映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

しあわせのパン

2012年08月27日 | 映画(さ行)
洞爺湖観光協会推奨作品?



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北海道洞爺湖のほとりの小さな町、月浦。
ここに仲の良い夫婦、水縞と妻りえが、
宿泊もできるパン・カフェを営んでいます。
物語は四季折々、
この店を訪れる人々、そしてこの夫婦の穏やかな日常を綴っています。



洞爺湖は札幌に住んでいる私達にも大変馴染みの深い場所です。
札幌の小学校の修学旅行はたいていこのあたり。
湖の真ん中にぽっかり浮かぶ島が、なんとも優しい雰囲気を醸し出していて、
私もこの風景は大好きです。
以前私も、この湖を見下ろす場所で手作り小物のおみやげ屋さんを開けたらいいなあ
・・・などと思ったことがあります。
でも、このカフェ・マーニのように、
ちょっとしたお食事ができるお店のほうが、もっといいですね。
シンプルで美しいお店、ライフスタイル、そして映像。
ちょっぴり吉田篤弘さんの描く世界観にも似ているような・・・。
まあ、これはつまりメルヘンなのでしょう。
作中で紹介サれている絵本と通じるメルヘンの世界。
・・・まあ、そんなわけで生活感には欠けます。
終盤ここに来た関西の老人が水縞に
「地に足のついた生活をしている」
というシーンがありますが、
そこはちょっと違うのでは?と思ってしまいましたが。
それを言うなら、あなたこそ、ですよね。
妙に“いい人”の大泉洋にも、やや拍子抜け。
であればこの役は誰でも良かったのでは?と思わなくもないのですが、
やはりそこは道産食材で決めたかったわけなのでしょう。







とは言え、美しいものはやはり美しい。
美しい物語なのでした。
食が満ち足りていて、更にはそれをわかちあう人が居さえすれば、
人は幸せなのだな・・・。
そういうシンプルな気づきをあたえてくれます。



それにしても、無性に焼きたてのパンが食べたくなってしまいます!!

洞爺湖観光協会推奨作品・・・?

しあわせのパン [DVD]
原田知世,大泉洋,森カンナ,平岡祐太
アミューズソフトエンタテインメント


「しあわせのパン」
2011年/日本/114分
監督・脚本:三島有紀子
出演:原田知世、大泉洋、森カンナ、平岡祐太、光石研