いいお父さんの小説
なんて読みたくないもん。絶対、家庭人の小説なんて
つまんないでしょう。だから、ぼくは家庭というものをも
っていないのかもな、とも思うよ。酒もたばこも女もやら
ないけど、せめて、家庭をもたない不良性はあっていい
んじゃないか、っていうね。
(読了日 2022年11・25 1:31)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます