文春文庫 2000年
阿川さんは読書が遅く、それは、頭ン中で声を大きく
だし読んでいるせいだ、と書いておられるが、ぼくの
読み方もまったくこれと同じで、一字一字音読するが
如く読むので、けっこう驚いた。でも、ああ、やっぱり
読むの遅いか、日に二冊、三冊読むっていう人を聞くと
、どうやったら、そんなに読めるのだろう、と不思議に
思う
阿川さんが、(2000年から)十五年前原稿を引き受け
ようか迷ったとき、友達に相談すると、「誰もアンタが名文
書くなんて期待しちゃいないわよ」には失笑してしまった。
いいお友達を持ったものだ。
クルージングに行った時、「お父さんが君を探しているよ。
すぐ戻りなさい」と水兵さんに言われて、そのとき、よわい
40だよ、どんだけ過保護やねん。父は憮然、母は半泣きだ
ったという。40で夜遊びって、それも笑うけど。で、下船
するまで、なんとしても歳を胡麻化そうと思っていたのに、
「君って若いね、とても40歳には見えない」にギクッと
したという。
東京人に対して、敵意をなぜそんなに燃やしているのか?
みんな胃潰瘍なのだろうか、というツッコミに笑った。
広島の人はみんな優しいですよ、あ、阿川女史も広島人の
血を引いてるんだった。……合掌。
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