映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

プレミアム・ラッシュ

2015年02月04日 | 映画(は行)
下手なカーチェイスよりスリルたっぷり



* * * * * * * * * *

本作は劇場公開がなかったようですが、もったいない。
大きなスクリーンで見たら、きっと、
もっとスピード感が楽しめたのに、と思います。



舞台はニューヨーク、マンハッタン。
いつも渋滞している道路の車の列を分け入って
ハイスピードで走り抜ける、バイクメッセンジャーのストーリー。
ワイリー(ジョセフ・ゴードン=レビット)は、
知り合いの女性ニマから一通の封筒を預かり、
相手先まで届けることになるのですが、
封筒を預かった直後から、怪しい男に付け狙われます。
彼はこの封筒を奪い取ろうとしているのですが、実は刑事。
いえ、刑事とは名ばかりのヤクザ顔負けの悪徳警官。
この封筒の中身はある取引の証書のようなものが入っているのですが、
もしや麻薬?と思われたのが、実はそうではなく、
ニマの大切な身内に関わるものだったのです。
それを知るとますますワイリーの闘争心が燃え上がる。



いやいや、それにしても、
道路を行く車は止まっていたりはしてくれません。
ワイリーの自転車はブレーキも外してあって、
赤信号もなんのそので、車の間隙を縫って疾走するのです。
下手なカーチェイスよりもずっとスリルがあります。
もろに生身ですしねえ。
しかも自分の足で漕ぐわけですから、そりゃー疲れます。
時々は走行中の車につかまって走ったりもします。
ジョセフ・ゴードン=レビットは、この撮影で31針縫う怪我をしたそうです。
そりゃあもう、怪我をしないほうが不思議。
・・・というかスタントマンではなかったんですね!
エンドロールでその時の映像がチョッピリ紹介されています。
「良い子は決して真似をしないように」とのメッセージ付き。



本作、一番初めに、事故って路面に叩きつけられるワイリーのシーンがあって、
そこから少しずつ時間をさかのぼり、
こうなってしまったイキサツの説明に入る、
という作りなのもちょっと面白い。
で、その事故のシーンまでたどり着いて一巻の終わり・・・ではなくて、
そこからまた山場があったりするので、油断なりません。
結構楽しめました。オススメです。



プレミアム・ラッシュ [DVD]
ジョセフ・ゴードン=レヴィット,マイケル・シャノン,ダニア・ラミレス,ジェイミー・チャン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


「プレミアム・ラッシュ」
2012年/アメリカ/91分
監督:デビッド・コープ
脚本:デビッド・コープ、ジョン・カンプス
出演:ジョセフ・ゴードン=レビット、マイケル・シャノン、ダニア・ラミレス、ジェイミー・チャン
スピード感★★★★☆
満足度★★★★☆