映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

永遠の0

2014年01月18日 | 映画(あ行)
若い方には是非



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本作は見ないつもりが、
他にタイミングよく見たいものがなかったため、見ました。
原作は読んで十分堪能したのですが、
いかにも「感動作」という触れ込みが、
あまのじゃく気味の私に二の足を踏ませていたのです。
でもまあ、黒田官兵衛でもありますし・・・(?)


司法試験に落ち続け、人生の目標を見失いかけた青年・健太郎。
彼の祖父が太平洋戦争で特攻により戦死したと知り、
フリーライターの姉とともに、
祖父・宮部久蔵を知る人を訪ね、当時の話を聞くことになります。
「凄腕のパイロットだったが、海軍一の臆病者」
多くの人が宮部久蔵をそのように言います。
けれども更に訪ね歩くうちに、次第に明らかになってきた祖父の実像とはーーー?



メカに弱い女子としては、
実際に映しだされるゼロ戦や空母、作品理解のためにはとても助かりました。
そして岡田准一さんの宮部久蔵、これがまたいいですね!! 
乗馬の武者姿もカッコイイけれど、
戦闘服でゼロ戦に乗る姿もカッコイイ。
ミーハー的見地からはトク丸です。
そしてもちろん、宮部久蔵その人がまた、カッコイイ。
あのような時代で、それを口にすることがタブーとわかっていながら
「死にたくない」と口にする。
それこそが逆に勇気の明かしなのです。
彼はどういう家庭で育ったのかな?
そんなことも知りたくなってしまいました。



それにしても、先に本を読んで、
本作の一番大きな“秘密”を知ってしまっていた、
ということが、この度の感動を半減させてしまったのは確かだと思います。
まだ本を読んでいない、特に若い方には、是非見ていただきたい作品。
本を読んだ方なら、無理に見なくても・・・。

「永遠の0」
2013年/日本/144分
監督:山崎貴
原作:百田尚樹
出演:岡田准一、三浦春馬、井上真央、濱田岳、新井浩文、吹石一恵

戦争を知る度★★★★☆
満足度★★★☆☆