古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

大いなる日  阿部昭

2023-11-11 09:04:23 | 小説の紹介
「既刊 芸術」第八号 昭和44年1月

50年以上前の作品で、「内向の世代」とか

いわれていて、その旗手だったらしい。これは、

幼年詩篇の続篇というもので、おやじさんが癌で

死にかかっているという感じだ。恐らく、私小説

作家といっていいと思う。自分の身辺で起こっ

たことを小説仕立てにしておられるのだろう。

おやじさんは年老いて、大佐だったというが、

これも、転がり込んできた手柄で、ようやく手に

した肩書らしいことが明らかになっていく。

私小説は久しぶりに拝読したが、この人はやはり

商業的に成功している人と見えて相当にうまい、

手練れた作家であったことが良くわかる。

 (読了日 2023年10・4(水)15:48)




















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