講談社文庫 1990年
ぼくの読んだのは文庫版で、初版本である。
いつだったか、1990年代に、一度読ん
でいるので、再読である。1986年から
1989年までの三年間、日本ではバブル
真っただ中、きっと春樹氏はそういう日本を
見たくなかったというのが、ひとつあったの
ではないかな、と思う。
春樹氏とバブルって、相性悪そうだもんな。
三年間、ローマを拠点に「ノルウェーの森」、
「ダンス・ダンス・ダンス」などを書かれた。
もし、ヨーロッパに行かなかったら、「ノルウ
ェーの森」はもっと浮ついたものになっていた
のかもしれない。とても、きっと、小説の為には
いろんな意味で良かったのだろう。ローマは大変
なところだったらしい。ドロボーもいるし、でも、
実際、春樹氏はそういうものも含めたものを愛して
いたのだ、と感じた。
(読了日 2023年10・13(金)9:07)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます