旅=インスピレーションの元
* * * * * * * * * *
ビールを楽しんだプラハ、巡礼者が行き交うスペイン、高所恐怖症と闘った韓国…。
それぞれの土地に広がる、見たことのなかった風景たちを写真に収め、
心に刻みながら、作家は新しい小説の予感を探す―。
稀有な感性で捉えた情景を描き出す旅エッセイは、
もう一つの恩田陸ワールド。
さらに、過去の小説作品のヒントを得た舞台を明かす
「ゲニウス=ロキ覚書」を書き下ろし収録。
* * * * * * * * * *
恩田陸さんの旅のエッセイ集です。
何処へ行っても彼女の旅につきものは、ビールと食べ物。
彼女は仕事が忙しく、そんなに長い日程を組めないという事情がありながら、
徹夜明けで列車に飛び乗ってはまずビール。
要所要所の見学も意欲的ですが、
その夜も遅くまで飲み明かし、食べ明かし・・・
いやいや、よく体が持つものです。
お元気そうで何より。
飛行機が苦手なので列車の旅が多いということで・・・
でも列車で飲みたくなるのはわかります。
日常を離れて、旅の高揚感で飲むビールは又格別なのですよね!
それはよくわかります!
本作の旅先は、
英国、チェコスロバキア、スペイン、韓国、中国・・・と、
外国も多いのですが、
日本国内も郡上八幡、日光、熊本、奈良などもあり、バラエティにとんでいます。
そうした場所で彼女がインスピレーションを得て、想像をふくらませていく。
旅は彼女の創作の元でもあるのですね。
私の好きな、スペインの巡礼路、サンティアゴへの道の話はとても興味深く読みました。
残念ながら日程はそう長くとれないので、
要所を車でまわったとのことですが、羨ましく思いました。
そうか、全部歩かなくてもそういう手があるのか・・・などと思ったりして。
いやしかし、やはり一歩一歩歩くことに意義があるのですけどね。
法隆寺が怖いと彼女は言います。
特に夢殿の周りをぐるりと回ると、
自分の反対側を誰かが歩いているような気がする、と。
うーん、そんなこと考えたこともなかったですが、
これぞ作家・恩田陸の感性なのですね。
納得。
「隅の風景」恩田陸 新潮文庫
満足度★★★☆☆
隅の風景 (新潮文庫) | |
恩田 陸 | |
新潮社 |
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ビールを楽しんだプラハ、巡礼者が行き交うスペイン、高所恐怖症と闘った韓国…。
それぞれの土地に広がる、見たことのなかった風景たちを写真に収め、
心に刻みながら、作家は新しい小説の予感を探す―。
稀有な感性で捉えた情景を描き出す旅エッセイは、
もう一つの恩田陸ワールド。
さらに、過去の小説作品のヒントを得た舞台を明かす
「ゲニウス=ロキ覚書」を書き下ろし収録。
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恩田陸さんの旅のエッセイ集です。
何処へ行っても彼女の旅につきものは、ビールと食べ物。
彼女は仕事が忙しく、そんなに長い日程を組めないという事情がありながら、
徹夜明けで列車に飛び乗ってはまずビール。
要所要所の見学も意欲的ですが、
その夜も遅くまで飲み明かし、食べ明かし・・・
いやいや、よく体が持つものです。
お元気そうで何より。
飛行機が苦手なので列車の旅が多いということで・・・
でも列車で飲みたくなるのはわかります。
日常を離れて、旅の高揚感で飲むビールは又格別なのですよね!
それはよくわかります!
本作の旅先は、
英国、チェコスロバキア、スペイン、韓国、中国・・・と、
外国も多いのですが、
日本国内も郡上八幡、日光、熊本、奈良などもあり、バラエティにとんでいます。
そうした場所で彼女がインスピレーションを得て、想像をふくらませていく。
旅は彼女の創作の元でもあるのですね。
私の好きな、スペインの巡礼路、サンティアゴへの道の話はとても興味深く読みました。
残念ながら日程はそう長くとれないので、
要所を車でまわったとのことですが、羨ましく思いました。
そうか、全部歩かなくてもそういう手があるのか・・・などと思ったりして。
いやしかし、やはり一歩一歩歩くことに意義があるのですけどね。
法隆寺が怖いと彼女は言います。
特に夢殿の周りをぐるりと回ると、
自分の反対側を誰かが歩いているような気がする、と。
うーん、そんなこと考えたこともなかったですが、
これぞ作家・恩田陸の感性なのですね。
納得。
「隅の風景」恩田陸 新潮文庫
満足度★★★☆☆