映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

マン・オブ・スティール

2014年01月04日 | 映画(ま行)
脇役で高められるクラーク・ケントの存在感



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本作、アメコミヒーローの映画とは思えないスタイリッシュな予告編を見ましたが、
あの、「ダークナイト」のクリストファー・ノーラン製作ということで納得したものでした。
スーパーマン・ビギニング、
つまりあの、「スーパーマン」誕生の物語です。


クリプトン星崩壊寸前に、父母によって宇宙船に乗せられ、
地球へ送り出されたカル=エル。
彼は地球で養父母によりクラーク・ケント(ヘンリー・カビル)として育てられました。
彼の持つ特殊能力は封印していたほうがよいとの父(ケビン・コスナー)の教えにより、
できるだけ目立たないようにしていた彼。

しかしある時、クリプトン星を再興させようというゾッド将軍が、
地球を乗っ取りにやってくる。


スピーディで派手なアクション満載。
今までの「スーパーマン」のイメージを突き破るスピード感は、さすがに“今様”です。
でも、私としてはそういうシーンは、スゴイとは思うものの、
あまり長く続くと退屈に感じてしまいます。
本作に限ったわけではありません。
せっかく巨額を投じたところを申し訳ないのですが・・・。
男性はお好きなのでしょうね・・・。
こういう感想は“女”ならではなのかな?





けれども、本作で私がいいと思ったのは、彼を取り巻く人々。
実の父がラッセル・クロウ。
養父母がケビン・コスナーにダイアン・レイン。
クラークの心情を察し彼を見守る新聞記者にエイミー・アダムス、
と超豪華キャスト。
それが完璧に功を奏していまして、
おのれの力を持て余し、周囲と馴染めず孤独な青年を導く役柄を見事に演じています。
それぞれにしっかりとした自分の生き方と愛情を持った上で彼を支えていく。
そういうところがチープではなくて、重みを持って描かれていて、
思わず私は涙してしまいました・・・。
アクションの凄さだけでは感動は生まれない。
こうした人と人との絆を描くからこそ感動は生まれるのだなあ・・・。



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ヘンリー・カビル,エイミー・アダムス,マイケル・シャノン,ケビン・コスナー,ダイアン・レイン
ワーナー・ホーム・ビデオ


「マン・オブ・スティール」
2013年/アメリカ/143分
監督:ザック・スナイダー
製作:クリストファー・ノーラン他
出演:ヘンリー・カビル、エイミー・アダムス、マイケル・シャノン、ケビン・コスナー、ダイアン・レイン、ラッセル・クロウ
スピード感★★★★★
主人公への愛度★★★★★
満足度★★★★☆