映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

オー!ファーザー

2015年04月04日 | 映画(あ行)
フォー・ファーザーズ



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伊坂幸太郎さんの原作が大好きで、
だからこちらも見てみました。
母親と4人の父親と同居している高校生、由紀夫(岡田将生)。
母親が由紀夫を妊娠した時、この4人の男性と付き合っていた、
と言うのです。
別れるくらいなら同居した方がマシ!と決心した男四人が、
話し合いの末、みな父親として同居することに・・・。



その四人とは・・・

鷹 賭け事大好き、裏社会のことも訳知り(河原雅彦)


葵 女好き。 女性に声をかけるのが礼儀だと思っている(村上淳)


悟 知的冷静な頭脳派(佐野史郎)


勲 体育会系熱血教師(宮川大輔)


この4人がせっせと由紀夫を育て、教育したものだから、
由紀夫はそれぞれの分野に秀でるカッコイイ男子に成長している!
しかし4人の父親の愛情に、若干煩わしさも感じている・・・と。
このストーリー中は、母親は出張でずっといなくて、
由紀夫と4人の父親中心に話が進みます。



ある日、ゲーセンで鞄の盗難事件を目撃したことから
事件に巻き込まれていく由紀夫と父親たち。
どうやらこの街の選挙戦に関係することのようですが・・・。


いつもながら、伊坂作品の伏線の妙と、
登場人物たちの豊かな個性、
そしてちょっととぼけてシャレた会話。
原作の良さそのままで、楽しみました。
父親たちの配役がまた、ぴったし!でしたね。
最後まで母親が登場しなかったところも、よし。
忽那汐里さんの多恵子も可愛らしかった。

好奇心たっぷりのおせっかいな押しかけ友人ですが、
つまりは何事にもあまり積極的に関わろうとしない由紀夫の後押し役ですね。
つい彼女に感化されて、由紀夫が不登校の友人を訪ねてしまうというのも、
始めから彼が前向きに自身でこのような行動に出たりすれば
鼻についてしまうところです。
改めて、人物配置の大事さを感じます。

オー!ファーザー [DVD]
岡田将生,忽那汐里,佐野史郎,河原雅彦,宮川大輔
よしもとアール・アンド・シー


「オー!ファーザー」
2013年/日本/102分
監督:藤井道人
原作:伊坂幸太郎
出演:岡田将生、忽那汐里、佐野史郎、川原雅彦、宮川大輔、村上淳
原作復元度★★★★☆
満足度★★★★☆