新潮文庫 昭和二十六年
WWⅡの戦時下での男たちの葛藤を描く。
隊から離れ、逃亡し、女をつるんで逃げている
花田。それを追う宇治中尉と高城伍長。
文学的に優れていて、文学的表現に溢れて
いる。
ラストの撃ち合いになる場面ひとつとっ
ても、そこは、直截表現するのはではなく、
文学的処理が為されている。
この中編を読まれる方はおられるのだろうか。
それなら、ネタバレはしない方がいいのかな。
文豪と云われる作家に手による究極の戦争
小説をこの度拝読して、死と云うものの扱い
方が非日常として、ある意味、軽く扱われ
ている。このことの怖さを是非堪能していただき
たいと思った。
(読了日 2024年11・14(木)16:00)
(鶴岡 卓哉)
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