男の夢か?サガか?
* * * * * * * * *
ハスラーとは、相手を引きつけておいて、徹底的に稼ぐギャンブラーのこと。
まあ、“勝負師”とでも言うところです。
本作の勝負のネタはビリヤード。
う~ん、イマイチルールも何もわかっていなかったのでもの足りない部分はありましたが、
でも、スタイリッシュで、カッコイイです。
バーでお酒を飲みながらビリヤード。
なんとなく紳士的で知的な雰囲気があるところが心にくい。
さて物語は、ハスラーで身を立てようと腕を上げてきたエディ(ポール・ニューマン)が、
シカゴで名うてのハスラー、ファッツに挑戦するところから始まります。
調子は上々でかなりの金額を勝ち越していたのですが、
ぶっ通し24時間を超える辺りで力尽き、
ボロ負けし無一文になってしまいます。
酒を煽りながらの勝負、調子に乗りすぎました。
負け犬の彼は、バス・ステーションでサラという女性と出会い、
彼女の家に転がり込みます。
そんなエディに、バートという男がマネージャーにつくことになり、
稼ぎのためケンタッキーへ行く事になりますが・・・。
自分のウデ一つに一攫千金の夢をかけ、突き進む。
男のロマンか、はたまたサガか?
まあ、とりあえずそこのところは良いのですけれど・・・。
私はどうも、このサラという女性の描き方に気が向いてしまいまして・・・。
はじめの方はちょっとエキセントリックで、なかなか魅力的だったのですよ。
ところが途中からエディにしがみつくだけで、どんどん彼の“重し”になっていく。
内田樹氏の「アメリカの男はアメリカの女が嫌い」という言葉がまさに当てはまってしまうので、
納得する一方、驚くやら呆れるやら・・・・。
確かに女性は現実的なので、
一攫千金の夢に憧れ溺れる男性を、なじりもするし引き止めもするでしょう。
それにしたって、もっと軽くかわせよ、と言いたくなってしまう。
ほんとに、かつてのアメリカ男性にとって、
女は足かせであり、トラブルメーカーでしかなかったんだなあ・・・と、
しみじみ思ってしまいました。
もちろん、当時の男性たちがそういう認識を自覚していたわけではないですが、
こういう作品を見ると、妙に明らかになってしまうところが怖い。
でも、昨今の作品にはさすがにこういう風潮を感じることがありません。
それは、男性が変わったからと言うよりも、
女性が男性に近くなってきたためのような気がします。
だってね、今、今作を見た私もサラはなんだか好きになれないのですもの・・・。
ちっとも彼女には感情移入できません。
ポール・ニューマンのかっこ良さは超一流ですが、
時代性のため、いまの人が見てすごく納得できる作品ではなくなってしまっているのではないか。
・・・というのが正直なところです。
「ハスラー」
1961年/アメリカ/
監督・脚本:ロバート・ロッセン
出演:ポール・ニューマン、ジャッキー・グリーンソン、パイパー・ローリー、ジョージ・C・スコット、マイロン・マコーミック
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ハスラーとは、相手を引きつけておいて、徹底的に稼ぐギャンブラーのこと。
まあ、“勝負師”とでも言うところです。
本作の勝負のネタはビリヤード。
う~ん、イマイチルールも何もわかっていなかったのでもの足りない部分はありましたが、
でも、スタイリッシュで、カッコイイです。
バーでお酒を飲みながらビリヤード。
なんとなく紳士的で知的な雰囲気があるところが心にくい。
さて物語は、ハスラーで身を立てようと腕を上げてきたエディ(ポール・ニューマン)が、
シカゴで名うてのハスラー、ファッツに挑戦するところから始まります。
調子は上々でかなりの金額を勝ち越していたのですが、
ぶっ通し24時間を超える辺りで力尽き、
ボロ負けし無一文になってしまいます。
酒を煽りながらの勝負、調子に乗りすぎました。
負け犬の彼は、バス・ステーションでサラという女性と出会い、
彼女の家に転がり込みます。
そんなエディに、バートという男がマネージャーにつくことになり、
稼ぎのためケンタッキーへ行く事になりますが・・・。
自分のウデ一つに一攫千金の夢をかけ、突き進む。
男のロマンか、はたまたサガか?
まあ、とりあえずそこのところは良いのですけれど・・・。
私はどうも、このサラという女性の描き方に気が向いてしまいまして・・・。
はじめの方はちょっとエキセントリックで、なかなか魅力的だったのですよ。
ところが途中からエディにしがみつくだけで、どんどん彼の“重し”になっていく。
内田樹氏の「アメリカの男はアメリカの女が嫌い」という言葉がまさに当てはまってしまうので、
納得する一方、驚くやら呆れるやら・・・・。
確かに女性は現実的なので、
一攫千金の夢に憧れ溺れる男性を、なじりもするし引き止めもするでしょう。
それにしたって、もっと軽くかわせよ、と言いたくなってしまう。
ほんとに、かつてのアメリカ男性にとって、
女は足かせであり、トラブルメーカーでしかなかったんだなあ・・・と、
しみじみ思ってしまいました。
もちろん、当時の男性たちがそういう認識を自覚していたわけではないですが、
こういう作品を見ると、妙に明らかになってしまうところが怖い。
でも、昨今の作品にはさすがにこういう風潮を感じることがありません。
それは、男性が変わったからと言うよりも、
女性が男性に近くなってきたためのような気がします。
だってね、今、今作を見た私もサラはなんだか好きになれないのですもの・・・。
ちっとも彼女には感情移入できません。
ポール・ニューマンのかっこ良さは超一流ですが、
時代性のため、いまの人が見てすごく納得できる作品ではなくなってしまっているのではないか。
・・・というのが正直なところです。
ハスラー [DVD] | |
ポール・ニューマン,ジャッキー・グリーソン | |
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント |
「ハスラー」
1961年/アメリカ/
監督・脚本:ロバート・ロッセン
出演:ポール・ニューマン、ジャッキー・グリーンソン、パイパー・ローリー、ジョージ・C・スコット、マイロン・マコーミック